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日本が石油大国になる!!

日本が石油大国になる!!

テレビ番組で情報を

 先日、「がっちりマンデー」というテレビ番組を見ていたら、藻から石油を精製する会社のことが取り上げられていました。加藤浩二と新藤晶子アナが担当している番組です。
 藻から石油だなんて、とびっくりしましたが、考えて見れば、そもそも石油だって同じですよね。数億年前の生物体など有機物が地中に埋もれ、時間の経過とともに変化し、炭素と水素を含む化合物になったのが石油ですから、藻から石油ができても何ら不思議はないということになります。
 確かに、最近でもアメリカが食用であるトウモロコシを転用してバイオ燃料として石油を精製するという話がありました。世界中がトウモロコシ不足になるのではないかというので、大きな騒ぎになったばかりです。

日本の学者が発見

 考えてみると、この石油を生みだす藻の発見というのは、とてつもない大発見なんです。なにせ、この藻の発見によって、近い将来、日本が石油をすべて自給できるだけでなく、世界にも輸出できるようになるかもしれないという代物なんです。
 この藻は「オーランチオキトリウム」という藻で、平成22年に筑波大学大学院生命科学研究科の渡辺信教授が沖縄の海でマングローブの林の中から発見したんだそうです。光合成を行う葉緑素を持たない種類で、廃水などに含まれる有機物を吸収して活発に増殖するんだそうです。
 渡辺教授によれば、現在、日本は年間2億トンの石油を輸入していますが、この石油を生産するために必要な土地の面積は僅かに2万haで足りてしまうというんです。しかも、この石油を生産するために必要なのは、現在廃棄物として捨てている有機廃棄物、有機廃水から作られるというんですから、夢のような話ではありませんか。私が言っても信用できないでしょうから、下の動画で直接渡辺教授の話を聞いて下さい。久々に夢のある話が聞けますよ。

★渡辺信教授の対談動画はこちらからご覧頂けます

東日本大震災の復興計画にも活用

 ところで、この藻を使って東日本大震災の復興計画のシンボルにしようという計画が進められているそうです。こんな計画が進行中だなんて、全く初耳でした。この計画は仙台市の東部海岸にある下水処理場の南蒲生浄化センターの再建計画に適用が検討されているとのこと。この施設は、もともと市の生活排水の7割に当たる日量約39万トンを処理する大規模な施設だったんですが、昨年の大震災で壊滅的な打撃を受けてしまい、施設の復興には4年から5年、金額で900億円もの資金が必要と見込まれているんだそうです。この施設の復興に、石油を生み出す藻の活用が検討されているんだそうです。

画像の説明

IHIも将来ジェット燃料用に

 私もテレビを見て驚いたんですが、この藻の活用を巡っては、かなり実用化の計画が進んでいるようです。既にIHIでは具体的な生産に取り組んでおり、現在の生産コスト1リットル当たり1,000円を2020年までには10分の1までコスト低減を図り、主にジェット燃料用として販売することを計画しているんだそうです。
 日本発の技術で、将来、石油に代わるエネルギーが環境負荷を生じることなく生産できるようになれば、石油を巡る醜い争いも少なくなるかも知れません。尖閣列島を巡る紛争のように、石油埋蔵資源があると分かったとたん、領有権を主張する厚かましい国も、方針転換をするかも知れません。私がその頃まで生きていればの話ですが・・・。

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