時事寸評 書評コーナー

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消費税引き上げは天下の愚策です

消費税引き上げは天下の愚策です

引き上げを正式決定?

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 政府は、10月15日、臨時閣議の席上、消費税率を来年10月1日から10%にするとの方針を決定しました。安倍総理は、とうとう最終決断をしたんですね。 
 このニュースを聞いたとき、これまで安倍総理の内政・外交方針を全面的に支持してきた私は、心の支えがポッキリ折れたような気がしました。
 なんという愚策でしょうか。安倍政権が目指してきたインフレ目標2%すら未だ達成できていないというのに、どうして消費税引き上げなど実行するのでしょうか。引き上げをするなら、先ず安倍政権が目指してきた、この目標を達成することの方が先ではありませんか。これではいつになってもインフレ目標2%など実現できるはずがありません。
 安倍総理の本心は、引き上げは何とか回避したいと思っていたはずです。その安倍総理が、なぜこのような愚策を実行する決断をしたのでしょうか。 
 安倍総理の本心を挫いた原因は何か。第一の理由は、財務省を中心とする世論工作が行き届いた成果というしかありません。財務省は、従来から消費税の引き上げを最重要課題と位置づけ、省をあげてマスコミを洗脳してきました。新聞については、裏工作により、軽減税率を適用するとの約束を行いました。その結果、新聞各紙は、横並びで「消費税引き上げが必要」との論を展開してきました。財政再建、社会保障費の確保のためには、消費税引き上げが必要だと主張してきたのです。完全に財務省の僕になり下がったのです。
 第二の理由は、消費税の引き上げ方針がぐらついたままでは、軽減税率適用の範囲が明確にならない。そのため、小売業界を中心に、対応に遅れが出、引き上げ時に社会的混乱が生じる、などに配慮したものと思われます。

軽減税率をめぐるばかばかしい議論

 テレビなどを見ていると、軽減税率の適用範囲を巡ってさまざまな議論がなされています。やれコンビニで食品を買う場合、店内で食べる場合は軽減税率の対象にならないので10%、店外に持ち帰る場合は8%という具合です。同じ商品を買っても、食べる場所で税率が異なるというわけです。スーパーで買い物をする場合も、オロナミンは軽減税率の対象になるが、チオビタドリンクは対象にならない。みりんは10%だが、みりん風味料は8%というわけです。みりんはアルコールの度数が14度で、酒類の扱いになるが、みりん風味料は1度未満だから8%のままだというわけです。水もミネラルウオーターなら8%だが、一般の水道水は10%だというのです。水道水はお風呂屋トイレ、家事などに使うから軽減の対象にならないというわけです。テレビを見ていると、このように本当にくだらない議論のオンパレードです。
 食べる場所によって異なるとか、同じ店で買っても、商品によって、税率が異なるなど、売る方も買う方も混乱するばかりです。こんな面倒な区分を強いる理由は、何か。軽減税率を適用するのにもっともらしい理由が必要だからです。
 酒は嗜好品であって必需品ではない。よって軽減税率の対象にする必要はない。ならば、新聞だって、なくたって生活ができます。断固、必需品ではありません。昔は、トイレで尻ふきに使う必需品でした。用を足しながらクシャクシャにもむと柔らかくなり、使い心地が良くなったからです。が、今はそんな必要もありません。今は、大根を長持ちさせるために包んでおく保存用程度の効用しかありません。新聞なんて、なくても生活できる社会になったんです。ましてや財務省の提灯持ちをしたり、フェイクニュースの垂れ流しというのでは、むしろ害毒の方が多いのではありませんか。

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 そもそも酒が嗜好品だのぜいたく品だのという発想が古すぎます。今の時代、貧乏人だって、缶ビールや缶酎ハイを飲みながらイカの燻製くらい食べています。嘘だと言うなら、山谷や釜ヶ崎などの街中を視察に行ったらどうですか。私のような年金だけで暮らしている人間だって、缶ビールくらい飲みます。終戦直後でもあるまいに、ビールや酒がぜいたく品だのという発想から抜けきらない財務省の石頭にこそ、怒りを覚えます。
 因みに、新聞に軽減税率を適用すべきだとする新聞業界の意見として、新聞協会は、次のように回答しています。

新聞業界が新聞を軽減税率の対象にする必要があるとする理由
 ニュースや知識を得るための負担を減らすためだ。新聞界は購読料金に対して軽減税率を求めている。読者の負担を軽くすることは、活字文化の維持、普及にとって不可欠だと考えている。(一般社団法人日本新聞協会ホームページより)

 ニュースや知識を得るためなら、新聞よりテレビやインターネットの方が即時性があり、多様な情報が得られます。また、活字文化の維持・普及のためというなら、単行本や月刊誌、週刊誌だって同じことです。むしろ単行本や月刊誌の方が、真実の記事が多く含まれています。フェイクニュース満載の朝日、毎日、東京新聞など、逆に社会にどれほど多くの害毒を社会にまき散らしているか、多くの良識ある国民は知っています。新聞だけを特別扱いするいわれなど全くないのです。
 新聞だけが特別扱いされているのは、狡猾な財務省が新聞社を抑えれば、その系列下にあるテレビ局、すなわち、テレビ朝日、TBS(毎日新聞系)、読売テレビなど主要メディアを抑えることができる、と目論んだ。それだけの理由に過ぎません。活字文化の維持・普及などという台詞は、オールドメディアしか見ていない高齢者を騙すためのテクニックに過ぎないのです。

財政を家計に例える幼稚さ

 当然ですが、軽減税率などという姑息な手段を使うのは、消費増税によって、消費が落ち込むことを見込んでいるからです。増税になれば消費が落ち込むのは当然です。2%のインフレ目標も遠のくのは明白です。
 それなのに、安倍総理はなぜ、消費増税に突き進むのでしょうか。それは、繰り返し言うように、財務省の裏工作、つまり2%増税すれば5.6兆円の増収になる、との虚偽の宣伝工作に乗らざるを得ない、と判断したからでしょう。

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 しかし、これまでの消費税引き揚げの都度、経験してきたように、決して税収は上がりません。なぜなら消費税引き上げは、典型的な消費抑制策だからです。消費税が引き上げられて、財布のひもが緩むのは狂人か認知症患者だけです。
 これまで財務省やマスコミは、日本には1,000兆円を超える借金がある。これは家計に例えると、オギャーと生まれてきた赤ん坊から高齢者まで含めて、1人当たり859万円の借金があるという計算になる。私たちの未来の子供たちに、この借金を残してはいけない。こういう説明は、何度も繰り返し行なわれてきましたから、そのように信じ込んでいる国民も少なくない筈です。
 家計に例えると実感が伴うからでしょうが、このコーナーで何度も言いましたように、家計と国家財政は根本的に異なります。
 ①国には、徴税権という強大な権限があります。納税の義務は国民の義務であることが憲法にも明記されています。家計にそのような権限があるのでしょうか。わが家に金がなくなったから、隣近所から金を集めてくる権利が認めらているでしょうか。
 ②また、国には国債発行権という、これまた強大な権限があります。お金が無くなったら、いくらでもお札を刷れるんです。家計にお札を刷る権利が認められているでしょうか。4畳半の部屋でこっそりお札を刷ったら、即牢獄行きです。
 ③なお、家計は原則、親父が死んだら「ジ、エンド」ですが、国家は国民が存在する限り永続します。親父は、死ぬまでに借金のカタをつけておかなければいけないんです。しかし国家は原則死にませんから、100年国債でも500年国債でも発行可能です。国家は、家計と違って永続的な存在なのです。試しに100年国債を発行してみたら面白いと思います。孫子の財産として、必ず買う人は沢山出てきます。

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 こういう根本的な違いがあるのに、馬鹿の一つ覚えのように、どうして常に家計と対比するのでしょうか。
 これほど巨大で絶大な権限がある国家という永続的な組織体を家計と同じレベルで論じる不合理に、立派な学歴を持っているマスコミ人は気がつかないのでしょうか。エリートと言われる財務省の役人は、常に模範解答のある入試だけ手際よくこなすことだけに集中してきたため、このような石頭になってしまった、としか言いようがありません。
 しかも、比較する、対比すると言いながら、貸借対照表の右の欄、つまり負債の欄しか論じない不合理にも一切言及しません。負債があれば、必ず反対側に資産があります。資産の持ち主の95%はもちろん日本国民です。
 マスコミ人にも、気概のある人間が少しはいるはずです。なぜ、財務省に対して、「真実を語れ」と迫らないのでしょうか。あるいは、なぜ、自ら真実を語ろうとしないのでしょうか。報道に携わる人間として、恥ずかしくないのでしょうか。
 

大企業の借金額

 例えるなら、せめて、日本を代表するような企業、例えば東京電力とかJR東日本とか、そういった企業の財務諸表と比較するのが常識というものでしょう。
 東京電力の最新データによれば、有利子負債は2兆9,078億円です。対して社員数は33,853人ですから、一人当たりの借金額は8,580万円です。JR東日本は、2016年3月期の有利子負債が3兆2,637億円です。対する従業員数は56,450人ですから、一人当たりの借金額は5,781万円ということになります。

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 この金額を見て、大変だ、倒産する!と大騒ぎをしているでしょうか。してません。なぜなら、有利子負債は、返済できればよいからです。企業はキャッシュフロー、つまり資金繰りができれば倒産はしないのです。
 これら民間企業でさえ、従業員1人当たり5千万円から8千万円の借金を背負い、これを毎年の利益から返済しているのに、誰も大変だと大騒ぎをしていない。他方、徴税権や国債発行という強大な権限を持っている国の借金が、1人当たり859万円だからといって大騒ぎする理由などあるのでしょうか。全くありません。
 国際的に見ても、日本の国債は高く評価されています。利息などほとんどゼロだというのに、世界的な危機が生じると必ず円高になります。円が買われるからです。財政的に一番安全な国と評価されているのです。その国の財布を預かっている財務省が、財政危機だ、財政再建が必要だと騒ぐのには別の理由があるからです。そこには、財務省が差配できる財源は多ければ多いほどよい、という経理屋的発想があるからです。国家の大計、すなわち明日の日本を考えるのではなく、今日、財務省が差配できる金が入ればそれでよい、という考えです。省益あって国家なしです。正に小役人の発想そのものです。
 軽減税率も、業界が頭を下げて「是非○○は軽減税率の対象にしてください」と頼みに来てほしいのです。役人にとって、省益こそ何にも勝る蜜の味なのです。国益とか国民の福祉という言葉を使うのは、単なる外交辞令に過ぎません。財務省は、省益のためなら、決裁文書の書き換えすらやってしまう、そういう人種だということを、私たちはつい1ケ月ほど前に学んだばかりではありませんか。

真の財政再建は国富を増やすこと

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 すでに述べたように、財政再建は消費増税では実現できません。むしろボディブローのように、マイナスに作用します。本当の財政再建は、国の富を増やすことで実現されます。国の富とは、すなわちGDP、パイを大きくすることです。パイが大きくなれば、1人当たりの分け前が多くなるのは理の当然です。民主党政権時の事業仕分けのように、切り捨てることばかり考えていては、パイは大きくならないのです。
 財務省的発想は、パイを大きくしようとせず、その切り方をあれこれ工夫しているのと何ら変わりません。いやむしろ、パイを小さくしてしまいかねない愚策中の愚策なのです。
 安倍総理は、このことは十分に理解している筈なのに、どうして、パイの切り方を変えることを選択したのでしょうか。焼きが回ったとしか考えられません。
 安倍総理の任期はあと3年です。もう怖いものなどないではありませんか。ここは思い切って、「消費税は5%に引き下げ、経済の活性化を促す。占領下という主権のない時に作られた憲法も断固変える。」と、この二つだけ宣言すれば、日本人の精神も、経済も本当に活性化すると思います。
 安倍総理の最後の花道が、消費増税では余りにも悲しすぎます。これではアベノミクスが台無しになってしまうではありませんか。口をへの字に曲げた浜矩子とかいう、左巻きのイカサマ評論家を狂喜乱舞させるばかりです。これまで安倍政権を全面的に支持してきた私も、浮かばれません。
 消費増税になったら、私も節約に励みます。いや励まざるを得なくなるのです。数日前に、地元の幸手市役所から後期高齢者医療保険納付通知書なるものが届きました。毎月11,500円払えという通知です。これまで毎月、国民健康保険税8,300を払ってきました。安くなるのかと思ったら、これをダブルで、すなわち毎月19,800円を払えという通知だったのです。後期高齢者になったら、益々負担が増えるとは思ってもみませんでした。これから私もより一層チマチマセコセコと節約に励むしかありません。私が支持してきた安倍総理殿、どうか考えを改めて頂けませんか。(H30・10・16記)

▶▶▶消費増税は安倍退陣と日本滅亡への道
▶▶▶消費税10%なんて国民をバカにしている!
▶▶▶2019年消費税10%増税で日本はこうなる!『日本経済の裏側』
▶▶▶デフレが日本のあらゆる問題の原因(藤井聡)
▶▶▶高橋洋一講演会「我が国が今採るべき経済政策」 


後日記

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 本稿の記事は、読売新聞の報道を信じたことを前提として書きました。しかし、その後の報道を見ていると、この読売新聞の記事は、全くのでたらめ、財務省の意を受けた提灯記事だったということが分かりました。
 確かに、翌日になっても安倍総理は、消費増税に関し、読売が大見出しで伝えたような「明日表明へ」とする記者会見などしませんでした。読売新聞は、このトップ記事が出鱈目であることを覆い隠すため、ぶら下がり(立ち話)で必死に総理に質問していました。しかし、このとき安倍総理は、記者の質問に答える形で、一言応える程度に過ぎなかったのです。その時は、極めて不思議だなと思っていました。
 案の定、青山繁晴氏の「澄哲録片々」(月刊Hanada12月号)にその実態、裏事情が詳細に述べられています。同氏は、長く共同通信の記者として新聞製作の現場を踏んだ超ベテランです。政治報道の裏表を知り尽くしているのです。
 その青山氏が、明白にこの読売報道を「明白な世論工作」だと断定しているのです。私も、この報道がなされた後の流れを見ていると、明らかに財務省がオールドメディアを使った「工作活動」である、と理解しました。私は、日頃から「マスコミは嘘をつくもの」と常々警戒していましたが、その警戒心を持っていてもなお、すっかり騙されてしまったのです。
 論理的に考えれば分かることですが、安倍総理は、すでに繰り返し、「来年10月に消費税を10%に引き上げる」と明言していましたし、直近の総裁選でも、そうでした。しかも、法律で、引き上げることは明記されています。ですから、改めて表明する必要など全くなかったのです。
 この読売新聞の報道には別の意味があったのです。青山氏によれば、『この(報道の)3日前、わたしは「安倍総理が消費増税を見送る場合の検討を開始した」という秘中の秘の情報に接した』というのです。この極秘情報をキャッチした財務省が、先手を打って読売新聞に「工作活動」を開始したのです。これで、表面に出た一連の報道の意味がすべて理解できました。
 それにしても、財務省の悪質さ狡猾さ、それに読売新聞という最大の発行部数を誇る新聞の見識・矜持のなさは、目を覆うばかりです。比較的中庸な新聞と思って購読していたのですが、今回は心底ガッカリしました。決して朝日新聞を笑うことなどできません。
 今の時代、必ず数日以内で嘘はバレます。昔のように、新聞とテレビしかなかった時代とは違うんです。読売新聞は、今回の虚偽報道に関して深く反省していただきたい。財務省などに媚びてはいけない。媚びる位なら報道に携わることをやめ、田舎に帰って農業でもしろ、と言いたいのです。(H30・11・25記)

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