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オリンパスの処分は甘すぎます!

オリンパスの処分は甘すぎます!

 オリンパスの上場が維持されることになりそうです。。東京証券取引所の自主規制法人が違約金1,000万円を科し、特設注意市場銘柄指定で3年間の執行猶予処分を決めたからです。
 でも、会社の会長や社長、それに監査役まで含め、文字通り会社ぐるみで、20年以上もファンドを介して損失隠しをしてきたんですよ。そのうえ、そのような違法行為を指南してきた投資会社に対しても、法外な660億円ものフィーを払っていたというんです。
会社ぐるみの粉飾に気づき、真実を明らかにしようとしたウッドフォード元社長は、有無をいわさずに解任されました。このような超悪質な会社が、今まで通りに上場を維持できる。あなたは信じられますか?

 このような大甘な処分は日本的慣行であり、これまでもそのようにしてきた、というならば一応筋は通っているでしょう。しかし、これまでは極めて厳しい処分がなされてきた実例もあります。例えば、ホリエモンのライブドア事件です。
 ライブドア事件は、僅か1期のみの粉飾容疑で逮捕され、一発上場廃止で証券業界から追放されたんです。これほどにバランスを欠いた処分の何処に論理性、公平性があるんでしょうか。しかも、この粉飾疑惑については、企業会計の専門家の間でも違法性について議論が分かれるところです。
 公認会計士でマスコミにもしばしば登場している勝間勝代さんも、「脱税になるのか否かを巡って税務当局としばしば見解が分かれるケースがある。ライブドアもまさにその一例である」という位の微妙なケースだったんです。それにも拘わらず、ライブドア事件の時は、マスコミも世論も大騒ぎをして、その尻馬に乗ったのかどうか、検察も一発退場を命じ、ホリエモンは、今は塀の中で暮らしています。

 両事件を比べてみて、このような決着の図り方は、余りにも公平を欠いているのではないでしょうか。もちろん、オリンパスの社員や株主は文句なく大喜びでしょう。でも、これは明らかにおかしい。余りにもバランスを欠いています。
 このような大甘の解決の仕方は、世界的にも通用する話ではないと思います。「日本の証券市場は、20年以上も社長以下会社ぐるみで粉飾を続けてきた会社でも、そのまま上場を維持できる国なのだ」という悪しきメッセージを世界に向けて発信してしまうことになります。今後、第二、第三のオリンパスが出てきても、同じような解決がなされるということになります。同様の悪質な操作をしている上場企業の幹部達は、内心ホット胸をなで下ろしているかもしれません。
 そもそも今回のオリンパス事件を最初に暴いたのは、誰だと思いますか?読売や朝日、毎日など大新聞ではありませんよ。週刊誌でもありません。実は余り名前の知られていない「FACTA]というミニ月刊誌です。一冊1,300円、約90頁の小冊子ですから、決して安いとは言えません。しかし、内容は極めて濃く、私はもう数年も前からこの小冊子を愛読しています。大手マスコミは、このような真実を暴くこともできず、しかも、バランスを欠いた処分に対し、猛然と抗議の声を上げようともしていません。既得権益である記者クラブにデンと座って、役所が出す公式発表を口を開けて待っていれば、記事の大半は埋められるんですから、苦労して真実を暴く必要もないということなんでしょうね。保身って楽ですもんね。
ホリエモンの本当の容疑→それは、国民の嫉妬心を掻き立てたこと】ただそれだけです。
 【日本の正義】→ 成金許すまじ!

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