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米のイラン攻撃の真の狙いは中国潰しです

米のイラン攻撃の真の狙いは中国潰しです

イスラエル、アメリカがイランを攻撃

ハメネイ自宅と写真

 2月28日、イスラエルとアメリカが突如イランを攻撃しました。イランの首都テヘランの中心部にあるハメネイ師の自宅や事務所などをピンポイントで爆撃したのです。イラン指導部が集うその場所をミサイル30発で爆撃したんですから、改めてアメリカの諜報能力、インテリジェンスのすごさには驚くばかりです。建前上、アメリカの狙いは、イランの核開発の阻止、ホメイニ体制の転換が目的であったとされています。
 当然、日本の多くのマスコミは国際法違反だ、などと非難しています。国連憲章は原則として武力の行使を禁じているからという訳です。確かにその通りです。
 しかしながら、今の世界で「国際法」なるものはそもそも機能しているのでしょうか。国際法と言われるものの中味は、国同士の条約や国連憲章などを総称したものです。今の世界で、二国間同士であるいは数か国同士で定めた条約は、ほとんど汎用性がありません。一番汎用性があり、すべての国が守るべきとされているのは国連憲章でしょう。
 しかし、この国連憲章でさえ、ウクライナへの侵略やベネズエラへの介入、中国による周辺国への露骨な威圧や干渉の実例を見れば、有名無実化しているのは明らかです。常任理事国である5大国が率先して破っているのです。トランプが「第二国連を」と唱える所以です。

体制転換が目的というが

 イスラエルとアメリカがイランを攻撃したのは、イランの核開発を阻止することとホメイニ体制の転換が目的とされています。今の混沌とした中東情勢の中でイランのみが核保有国になれば、他の中東諸国も防衛上、核を持たざるを得なくなります。元々火薬庫と言われる中東地域が、文字通り大爆発を起こすことになりかねません。
 現在の体制以前のイランは、親米国家でした。1979年のイラン革命が起きるまでは、軍事・経済でアメリカの支援を受ける親米国家だったのです。私たちの世代は「パーレビ国王」という名で有名でした。ニクソンやカーター大統領も、イランを重要な同盟国ととらえていたのです。
 しかし、その後、国王による急激な西洋化や秘密警察による弾圧、格差拡大などの経済問題もあり、多くの宗教勢力や学生が反発することとなり、ホメイニ革命が起こります。その結果、現在のような反米国家に変身してしまったのです。

トランプの過激な行動

 アメリカのトランプ大統領は、歴代大統領の中でも、突出した異常性を発揮しているように私には思われます。国際機関であるWHOやUNESCO、国連人権理事会からの脱退を表明したり、パリ協定やイラン核合意からの離脱を表明したり、各国に人道・開発援助として供給していたUSAIDを一方的に打ち切ったりと、世界の超大国のあり様とは思えないような行動を示してきました。コロコロと変わる関税政策の変転も、驚くばかりです。猫の目行政ならぬ猫の目関税政策は、世界中を翻弄してきました。
 そのアメリカが、現職のベネズエラ大統領を拘束したり、イランの最高指導者ハメネイ師を突如、爆撃によって暗殺したりと、これまでの世界の常識を打ち破るような、大胆な行動を示してきました。これらの多くは、これまでの国際社会の常識と見られる大国の行動様式を根底から覆す異常な行動のように見えます。

それでもトランプを支持する

 このような異常性を示すようなトランプの行動ですが、それでも私は、個人的にはトランプの行動を支持しています。
 確かにトランプの行動は、歴代のアメリカ大統領と明らかに異なる異常性(特異性?)を示しています。今回のハメネイ師の爆殺もイランとの間で交渉を行っている最中での出来事でした。
 従って、多くのマスコミはトランプの行動は国際法に違反するとの声明を発表したのです。確かに、冷静に評価するなら、国際法違反というのは誤りではありません。
 しかし、それでもなおトランプを支持するのはなぜか。それは、アメリカという国が自由と民主主義、法の支配を堅持する国家だからです。
 仮に、これら一連の行動を中国が行ったとしたら、あなたはどう思いますか。恐ろしいことだと思います。戦慄が走ります。なぜなら、世界が中国のような人権無視、言論無視の野蛮な独裁国家に支配されるようになってしまうと思うからです。
 トランプの行動は、これまでの世界の常識に照らせば、かなり過激です。が、彼が叩いているベネズエラやイランは、従来から、その国の国民にとってはもちろん、世界の国から見ても、好ましからざる行動をとってきました。いわば眉を顰めるような国であったのです。石油輸出で莫大な収入を得ていた時期は順調でしたが、石油価格が下落すると国家の収入が激減。借金と失業が増える貧乏国家になり、大暴動が起きるようになってしまったのです。
 そういう国を自由と民主主義、法の支配を堅持するアメリカが叩いたのです。同じ行為を中国が行ったとすれば、文字通り悲劇です。戦慄すべき社会が登場することになります。我々日本人もウイグル人やチベット人、東モンゴル人のようになっていたかもしれません。それがトランプの強権的な行為を支持する理由です。

イラン叩きの真の狙いは中国潰し

 私は、今回のアメリカによるイラン叩きの真の狙いは中国潰しであると思っています。確かにイランが密かに核開発に邁進しているとの兆候はありました。イランはそれを否定してきましたが、ほぼ100%ウソです。本当に核開発など行っていないなら国際原子力委員会など、然るべき機関の査察を受け入れれば済むことです。それを断固拒否していること自体、核開発を行っている何よりの証拠と言ってよいでしょう。中国がウイグル人を強制収容所に隔離し強制労働に従事させておきながら職業訓練所と言い募り、一切国際機関の査察を受け入れないのと同じです。いや、形だけ受け入れていながら実質的には「何も見せなかった」のです。
 この非人道国家中国は、イラン産原油を約12~14%程度購入しています。この量は、イランが輸出する量の80~90%です。アメリカの制裁によって多くの国がイランから石油を買えない隙をついて、中国が安値で買い叩き大量の石油を買っていたのです。
 しかも、この石油取引のお金。これはすべて「人民元決済」です。アメリカとしては、人民元市場が広がることは何としても阻止したい。ドル支配体制が崩れるからです。ですからトランプとしては、このドル支配体制を崩そうとする中国を許すことは絶対にできない。
 中国は、核兵器を大量に保有し、アメリカに対抗しようとしています。空母も既に3隻保有しています。習近平は太平洋を二分割し、双方で別々に支配しようと提案したことさえあります。アメリカは、中国のこのような野心を知り、台湾進攻もシーパワーへの野心だと見抜いています。しかし、今の時点で直接中国を攻撃することはできない。中国の軍事力はアメリカと拮抗するレベルになっているからです。
 そのためアメリカは、真綿で首を絞めるように、搦手で徐々に中国を弱体化させるため、イランを叩くことでその実を取ろうとしているのです。その結果、ドル支配体制も維持できることになる、という訳です。親米国家に転換できれば、中国への原油の流れが止まり、中国は弱体化せざるを得ないからです。

日本にとって米は福音の神です

狙いは中国

 先に行われたベネズエラ大統領の拘束も同じ流れです。アメリカはベネズエラのマドゥロ大統領を拘束するにあたり、その理由を麻薬密輸の犯罪容疑とか、麻薬カルテルがどうのとか理由をつけていました。しかし、その真の理由は、世界一の埋蔵量を誇る原油利権を中国が完全に抑えていたことであり、その利権を取り戻すことだったはずです。アメリカの裏庭で中国が利権を貪っていることが許せなかったのです。
 いずれにしろ、トランプは、ベネズエラ、イランからの中国への石油輸出を抑えることによって、中国を弱体化させる。これが真の狙いだったと私は見ています。
 その結果、日本はどうなるか。日本は、常に一党独裁の野蛮国家中国からの脅威に晒されてきました。その中国を弱体化させてくれるんですから、歓迎しない理由はありません。形式的には国際法違反のそしりは免れませんが、世界を安定させるためには、時に外科手術が必要です。ドラえもんに出てくるジャイアンが必要な時もあるんです。ジャイアンは、力は強いが乱暴者。のび太やスネ夫の物を取り上げる、歌はヘタなのに歌うのが好き、しかし情には厚い。
 今のトランプは、まるでジャイアンのようではありませんか。私も歌はヘタですが、歌うのは好き。80を過ぎた今でも90歳の友人と歌いに出かけています。乱暴者ではあるが正義感の強い現代のトランプを、日本は全力で応援しようではありませんか。(R8年3月8日:記)

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