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新型コロナ、第二波で大騒ぎするマスコミの愚

新型コロナ、第二波で大騒ぎするマスコミの愚

感染者数だけで何の判断ができるのか

 新型コロナの感染者数が激増したというので、新聞、テレビなどマスコミが騒いでいます。特に、東京都は、感染拡大を受け、小池知事は「4連休は外出を控えてください」などと、またまた自粛ムードの盛り上げに懸命です。
 確かに、グラフで見るとおり、感染者数をみると第一波よりも第二波のほうが、感染者数が増加し、深刻の度が増しているように見えます。しかし、この感染者数の推移をそのまま鵜呑みにすることは危険です。

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 私は、以前からこのコーナーで、感染者数にはあまり意味がない、ということを繰り返し述べてきました。なぜなら、感染者数というのは正確に把握できるものではなく、検査数(検体数)を増やせばそれに比例して増えるものだからです。換言すれば、国内に感染者が何人いるかは分からない、というのが正しい答えなのです。
 安倍総理も、国会で野党の質問に対して、「国内に感染者がどれくらいいるかは分からない。発表した数字の10倍なのか20倍なの分からない。」と答えています。感染症専門家会議の尾見座長も、ほぼ同様の答えをしています。
 感染者の実数が分からないのは、感染しても無症状の人がたくさんおり、無症状のまま回復してしまう人も多くいるということです。ですから、神経質に調べればいくらでも感染者数は増えるし、そうでなければ増えない、ということです。
 しかもです。感染者の調査方法についても、第一波の時と、第二波の時では全く異なります。第一波の時は、PCR検査に大幅な制限がかかっていました。「38.5度以上の高熱が3日以上続いており、事前に保健所に申告し、そのうえでPCR検査が受けられる」といった条件が必要だったのです。その条件がそろっても、受けられないという人がたくさんいたことも、報道などで伝えられていました。
 ところが、第二波では、新宿歌舞伎町のホストクラブなど、濃厚接触が疑われる地域を重点的に調査し、積極的にPCR検査を実施していきました。他方、同じ東京都内でも、池袋地域では、アトランダムに抽出した人を対象に検査を実施したというのです。調査の対象区域も調査の方法も全く違うのです。
 このように、第一波ではPCR検査のハードルが極めて高かったのに対して、第二波では、ハードルが下がり、しかも狙い撃ちの重点調査やランダム調査が行われるなど、調査方法も大幅に違っています。これだけでも第一波と第二波を同じレベルで比較することは適当でない、ということを理解していただけると思います。
 しかもです。感染者数をいう場合には、何人検査をしたのか、つまり、母数(分母)をいうべきなのに、公表された数字は感染者数ばかりで、検査数(分母)を決して言いません。前述したように、感染者数というのは、公表された人数よりも10倍なのか20倍なのか、誰にも分らないというのに、分母の数字を言わず、分子の数字だけを言って恐怖心を煽る。こんな合理性のない公表のやりかたが、許されるのでしょうか。公の機関が公表するデータが、比較検討できないような数値であるのに、この数値に一喜一憂し、あまつさえ小池知事のように、自治体トップが恐怖心をあおり、自粛を迫る。いまだにこんな方法がまかり通っているのです。

重症患者数と死亡者数こそが重要な指標

 以上のような次第で、私は、感染者数というものを全く気にしていませんでした。気にしていたのは、重症患者数と死亡者の数です。もっと言えば、死亡者数だけを注視していました。なぜなら、私たちがこの新型コロナを恐れるのは、「死」に至る病ではないかと疑うからです。死に至る病でなければ、「普通の風邪」と同じです。いくら感染しても無症状だったり、多少の症状が出ても、軽快するなら、恐れる必要など全くないのです。死に至る病か否かの判断は、「過去のデータとして示された死亡者の数」です。
 では、新型コロナによる死亡者数はどのように推移したのでしょうか。厚労省が公表したのは、次のグラフです。2月から死亡者が出始め、直近の7月23日で、累計991人となっています。

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 このグラフを見ると、右肩上がりになっていますから、何となく、死亡者数が一貫して増加しているように見えます。漸増しているように見えるのは、累積の数字だからです。しかし、このグラフを一日ごとに分解し、棒グラフに戻してみると、次のようになります。

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 このグラフを見れば分かるように、コロナによる死亡者は、5月初旬に大きな山を形成し、その後は、漸減する一方です。7月に入ってからは、死亡者ゼロの日が23日までの間に10日もあるのです。この23日間の死亡者は合計18人ですから、一日平均の死者は0.78人ということになります。
 一日の死亡者数が平均で一人未満にすぎないというのに、このマスコミの騒ぎようは一体、どういうことなのでしょうか。文字通り、木を見て森を見ず、とはこのことではないでしょうか。

インフルエンザとの対比

 991人だって、貴重な人命が失われているんだから重大事ではないか、という意見もあるかもしれんせん。ならば、それ以上に死者を出しているインフルエンザについて、日本国中、大騒ぎをしたのでしょうか。緊急事態宣言だの、ステイホームだ、自粛だと騒いだのでしょうか。
 一応、ここで新型コロナによる死亡者の数と対比するため、インフルエンザによる死亡者数と比べてみることにします。インフルエンザによる死亡者数は、下のグラフで示されるように、1957年に最高の7735人、直近の2018年でも3325人が亡くなっています。

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 これに対して新型コロナの場合、第二波が到来した7月時点でも、累計の死亡者は991人にすぎません。今後、12月末まで、死亡者数がどのように推移するか分かりませんが、これまでの推移(感染者の推移ではありません)から見れば、決して2000人を超えることはない、とみるのが常識的な判断というべきでしょう。
 だとすれば、2000人に満たない死亡者数で、日本国中が緊急事態宣言だ、自粛だ、ステイホームだ、三密だと騒ぎ、経済も学校も止めたこの日本国中の狂乱狂騒は一体何だったのか、ということになりかねません。いや、実態を冷静に見れば見るほど、そうなる可能性が高いと思います。

感染者数だけを見ることのバカらしさ

 このように国中が恐怖心をあおられ、日本列島全体が自粛の嵐に巻き込まれた原因、いや今現に巻き込まれている原因は、一体何だったのか。それは一にも二にも、マスコミと日本医師会を中心とする医学界、それに冷静で客観的な判断ができなかった為政者に責任がある、ということになるでしょう。
 中でも、私は、マスコミと医師会、それに小池都知事の責任は重大だと思っています。
 先ず、マスコミです。マスコミは、本来、公的な機関から一定の距離を置き、チェックするのが役割のはずです。ところがマスコミは、NHKを筆頭に、率先して「不要不急の外出自粛」を呼びかけました。統計の扱い方についても、感染者数だけをいう不合理性を一切批判せず、それどころかそれを鵜呑みにして、PCR検査の必要性ばかりを強調していました。場末のバーのマダムごとき風体のオバサン、岡田晴恵氏が登場し、連日、TBSとテレビ朝日を掛け持ちし、「国民全員のPCR検査が必要です!」と説き続けました。そこには、マスコミとしての健全な批判精神は全くなく、ただ政権の批判とまごうばかりの報道を、垂れ流し続けたのです。

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 次に、感染症専門家と称する医師たちの責任も少なくないと思います。テレビに登場する医師たちは、口を揃えてPCR検査の必要性と、医療崩壊に至らないように国民にひたすら自粛を要請していました。経済がマヒした責任は、これら専門家と称する感染症専門家たちにもあると思います。
 また、小池都知事の責任も極めて大きいと思います。彼女は、経済活動の重要性は一切説かず、常に、不安や恐怖心をあおり続けました。3月23日の会見では、次のように述べました。
「事態の今後の推移によりましては、都市の封鎖、いわゆるロックダウンなど、強力な措置をとらざるを得ない状況が出てくる可能性があります。」
 これを聞いた国民はどう感じたでしょう。特に、都民は恐怖に震え上がったのではないでしょうか。武漢封鎖で分かるように、ロックダウンは、強制的に人の移動を止め、娯楽目的の営業など都市活動の大半を停止させる強烈な行政命令だからです。
 しかし、少し考えれば分かることですが、現行法下においては、国にもましてや知事にもロックダウンを命じる権限などありません。それにもかかわらず、このような恐怖心をあおるようなカタカナ用語を平気で多用してきました。
 その後も、国民や都民の不安心理を煽るばかりで、経済活動をどのように再開するかなど、一切発言がありませんでした。ひたすら「感染者数が○○人になった」と、感染者数を根拠に、自粛を求め続けました。7月に入り、オリンピックのために特例的に設けられた4連休を前にしてさえ、「明日からの4連休には自粛をお願いしたい」と、外出制限を求める発言に終始していたのです。

政府の判断は適切

 7月になって、感染者数が急激に増大した際、小池都知事は緊急事態宣言の必要を訴えましたが、政府側はこれを拒否しました。そして「GO TO トラベル」キャンペーンについても、東京都だけを除外して、実施することを決定しました。
 ここでは「GO TO トラベル」の是非については言及しませんが、東京都だけを除外したのは、これまでの小池知事の発言に対する政府側の意趣返し、とみることができます。
 それはともかく、再度の緊急事態宣言を見送ったのは、正解です。上述したように、新型コロナにおいて「正しく恐れる」とは、感染者の人数ではなく、重症者と死亡者、特に死亡者の数が急激に増大しているかどうかが重要な判断基準になるからです。(R2・7.26記)

 

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