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国益を損ねた李大統領

国益を損ねた李大統領

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余りにも幼稚な対応

 今回の竹島(韓国名・独島)を巡る日韓の紛争、余りにも低次元で、もう子供の喧嘩レベルになってしまいました。国家間の親書を受け取らないなど、およそ国家としての体をなしていない、と言わざるを得ません。
 それにしても、李明博(イミョンバク)大統領の一連の行動は、韓国にどのような利益をもたらしたか、冷静に考えてみる必要があるのではないでしょうか。
先ず、得たものですが、支持率が10%程度上昇したようです。これが唯一の得点ということができるでしょう。

韓国が失ったもの

 これに対して失ったものは、さまざまあります。①日本側に国際司法裁判所に提訴する口実を与えてしまった。②共同付託が原則ですから、裁判はできませんが、日本は提訴をすることによって、その主張の正当性を明記することができ、しかも、国際的にも日本の主張をアピールすることができます。少なくとも、日本に対してそのようなアピールをする口実を与えてしまいました。③韓国の実効支配は不当なもので、「不法占拠」であることを玄蕃外務大臣に明言させることになってしまいました。④国家首脳同士の親書受け取りを拒否する非礼な国であるということを、国際的に曝してしまいました。⑤更には、日本側で竹島問題に対処できる専門部署の設置を検討することとなりました。
 こういった一連の行為を見てくると、韓国にとって得るべきものはほとんどありません。第一、竹島は、現に韓国が実効支配していたんですから、今ここで事を荒げる理由は何もないんです。領土は、実効支配している方が圧倒的に有利です。静かに現状のまま推移することが韓国にとって一番国益に叶うことなのです。日本の方でも、これまでは日韓関係をいたずらに刺激しないように「不法占拠」などという刺激的な表現を使わないように「配慮」してきたんですから。その「配慮」の必要がなくなったということは、日本にとって無用の縛りがなくなり、堂々と主張できる環境が整ったということで、圧倒的に日本を利することになります。

日本に正当性主張の場を提供

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 それなのに、わざわざ竹島に上陸し、挙げ句の果てに、訪韓の予定もないのに、「天皇が訪韓するならば謝罪すべきだ」など、敢えて日本国民を刺激する言葉を吐くなど、とても一国の大統領として国益を考えた行動とは思われません。これによって日本国民を本気で怒らせてしまいました。韓国の国債の購入が見送りになるのは当然、スワップ(資金融通)協定も見送り、など、敵愾心ばかりが増幅される結果になりました。
 韓国の中にも冷静な国民は沢山いると思います。今回の李明博大統領の一連の行動によって、韓国の国益がどれほど損なわれたのか、冷静に考えてみる必要があるのではないでしょうか。あと残り半年ほどを残すのみの大統領が、跳んだりはねたり、反日感情を一方的に煽り、その結果、支持率を10%上げた。それだけしか得るものがないとしたら、余りにも悲しすぎるのではないでしょうか。支持率なんてこれほど移ろいやすいものはありません。あと数ヶ月もすればきっと元の木阿弥になることでしょう。
 李大統領が就任した当時、訪日し、「これからの日韓関係は未来志向で行こう」と言っていた頃は、久しぶりに韓国にも物の分かったすばらしい大統領が出現したと歓迎したものですが、政権末期になって、この体たらく。日本語では、こういうことを「晩節を汚す」と言います。この大統領は、退任後、またまた後の政権から何らかの口実で訴追され、獄門に行くことになると私は睨んでいます。それが歴代大統領に課せられた麗しき伝統でもあるからです。

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