時事寸評 書評コーナー

welcome to shimada's homepage

いい加減に目を覚ませ財務省

いい加減に目を覚ませ財務省

またまた基礎的財政収支論復活

画像の説明

 内閣府は1月21日の経済財政諮問会議で、政府の財政再建の指標となる国と地方を合わせた基礎的財政収支の試算を発表しました。その試算によれば、国と地方を合わせた基礎的財政収支(=PB:プライマリーバランス)は、69.4兆円の赤字だというわけです。そして内閣府は、この基礎的財政収支(以下「PB」)を黒字にするためには、今後9年間かかり、2029年になるというのです。要するに、今後9年間、更に耐乏生活をしろ、というわけです。
 この試算は、内閣府が作成したということになっていますが、実質的にはPB論を標榜する財務省の差し金と言ってよいでしょう。つまり、財務省は、依然として、PB論を根拠に、財政黒字化を目指そうとしているのです。この論の延長線上に何があるか。もちろん、増税、それも大増税です。大増税なくしてPBを黒字になどできないからです。
 2020年は、コロナ禍で、有無を言わせず財政の急拡大を迫られました。消費増税で経済が急減速した直後に新型コロナが蔓延したからです。全国民に自粛を要請し、経済の急減速政策を余儀なくされたのです。
 財務省がこれまで主張してきたPB論は、地元選挙民から突き上げを食った国会議員の声により、迅速かつ巨額の財政出動が求められたのです。その結果、第1次から第3次まで、合わせて69.4兆円という超大型の緊急財政出動を行われたのです。平時には到底なしえない緊急時対応ということができます。
 その結果どうなったか。財務省が従来から口を極めて主張してきた「大型の財政出動はハイパーインフレを引き起こす。将来世代にツケを残す」という現象が生じないことが証明されてしまったのです。「財務省は裸の王様」であったことが、図らずもバレてしまったのです。このため、財務省は、急いでこのPB論に引き戻すため、手垢のついたPB論を持ち出してきたのです。

大増税が可能か

 財務量の論理に従えば、補正予算により対応した69.4兆円は、今後、大増税によって補填していくということになります。政府の高成長のシナリオによれば、毎年2%の経済成長を見込むとのことです。その前提で、2021年度中に、マイナス40兆円にまでPBを回復させるとのことです。つまり、年間で30兆円PBを改善させるというのです。通常の予算規模から、年間30兆円も財政出動した分を取り戻す。正気の沙汰とは思えません。
 平年ベースでの予算だけでも厳しい財政運営を強いられているというのに、更に、30兆円もの大増税になど、国民が耐えられるはずがありません。30兆円の増税ということは国民の間に出回っているお金から、30兆円をストローのように吸い上げるということです。ただでさえ、コロナの影響により経済が落ち込み、自殺者も急増しているというのに、そこからさらに30兆円を吸い上げる。常識以前の問題です。PB論に基づき国の財政を運営している国は、世界広しといえども日本だけです。どうして財務省という役所は、日本にだけしか通用しないPB論などにこだわり続けるのでしょうか。不思議でなりません。

PB論で日本は20年以上デフレに苦しんだ

画像の説明

 上のグラフに見るように、先進国の中で日本は、ダントツに経済成長の遅れた国に成り下がっています。何と日本だけがマイナスなのです。「経済成長しなかった」んですから当然です。
 では経済成長しなかったのはなぜか。国民にお金がなかったからです。お金がないというのは、デフレということです。そのデフレ状態を、日本は20年以上も延々と続けてきたのです。父親の初任給と息子の初任給が全く同じだったなんて、決して笑い話でなく、現実に今の日本に起っている現象なのです。20年以上、日本はこのデフレの大波にひたすら耐え、国際的にも、経済力を失ってきたのです。中国の高笑いが聞こえるではありませんか。
 この異常な状態を演出したのは、誰あろう財務省です。彼らが呪文のように信じて疑わないPB論によって国民が塗炭の苦しみを味わってきたのです。PBを護らないとハイパーインフレになる、という「宗教」を信じ込まされてきたのです。いや、決して財務省だけではありません。日本の主流メディアはもちろん、高名な経済専門家なども、この宗教を固く信じているのです。
 極論ですが、私は今の日本の状況は、日本に忍び込んだDS(ディープステイト)による裏工作ではないかとさえ、怪しんでいるのです。日本の経済成長は、中国や韓国、北朝鮮にとって不都合だからです。

MMT理論がPB論を覆す

画像の説明

 そんな折、タイミングを合わせたかのように、神風が吹いてきました。国民にとっての神風です。MMT理論と新型コロナという神風です。
 MMT理論は、一言でいえば、「自国通貨を発行できる国は、自国通貨建てで国債を発行している限り、財政赤字を拡大してもデフォルト(債務不履行)に陥ることはない」という理論です。日本は自国通貨を発行できますし、国債も自国通貨建てで発行していますから、この条件を満たしています。この論の提唱者であるスティファニー・ケルトン教授は、日本が唯一このMMT理論を実践している国だと述べています。つまり、財政赤字を拡大しても、デフォルトに陥っていない、というわけです。
 新型コロナが蔓延する前には、この理論は、財務省を先頭に、既存の経済学者などから、トンデモ理論だと大いに非難されました。しかし、この理論は、三橋貴明氏、藤井聡京大教授、中野剛志氏、政治家でも安藤裕、西田昌司議員らなどによって支持されてきました。
 更に第二の神風が吹きます。この議論が戦わされているその最中に、新型コロナの猛威が吹き荒れることになったのです。そのため、MMTをめぐる論争は一時撃ち方止めの状態になり、緊急の課題として、財務省は超大型の財政出動を余儀なくされたのです。10%への消費増税に続いて新型コロナ蔓延というダブルの追い打ちでしたから、財務省は、緊急かつ超大型の財政出動を求める声に抗しきれなくなったのです。この神風がなければ、絶対にありえない財政出動でした。
 では、この財政出動によって、ハイパーインフレが生じているでしょうか。全く生じていません。財務省は、PB論のウソがバレるのを恐れ、早急に増税によって、これを覆い隠そうと画策し始めたのです。

<参考動画>
▶▶▶衝撃!!「財政赤字」は「国民を豊かにすること」~令和の所得倍増はこうすれば実現できる!~(安藤裕衆議院議員)
▶▶▶給付金は意味がない?大間違いだ麻生大臣!!【西田昌司ビデオレター】

家計簿論から抜け出せない財務省

画像の説明

 財務省や多くの経済学者、主要メディアが共通して陥っている罠は、国の財政と家計を同視していることです。家計は、収入以上の支出をすれば、100%破綻します。月給30万の家庭が毎月40万円の生活をすれば、破綻するのは当然です。積みあがった借金は、子供や孫が負担しなければいけないかもしれません。もっとも積みあがる前に、誰もお金など貸してくれなくなります。しかし、国の借金は、家計とは全く異なります。主な違いは、次のようなものです。
①国は、必要に応じてお金を印刷し、又は国債を発行する権限があります
②国が必要とするお金を税金という形で国民から強制的に徴収することができます
③国は国民を豊かにするという政治的社会的義務があります
 1の、お金を発行する権限とは、紙幣や貨幣の発行権限です。家計がお札を印刷したら重罪です。国は、いつでも必要とされるだけのお金を印刷し、または国債という形で発行することができます。
 2の、税の徴収権も絶大な権限です。社会保障や公共事業、教育、防衛など、必要となる費用を国民から徴収する権限も絶大なものといってよいでしょう。
 3は、言うまでもなく経済です。国は、国民を富ませ、生活を豊かにする義務を負っています。デフレ状態を20年以上も続けている国など、本来、国民から猛反撃を受けて当然です。国民を豊かにする義務を果たしていないのです。財務省とマスコミ、御用経済学者などが、家計論を前提に世論(洗脳)工作をしているからです。
 このように、家計と国の財政は、月とスッポンほども違うということは、説明を要しないほどに自明なことです。
 それなのに、財務省の説明やメディアの表現は、常に、「家計に例えると」式の説明と「国民一人当たりン百万円の借金を背負っていることになる」、よって、「子や孫たちに借金を背負わせてはいけない」といった説明を繰り返すのです。このような説明は、今でも繰り返し行われています。国民は、もはや耳タコ状態で、完全に「刷りこみ」が完了していると言ってもよいでしょう。
 家計と国の財政は全く異なるものであるのに、同じだと言い張る財務省や既存メディアの論者たちは、一体どのような頭の構造になっているのか、全く不思議でなりません。

【参考動画】
▶▶▶財政規律で人が死ぬ?~国の借金の正しい捉え方~(藤井聡)

経済成長で国富を増やせ

画像の説明

 これまで述べてきたように、PB論は完全に誤りです。これからは180度頭を切り替えて、日本は経済成長へと大胆に舵を切るべきです。日本には、インフラ投資や子育て・教育、科学技術の振興、防衛など、やるべきこと、取り組むべきことが山ほどあります。
 例えば、少子化対策です。少子化は若者が子供を産まなくなったからです。もっと言えば、結婚すらもためらうようになったからです。なぜか。経済的な理由が大きいと言われています。これらの若者を支援するため、子供を一人産んだら大学を卒業するまで、「子育て支援金」として、ひとり産んだら毎月5万円、2人産んだら毎月10万円、3人産んだら毎月15万円支給するとしたらどうでしょう。おそらく劇的に子供の数は増えてくるでしょう。チマチマした少子化対策より、はるかに有効です。
 ここで出てくるのは、「そんなお金どこにあるんだ」という議論です。でもお金はあるんです。年金や定額給付金と同じように、家計に振り込めばいいんです。

画像の説明

 総務省統計局の統計によれば、20~24歳の人口は638万人です。平均すれば20歳時の人口は約127万人ということになります。乱暴な計算ですが、全員が結婚するとすれば、平均63万カップルが誕生するという計算になります。そのカップルが平均3人の子供を産んだとすれば、毎年、支給すべき金額は63万カップル×3人×5万円×12月=1兆1,340億円となります。これを大学卒業まで22年続けるということです。初年度は1兆1,340億円ですが、毎年、新規に結婚するカップルが誕生しますから、毎年、同額ずつ増えていくことになります。最高額になる22年後には、年間約24兆9,480億円、約25兆円の負担ということになります。
 この金額を見ると、余りにも大きく卒倒する人がいるかもしれません。しかし、日本の抱える少子化という大問題が解決し、22年後からは、1期生が晴れて社会人となります。今度は、立派な教育を受けた納税者として、社会に還元する立場に変わります。22年間、国家によって育てられた人材がその後、60歳から70歳くらいまで約40年間、優良な労働者として働き納税してくれるのです。これこそが長期にわたる!「優良投資」といえるのではないでしょうか。
 しかも、毎年支給するこの子育て支援金は、消滅するものではありません。家計に組み込まれ、毎月の消費として支出されるのです。しかも国は現金を直接これらの家庭に渡すわけではありません。銀行を通じてその家の通帳に、金額を書き加えるだけに過ぎないのです。高齢者と違い、若い世代は、消費意欲が旺盛です。人口が増え、需要は大いに喚起され、納税額の増大に寄与します。お金は循環してこそ意味があります。若者世代にどんどん消費してもらい、経済成長を拡大する。経済成長すれば、税収が増え、国家財政も好転します。
 このような考え方は、他の項目、すなわち、インフラ投資、科学技術投資、防衛費への投資なども、同様に考えることができます。
 毎年、台風時に大きな被害を生じ、もっとインフラ投資をしておけば防げたのに、というような事例は枚挙にいとまがありません。高速道路だって、まだまだ十分ではありません。私の住む幸手市を圏央道が通過しています。しかし、なぜかこの地区は片側一車線で整備されています。このため、この区間で慢性的な渋滞が発生しています。片側一車線の高速道路なんて、高速道路の名に値しません。予算の制約から、公共投資が余りにも中途半端なのです。このような事例は全国にいくらでもあるはずです。
 こういった投資的経費は、必ず正当なリターンとして戻ってきます。同額で戻ってくるのではなく、有り余る利子をつけて戻ってくるのです。
 現在、世界を攪乱している新型コロナでも、日本が国家戦略としてウイルス研究を行っていたなら、早期のワクチン開発などにより、これほどまで大きな損失は生じなかったはずです。

菅総理に望むこと

 以上述べたように、国家は、長期的かつ大局的な展望に立ち、運営すべきものだと思います。その観点から見ていると、菅総理には少し頼りないものを感じます。マスコミなど世論の動向に、神経を使いすぎるようにも感じられます。国家の運営は、かみそりで物を切るのではなく、大ナタで切るように、小異を捨てて大同に就く。俺について来いという自信に溢れていれば、国民は必ずついていきます。
 中国や韓国、北朝鮮に対しても、泰然として動ぜず、自信をもって対処していただきたい。総理になった以上、最低3年、できれば5年は務めて頂きたい。回転ドアと揶揄されるような政権では、それだけで国際的な信用を失います。そのためには、二階幹事長のような中国ズブズブの人間の意見に左右されないこと。尖閣に常時侵入し大和堆を侵食するような国の首席を、国賓で招くような愚を犯してはいけません。
 国民に説明するときは、必ずエビデンス、つまり実証的なデータに基づいて発言することが必要です。今回のコロナ騒動も、感染者の数のみが突出して報じられていますが、重要なのは、重症者の数と死亡者の数と関連するインフレエンザなどのウイルス病を合わせた、合計の死亡者数です。どのような病気であれ、重症にならず、死亡に至らなければ決して怖くはないのです。今季におけるインフルエンザによる死亡者は例年の600分の1です。ウイルス干渉といわれる現象により、全体の死亡者(超過死亡者)は、むしろ減少しているのです。
 その数を前提に議論すれば、日本はいかに死亡者が少ないか、海外との比較の下で説明すれば、決して恐れるような病ではないことが一覧できるはずです。今、発出されている緊急事態宣言など、全く必要ないことも分かるはずです。

あんたの仕事

 日医会長などは、病院がひっ迫しているなどと喧伝していますが、ベッド数は、諸外国に比べ圧倒的に多い。ひっ迫の原因は、単に、医療施設間の融通が利いていないことが最大の原因です。それは本質的に各自治体の首長による行政能力と、日本医師会など医療体制側の組織管理の遅滞にこそ根本的な原因があります。
 基礎的データをきちんと精査すれば、今のコロナは、決して慌てふためくような問題ではないということが分かるはずです。側近に、各種データを蒐集分析する有能な士を揃え、それに基づいて国民に分かりやすく説明し説得すれば、国民は納得するはずです。どのように理を尽くしても、低能野党や狂信的な一部マスコミは納得しないでしょうが、過半の国民は納得するはずです。
 話が脱線してしまいました。本論に戻り、菅総理には、財務省の誤ったPB論を、是非とも封じて頂きたい。一刻も早く手を打たなければ、日本は間違いなく貧しい国になります。せっかく使えるお金があるのに、それを使わず、ひたすら貧しい国になる。その亡国への道を正せるのは、総理、あなたしかいないのです。(R3・1・25記)

【参考動画】
▶▶▶もう馬鹿げた財政破綻論から抜け出そう(三橋貴明)

a:258 t:1 y:0

powered by Quick Homepage Maker 5.1
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional