時事寸評 書評コーナー

welcome to shimada's homepage

都知事選、小池・蓮舫・石丸のそろい踏み

都知事選、小池・蓮舫・石丸のそろい踏み

小池都知事が3選出馬へ

 5月25日のマスコミ報道によれば、小池都知事が3選出馬の意思を固めたとのこと。小池知事には学歴詐称の疑惑がついて回っており、未だその疑惑は払しょくされていません。されていないどころか、学歴詐称は、最側近を含め、これまでの多く関係者の証言などから、既に多くの市民が「学歴を詐称している」と固く信じています。小池知事の学歴詐称については、この欄で既に詳細に述べたので、ここではこれ以上繰り返しません。
 要するに、学歴詐称をしていることは明らかであり、「最終学歴は高卒です」と素直に謝ってしまえば、それ以上の責任追及は難しくなるでしょう。
 しかし、彼女は、その事実を絶対に認めない。認めないばかりか、この問題に関し議会で答弁を求められると、一切自分で答えず、すべて女性の局長に答弁させていました。こういう狡猾でふてぶてしい態度が国民の反発を招いているのです。こんな無責任で、盗人猛々しい鉄面皮の人物が再度、都知事3選を狙うなど、絶対にあってはなりません。

自民・公明も追随

 しかも、その小池知事の3選出馬に自民党と公明党も支援するというんですから、もう、開いた口がふさがりません。公明党は権力の下にぶら下がるだけの「雪の下駄政党」「コバンザメ政党」ですから、しかたがないとして、卑しくも自民党は衆参で過半数を持つ政権党ですよ。その政権党が、勝ち馬に乗りたいからと言って、小池知事を支持するなんて、何をかいわんやです。
 しかし、この点に関しては、小池知事も若干逡巡しいるようです。今の自民党への逆風下の中で自民党の推薦を受けることは逆にマイナスになるのではないかというわけです。5股男の乙武は、早々に自民党の支持は受けないと宣言しましたが、狡猾な小池知事は諸情勢を最後まで見極めようとしているようです。
 「岸田自民党」もここまで落ちたか、というのが正直な感想です。そりゃそうでしょう。天下の自民党が推薦を明確にしているのに、なおかつ本人は推薦を受けるかどうか明確にしていないんですからね。
 しかも、この出来損ないの岸田政権の後継とみられる人物が、小石河、つまり小泉、石破、河野だというんですから、「ああ~!」もう物も言う気にもなれません。

公約は何一つ実現していない

 新聞報道によれば、小池知事は、3選出馬にあたり、新たな公約づくりを行っているとのことです。これまた開いた口がふさがりません。既にこの欄でも述べましたが、小池知事は、知事に立候補するにあたり、「7つのゼロ」の公約を掲げました。
             
小池公約

 しかし、現在に至るも、これら公約のうち、実現したものは一つもありません。いや、正確に言えば、一つだけあります。それは、「殺処分ゼロ」の公約です。野良犬など、捕獲した犬を殺処分していたものを、殺処分ゼロにすると公約したのです。確かにこれはゼロになりました。しかし、これとて真っ赤な嘘です。野犬などが保護されて殺処分されても「人になつかない場合は、殺処分にカウントしなくてよい」と勝手に殺処分カウントの定義そのものを変えてしまったんです。失業者の定義を変え、仕事が見つからず田舎に帰った若者は失業者に含めなくてよい、とする中国共産党習近平の手法と全く同じです。
 許せないのは、公約を一つも実現していないばかりか、公約にない「太陽光発電パネルを新築の住宅の屋根に取り付けることを義務化」したことです。一体、何を考えているんでしょうか。戸建て住宅の屋根にパネルを取り付けたならそれだけ荷重がかかり、耐震性が弱くなります。そのうえ能登地震のように、大きな地震の直撃を受けたとき、少なからぬ住宅から発火し、強風に煽られ延焼する姿を想像してください。
 太陽光パネルは、機器に向け消火のための放水はできません。倒壊した住宅のパネルは太陽光がある限り発電を続けます。水をかければ消防士も感電する可能性があります。水は電気を通すのです。つまり、東京の江東区のように、低層住宅が密集しているような場所では、消火もならず、延焼し燃えるに任せるしかないのです。小池知事は、このようなことについて、どの程度の認識をもっているんでしょうか。
 そのほか、やらなくてもいいプロジェクトマッピングに億単位の金を注ぎ込み、「築地は守る」は閉鎖、解体。「情報公開は一丁目一番地」と言っていたのに、公開されたカジノを中核とするIR調査報告書は真っ黒でした。

突如、蓮舫議員が立候補

 そんな折、5月28に至り、突如、立民の蓮舫議員が都知事選に名乗りをあげました。知名度に関しては、両者、遜色はありません。
しかし、彼女にも小池知事に匹敵すべき汚点があります。国籍を偽っていたのです。
 日本の法律では、基本的に二重国籍は認めていません。しかし、子供が小さいなどの理由で、一時的に二重国籍になることはあります。でも、その二重国籍も、22歳に達した段階でどちらか一方の国籍を選択しなければなりません。これは国民の義務なのです。
 蓮舫議員は、この二重国籍を隠したまま国会議員として立候補し、後日、これがばれたのです。ばれるまで、既に22歳に達し、ニュースキャスターとして活躍していた時代、1995年当時のインタビュー記事で彼女は次のように答えています。

雑誌「ジョイフル」第22巻第8号インタビュー記事

 今、日本人でいるのは、それが都合がいいからです。日本のパスポートは、あくまで外国に行きやすいからというだけのもの。私には、それ以上の意味はありません。いつのことになるかわかりませんが、いずれ台湾籍に戻そうと思っています。

 この当時は、まだ民間人でしたから、特に問題にされることはありませんでした。しかし、2004年(この時点で37歳)の参議院選挙に出馬するにあたっても、二重国籍は解消されていませんでした。「便利さ」を享受していたのです。
 その後、この二重国籍問題が広がるにつれ、正式に中国籍(台湾)を抹消することになりますが、正式に国籍喪失証明書が交付されたのは2016年9月16日です。国会議員になってから既に12年も経過していたのです。つまり、バレて問題になるまでは二重国籍を保持し「便利さ」を満喫していたのです。
 ですから、彼女には、小池知事の学歴詐称を非難することは難しいでしょう。返り討ちに会うからです。つまり、「赤い狐と緑の狸」の戦いということですね。

安芸高田市の石丸市長が立候補

台風の目

 2人の女性候補を眺めていて、「とてもこんな人たちに政治を任せたくない」と思うのは常識的な判断でしょう。ならばそれ以外にまともな候補はいるのか。実は、いたんです。広島県安芸高田市の石丸信二市長です。彼はまだ現職の市長ですが、既に次期市長選には立候補せず、都知事選に立候補するとの意思を表明しています。
 石丸市長は、京大経済学部卒業後、三菱UFJ銀行に入行し、ニューヨーク駐在としてアメリカ大陸の主要9か国で業務をしたということですから、いわば国際派と言ってもよいでしょう。2024年1月には、安芸高田市YouTube公式チャンネルの登録者数が20万人を突破し、自治体の公式チャンネルとして全国最多となりました。メディアを存分に活用し、毎月200万円、市財政に貢献しているとのことです。
 その市長が、何故に都知事選に名乗りを上げたのか。彼曰く、「広島の片田舎の市長がいくら頑張っても、若くて有能な人間は隣接の広島市に吸収されてしまう。また広島県自体も、東京という巨大なブラックホールに吸い込まれるように吸収されてしまう。地方都市における商店街のシャッター状況はひどい。これを阻止するには、個人の力では限界がある。東京というメガポリスの協力がなければ、到底全国的な均衡発展はできない。」
 大雑把に言えば、そのようなことです。つまり、東京は日本全体が均衡ある発展を遂げていくために協力すべきなのだ、と言っているわけです。本社機能が集中し、人材と予算と政治権力に近い東京は、これらの一部を地方に分散あるいは還元すべきだ、というわけです。
 考え方としては、正しいと思います。ただ、いかに正論であっても、東京都民がこれを納得するかということになれば、理解させるのはかなりハードルが高いようにも思われます。「俺は東京都民だ。何で東京で集めた税金を地方に還元しなければいけないのだ」という、都民なりの論理を説き伏せるのはしんどいことでしょう。
 しかし、そのような壮大な理念は他の候補からは微塵もうかがえません。3候補の中で、一番まっとうな考えだと思えます。石丸候補の今後の活躍を期待したいと思います。(R6・5・29記)

a:203 t:4 y:2

powered by Quick Homepage Maker 5.1
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional