時事寸評 書評コーナー

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外国人労働者の受け入れは亡国の政策です

外国人労働者の受け入れは亡国の政策です

国のグランドデザインの中での位置付けを明確に

 開会中の国会で、外国人労働者の受け入れを拡大する出入国管理・難民認定法(以下、「入管法」と言います。)の改正案の審議が行われています。
 私は、このコーナーで何度か述べましたが、基本的に外国人の受入れには反対の立場です。もちろん、全ての外国人労働者の受け入れに絶対反対というのではなく、受け入れる人数と受入れ対象国に一定の制限をかけ、入国後の管理がきちんとなされるという3条件が揃うならば、決して反対というわけではありません。
 それよりも私が一番危惧しているのは、この外国人受け入れ問題を、国として、「国家100年の大計」の中でどのように位置づけているのか、その青写真が全く見えていない、ということです。

嘗て日本も棄民した

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 私が中学生の頃、すなわち昭和30年頃、日本は人余りの国でした。というより、国民が十分に食べていくだけの食料の確保が困難でした。そのため、ブラジルやグアテマラなど南米や北米に移民という形で、多くの同胞を送り出していました。実質的な棄民です。父の知人もブラジルに渡ることになり、わが家に別れの挨拶に来ました。その後の彼らがどれほど過酷な生活を送ったか、ということは戦後になって初めてその実態が知られるようになりました。これら同胞は「国の甘い宣伝文句」、つまり好条件に騙されて、海外に渡ったのです。国は、移民先の実情を、きちんと伝えていなかったのです。いや、基礎的な調査すらしていなかったのです。国は、口減らし(棄民)したい、という意識が先行したのです。北朝鮮を「地上の楽園」と讃えて送り出した、日本国政府やマスコミもありました。これも一種の棄民と考えてよいでしょう。
 今度は、立場を変え、日本が移民を受け入れるという立場です。安倍総理は「移民政策はとらない」と繰り返し述べていますが、今回の改正案を見れば、実質的には明らかに移民受け入れです。国連の定義でも、「当該国に1年以上居住」していれば、「移民」となるのです。ましてや5年、10年居住することを認め、更に更新さえ認めるというのですから、移民でない筈がありません。
 外国人の受入れは、国の将来のあるべき姿の現在形です。今、雇用環境が厳しいから外国人を入れよう、という近視眼的な解決策では、将来に大きな禍根を残すのは必定でしょう。

近視眼的対応は将来に禍根を

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 外国人労働者は無機質な機械ではありません。さまざまな思想や意見を持っており、それぞれに異なる宗教、文化、風俗、習慣をもっています。例えば、イスラム教の人を受け入れれば、食文化が異なります。豚肉は食べないとか、宗教上の戒律がさまざまあります。受け入れる会社は、ハラル食品を提供できるのでしょうか。また、1日5回の礼拝を行うべき時間や祈りの場所を確保できるのでしょうか。言葉の違いはどうするのでしょうか。
 更に、受入れた後の5年後、10年後、仮に、AIなどの進展によって彼らの力を必要としなくなるかもしれません。いや、技術進歩のスピードを考えれば、その可能性は極めて高いと思います。そうなった時、その人たちをどうするのでしょうか。問題意識のないまま、当面の喉の渇きを癒すことは、近い将来に大きな問題を抱えるということを認識すべきです。
 もっと言えば、今外国人労働者を大量に受け入れるということは、労働者の賃金を、現状のまま固定化することを意味します。折角日本人の賃金水準が上がろうとするこのタイミングで、賃金抑制効果のある外国人労働者を受け入れるというのは、国家百年の計に照らし、愚策と言わず、何と言えばよいのでしょうか。

外国人労働者の実態

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 総務省の調査によると、平成30年1月1日現在、住民登録している外国人の総数は、約249万人です。しかも、その数は、前年よりも17万4,228人も増加しています。日本の総人口(1億2,770万人)に占める割合は1.96%。人口の約2%がすでに外国人なのです。外国人労働者は、大都市に集中する傾向が強く、東京都で3.82%、愛知県で3.12%(2018年1月1日現在)を占めています。テレビ報道によれば、新宿区での成人式では日本人よりも外国人の方が多く、参加者が「ここはどこの国だ」と驚くような光景も見られました。
 日本で働いている外国人労働者は、昨年だけで既に128万人に達しています。しかも、この数、前年よりも20万人近くも増えているのです。1年に20万人も増えているなんて、驚き以外の何物でもありません。毎年、新たに日本の何処かに20万人の大都市が出現しているようなものです。

年間7千人も失踪

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 更に驚くべきは、昨年1年間に7,000人もの技能実習生が失踪したというのです。失踪の原因についてはさまざま言われていますが、要するに、国を出る時に聞かされた条件と、実際の条件とが余りに違いすぎる、ということに尽きると言ってよいでしょう。
 外国人技能実習生が失踪した原因について、法務省が実態調査をした結果を衆議院法務委員会の理事懇談会の席で公表しました。
 その結果によれば、失踪の原因は「低賃金」がダントツの67.2%で、2位が「実習終了後も働きたい」というもので17.8%でした。低賃金の実態は、半数以上が10万円以下しか月給をもらっていなかったというのです。今の日本で、若い労働者が10万円以下の月給で働かせている職場があるということ自体が異常です。
 これでは経団連など、経済団体が外国人労働者を歓迎するのは当然です。「使い捨ての低賃金労働者」として活用できるからです。このようにして働いた外国人労働者は、日本が好きになるどころか、反日日本人を育成しているようなものではありませんか。これこそが国にも経済界にも、国家観がないというのです。
 こんな実態を放置しておきながら、入管法の改正によって、実質的な「移民法」を作ろうというのですから、反対せざるを得ないのは当然です。
 今回の入管法の改正案は、「入国者の動向を管理する」こととしたのは一歩前進である、と評価することはできます。今回の入管法改正の唯一評価することができるとすれば、これだけかもしれません。

本来は労働政策の問題

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 今回の法案は、入管法の改正という手法をとるため、法務省の管轄ということになっています。しかし、その本質は、労働問題です。人手不足を解消するための労働者の受入れですから、雇用と労働者の管理に関する問題なのです。ですから、本来は、国会での論議は、法務委員会ではなく、厚生労働委員会で審議すべき問題です。それが無理なら法務・厚生労働の合同部会で審議すべきものです。その点は、参議院議員の青山繁晴氏も指摘しています。

▶▶▶青山繁晴議員の指摘は→こちらから

 厚労部会長の小泉進次郎氏が、このことについて発言したという情報はありません。将来、総理を目指すというなら、この問題について、意見を述べ、徹底した議論をすべきなのではありませんか。
 そして、仮に厚生労働委員会で議論するなら、①日本人の賃金が上昇するというこのタイミングで、外国人労働者を入れることが本当に日本の国益に叶うのか、②AIの活用など、業務の改善によって外国人に頼らなくても可能なのではないか、③仮に、近い将来外国人が必要なくなった時に、速やかに帰国してもらうことは可能なのか、④女性や高齢者など国内における未就労の労働者を活用できる余地があるのではないか、⑤若年無業者いわゆるニートといわれる若者は、2017年現在で71万人もおり、これを活用できるのではないか。
 こういった問題について、労働問題を所管する厚生労働委員会として根本から議論すべきなのではないでしょうか。特に、ニートは35歳までの人間が対象とされていますから、実際のニートの数はもっと多いはずです。今回の改正案は、2019年度から5年間で34万人を受け入れるという計画ですから、女性や高齢者、ニートを活用するだけで、その程度の労働者は十分に確保できると考えることもできます。
 私も既に後期高齢者の仲間入りをしましたが、好条件で採用してくれるなら、すぐにでもはせ参じるつもりです。頭がボケたくらいで、体はいたって健康で、支障を感じるところは一切ありません。そういう高齢者は沢山いるはずです。警備員やトイレ掃除くらいしか使ってくれないから、出て行かないだけなのです。

人口の適正規模を想定すべき

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 日本の人口は、現在、約1億2千万人です。22世紀における人口は約5,000万人に減るとの試算もあります。人口の推計はあまり外れることがありません。ですから、この試算に、大きな違いはないでしょう。仮に、5,000万人に減少した時、本当に日本は住みにくい国になっているのでしょうか。
 私は、必ずしもそうは思いません。日本の人口密度は、国土の総面積からすれば、インドの364人に次いで2番目の336人です。しかし、実際に住める土地、すなわち可住面積でみると、先進国の中で日本は1,109人で、世界第1位です。2位のイギリス(289人)、3位のドイツ(346人)などと比べればダントツの1位なのです。
 つまり、住める土地面積から見れば、日本は、人口超過密国なのです。素朴に考えて、世界一の人口過密国に、更に外国人労働者を入れなければならない理由などあるのでしょうか。あるとすれば、無策故、と言うしかありません。
 人口過密国ですから、住民は蚕棚のようなマンションに、密集して住んでいるということになります。戸建て住宅でも、大都市では土地面積60坪以上の住宅は多くはありません。仮に、人口が半減するならば、隣の家の土地が自由に使える空間になり、野菜作りも可能になるなど、豊かさを享受できる、と考えることもできます。崖下の危険な土地や大雨が降れば水没するような低地に住まなくても済むようにもなります。
 一般に、人間は、野菜作りなど生産的な作業が好きな人が多いと言ってもよいでしょう。体を動かすことは健康にも極めてよいのです。しかも食料自給率の向上にもなる。
 ですから、今、労働者が足りないからといって、すぐに外国から労働者を引っ張ってくる、という短絡的は発想では余りに知恵がない、と言わざるを得ないのです。

反日国からの入国は制限すべき

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 百歩譲って、ある程度外国人労働者を受け入れるとして、その対象国は限定すべきです。具体的には、親日国からの労働者は歓迎しますが、反日国からの労働者は願い下げにすべきです。中国や韓国の国民は、学校で反日教育を受けて育っています。幼少期に教わった思考はなかなか直りません。私たちは、学校で国連中心主義、国連は素晴らしい組織だ、ユネスコは素晴らしい、などと学習しました。しかし、現実の国連は、大国の横暴・エゴにより国際紛争を解決する機能を持ちません。ユネスコなども、ありもしない70年以上も前の慰安婦問題や南京大虐殺などは咎めても、チベットやウイグル自治区におけるすさまじい弾圧など、今現在生じている問題には一切触れることがありません。北朝鮮に拉致されたことを国家主席すら認めているのに、国連は「返すべき」と非難の声明ひとつ出しません。要するに、国連という組織は機能していないのです。しかし、私たち日本人の頭は、教育による刷り込みのため、なかなか「国連至上主義」を修正できないのです。
 中国人や韓国人だって、幼少期に徹底した反日教育を受けた頭を急に変えることはできない筈です。その中国人は「国防動員法」により、いざとなれば、外国にいる中国人も中国共産党の指示のもと、軍人として行動することを義務付けられています。長野オリンピックの時、日本の警察を排除して、日本各地から集まった中国人が護衛した平時における聖火ランナーの光景、覚えている人も多いはずです。
 そんな国の技能実習生は、既にベトナムに次いで2番目に多い28%を占めているのです。そんな国の労働者を大量に受け入れることが、いかに危険なことであるのか、容易に理解できるはずです。

経済界に良心はないのか

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 最近の経済界、特に経団連などの動きを見ていると、こういう組織に属している人達に良心はあるのか、と疑問に思わざるを得ないことが多々あります。
 中国から甘い言葉をかけられると、500人もの団体を組織して中国詣でをするなどその典型です。中国は、今、トランプ政権から経済戦争を仕掛けられ窮地に陥っています。アメリカからの技術を盗むことも困難になることは自明です。これを打開するため、一時的に日本に擦り寄っているだけのことであるのは、まともな日本人なら誰でも知っています。
 擦り寄る一方で、尖閣諸島への不当な侵犯行為など一切止めようとしません。南シナ海における暴虐無人な振る舞いも継続中です。鄧小平の唱えた「韜光養晦(とうこうようかい)」、つまり、経済力のないうちは爪を隠し、力をつけてきたら爪を剥き出しにして軍事力により周辺国、そして世界に覇権を広げる。帝国主義そのものの思想を国是としているのです。経済力と軍事力は表裏一体であることを、彼ら自身、誰よりもよく分かっているのです。
 そういう国が、今、トランプによって叩き潰されようとしているときに、何故に経団連などが軍団を組織して中国詣でなどするのでしょうか。窮地を救う行為になることは自明ではありませんか。経団連幹部などの言動を見ていると、この経営者はどこの国の経営者なのかと疑問を抱かざるを得ません。彼らの眼には目先にぶら下がったニンジンは見えても、将来にわたる日本国の国益やあるべき姿は全く見えていないようです。
 前掲の表にもあるように、野放図な技能実習生の増加や失踪者の増加に対して、経済界として、自浄作用を発揮しようと努力した節は全く見られません。それどころか、今まさに国会を通過しようとしている入管法の改正にも反対どころか、一日も早く成立させるべきと主張しています。
 経団連をはじめとする日本の経済界の見識のなさに、国民の一人として、大きな失望を感じています。(H30・11・15記)

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