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国会軽視を声高に叫ぶ野党の愚かさよ

国会軽視を声高に叫ぶ野党の愚かさよ

大人げない野党

 民主党など野党7党は、5月7日、川口順子参議院環境委員長の解任決議案を提出しました。同氏が中国への出張期間を許可なく1日延長し、委員会が流会になったことが問題だというのです。

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 このニュースを聞いたとき、「ああ、またか」というやりきれない思いを抱いた国民も少なくないのではないでしょうか。「国会は国権の最高機関」、よって「国会の審議は、何をさておいても最優先」という論理がその底辺にあるといってよいでしょう。「国会審議万歳!」という、野党議員の雄叫びが聞こえてきそうです。
 この絶対神話は、国会議員、特に野党が勝手に作り上げた虚構であって、国民はそのようには思っていません。何でも反対の社会党の時代から、何も決められない民主党まで、これまでうんざりするほど、空しい国会のドタバタ劇をさんざん見せられてきました。国会審議の愚かさにあきれ、軽蔑さえしてきた歴史があります。ですから、国民は、そもそも国会議員というものをそれ程信用していません。知識教養のレベルが高いとも思っていません。その程度の議員が、国会審議だからと言って、突然、高邁な議論ができるわけはありません。
 それなのに、これまで野党は、この絶対神話を勝手に作り上げ、総理以下各大臣を国会に釘付けにし、外交交渉など、対外的な業務さえも阻止しようとしてきました。与党に得点させたくないからです。このため、重要な国際会議でさえ、日本の重要閣僚が出席することができず、欠席を余儀なくされたなどという例は、枚挙にいとまがありません。

政権をとっても学ばなかった民主党

 今回の川口委員長の欠席の理由は、4月23日から2日間の予定で訪中。滞在中に楊 潔篪(ようけっち)国務委員(前外務大臣)らとの会談が予定されていたため、帰国を1日延期したためです。自民党は、参議院議院運営委員会の野党理事に渡航延長を打診したが、了承を得られなかったと言います。
 実は、私は、川口順子氏が環境大臣であったときの実績を、全く評価していません。特に、京都で開催された「京都議定書」は、日本にばかりに過大な省エネ義務を課するもので、こんな議定書を受け入れることとした川口氏は、売国奴に近いとさえ思っています。この議定書に基づく日本の削減量6%については、1990年を基準としています。日本は、その段階ですでに徹底した省エネと排出ガス規制を行っていました。もうこれ以上いくら絞っても水一滴も出ないという状態になっていました。そうした努力をした国と何も努力をしなかった中国やロシアのような国が同じ土俵で削減率を決めるなんて、余りにも不公平です。しか

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も、仮に削減目標を達成できなかった場合、2013年以降の削減目標にペナルティが上乗せされるなどの罰則の適用を受けることになる、という代物です。その結果、日本は、目標を達成すために7000億円以上、場合によっては5兆円以上の排出権の購入を迫られることが危惧されているんです。世界で一番省エネに取り組み、その成果を出した国が、何も努力をしない中国などから排出権を購入しなければならない。こんな不平等な条約はありません。余りにばかばかしいため、アメリカやカナダは、この議定書から早々と脱退を表明してしまいました。このように、川口順子氏が議長として取りまとめた京都議定書は、日本にとって大きな失点、禍根を残したと思います。
 しかし、それはそれです。今回の騒動は、特別問題にするに値するような案件ではありません。火のないところにでも煙を出して見せる、野党お得意の自作自演です。
 今回のように、「国会の議論が何物にも優先」という国会審議至上主義は、結果的に、著しく国益を損ねることにつながっていることは明らかです。民主党が政権を執ったときには、この重荷がどれほどの負担になったか、民主党は十分に学んだはずです。しかし、今、その経験は全く活かされていません。

対中関係は特別

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 対中国との関係で言えば、中国という国は、日本に対して、極めて高圧的で、今回のような会談のキャンセルなど、いくらでも予想できる国柄です。嫌いな国ではありますが、それでも政府レベルでのパイプは、それなりに確保しておく必要はあるでしょう。物見遊山のため欠席したというならば、解任決議もやむを得ないでしょうが、あの尊大な中国を相手に、しかも前外務大臣を相手にしてのことです。相手の勝手な都合によって、1日や2日予定が狂うことは十分にあり得ることです。しかも、事前に了解を得る努力をしてたんですから、「ケシカラン!」と息巻いて、解任決議案など出すような案件ではありません。「今後気をつけて頂きたい」というレベルの話です。
 ここでも野党の度量のなさが如実に表れています。このような子供じみたことで解任決議案を出すような野党、次の選挙では必ず大敗しますね。決議案を出した野党は、民主党、みんな、生活、共産、みどりの風、社民、日本維新の会でしたね。よく覚えておきます。(H25・5・8記)

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