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ブログ/2012-08-24

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行きつけの居酒屋が閉店してしまいました

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高齢者向きのお店

 私の行きつけの店「日向」が閉店してしましました。このお店は開店して4年数か月ですから、それほど古い店というわけではないんですが、私のような高齢者にとっては、すごく有難いお店だったんです。なぜならば、客筋がほとんど年金暮らしの高齢者ばかりで、年齢層の違いによる違和感を感じないで済むからなんです。
 確かに近くに居酒屋はいくつかありますが、いずれも雰囲気がピタッとこない違和感を感じてしまうんです。例えば、客層が若い人が多かったり、ママさんのほかに若い女の子がカウンターにいたりすると、年金暮らしの身で払う小遣いの限度を超えてしまうとか、ママの雰囲気がどうも自分に合わないとか、酒のつまみに年寄り向きのものが少ないとか、年寄りというものは、金もないくせにいろいろと注文が多いものなんです。

 ところが、この日向は、あらゆる観点から見て、年金暮らしの高齢者向きだったんです。第1に、ママの高齢者に対する目配り、気配りが素晴らしい。お酒が切れそうになると、すぐに追加をもってきてくれる。客の酒の好みを知っていて、ソツがない。私は、日本酒党なので、最初のビールの後には、さっと日本酒を出してくれる。夏場は常温の酒。冬場は熱燗。第2に、客層が高齢者向きなので、カラオケは、いわゆるド演歌が主流で、それで一向に恥ずかしくない。若い人の歌が入ると、全く雰囲気が違ってしまうんですね。
 若い人の歌は、歌に哀愁や郷愁といったものが感じられず、しかも、音程に抑揚がなく平板に聞こえるので、年寄りは手を叩くところが分からないんです。1番が終わったのかっと思って手を叩こうとすると、誰も叩かないので思わず手を引っ込めてしまったり、とにかく厄介なんです。第3に、値段が安い。年金暮らしの人ばかりなので、千円台、2千円台のお勘定で済んでしまう。殆どの人が家で少し飲んで、いい気分になってから来る人が多いので、余り売り上げにならないんです。でも、ここのママさんは、そういうことに嫌な顔一つせず、サービスをしてくれるので、高齢者から評判がよかったんですね。

カラオケ大会も

 ここのお店では、年に数回、店を貸し切りにして、カラオケ大会もやってきました。私は、基本的にカラオケ大会というものはあまり好きではありません。なぜなら、お酒を飲んでカラオケを歌う時に点数をつけて競う、という発想そのものが好きになれないからです。でも、そういうことが好きな人がいればそれに合わせるのも、酒仲間。ですから、大会があるといつも私は参加していました。

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 そこで気付いたことは、カラオケの点数というのは、お店のカラオケの機械によって、大きな差が生じるということです。別のラーメン屋さんでも時々カラオケ大会を開いていたんですが、私は、常に劣等生。最下位を独走、という感じでした。ところが、この日向では比較的点数がよく出て、ほとんど上位入賞でした。15人位参加で2位なんていうときもありました。
 それに選曲次第で点数がかなり違う、ということも分かりました。ですから自分の声に合った選曲さえすれば、かなりの高得点が見込める、というのもカラオケの特徴だと思います。嘗て、中学生の頃、音符が読めなくて、音楽が嫌いでしたが、カラオケというものを知ってから、音楽、といっても演歌ですが、好きになりました。歳をとってからの趣味としては最高の部類に入るのではないでしょうか。

突然の閉店宣言

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 ですから、突然、ママから閉店を宣言をされたときには、本当にびっくり、というよりも「我々高齢者の行く店がなくなってしまう」と、必死にお店の継続を嘆願しました。でも、無駄でした。1人当たりの客単価は確かに少なかったでしょうが、それでも毎日コンスタントにお客は入っていたし、客層もよい。客同士が店で暴れて喧嘩をするというようなこともありません。客同士も仲が良く、皆知り合い同士という感じでした。新顔のお客も客同士で大事にして、お店には協力していたと思います。ですから閉店の感謝デーも2日に分け、それでも残ってしまう客には、閉店の翌日に再度、何人か集めてやらざるを得ないほどの盛況でした。それなのになぜ閉店なの?我々はこれからどうすればいいの?という思いが募るばかりでした。

最後は星陰のワルツで合唱

 でも仕方がありません。諸行無常(Paul's will not always stand)、形あるものはすべて壊れ、なくなる運命にあります。僅か4年と少しだけではありますが、楽しいひと時を過ごすことができました。そのことだけでも感謝すべきだと思います。ママさんが最後に挨拶をしましたが、やはり涙声で我々もついもらい泣きをしてしまいました。

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 最後に、みんなで星陰のワルツを合唱しました。右の写真は、その時に撮った貴重な一枚です。
 さあ、我々高齢者は、これからどこの店を根城にするか、大いに思案のしどころです。暫くは、近くの店をあちこち探索することになるのでしょう。日向のママとマスター、それに一緒に遊んで頂いたお客の皆様、本当にありがとうございました。 



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