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なぜ安倍派ばかり狙い撃ちするのか

なぜ安倍派ばかり狙い撃ちするのか

4閣僚が交代

 政治資金パーティー収入を還流させ、裏金を作っていたという問題。極めて不思議なのは、この問題の追及がほぼすべて安倍派に集中していることです。派閥がパーティーを開き、ノルマ以上の売り上げを挙げた議員に、その超過分をその議員に還元していた、というこのやり方は安倍派に限ったことではなく、全派閥、いや、野党でさえも共通している問題だとされています。
 立憲民主党の安住淳国対委員長など、この問題が噴出した途端、昨年分の収支報告書に30万円のパーティー券収入を購入した金額と団体名を記載しなかったとして、慌てて修正申告し、すぐさま自民党攻撃の列に加わりました。盗んだものでも返せば罪にならない、というこの感覚、いつもの野党の体質と全く変わりません。
 それはともかく、それなのに、新聞もテレビも、あたかも安倍派独自の問題であるかのように騒いでいる。そして、懲罰として、松野官房長官や西村康稔経済産業大臣など安倍派の閣僚ばかり4人を交代させました。そればかりか安倍派の副大臣5人も交代させたのです。
 このことを異常だと思わない人は、余りいないでしょう。なぜなら、他の派閥も基本的には全く同じ扱いをしていると言われているからです。

他人事の岸田首相

 例えば、首相の派閥である岸田派です。派閥の会長である岸田首相は12月13日の記者会見で、「国民から疑念を持たれているような事態を招いていることは極めて遺憾だ。党の体質を一新すべく先頭に立ってたたかっていく」と述べ、更に「火の玉となって取り組んでいく」と述べまし た。
 その岸田派の会長である首相は、自身の岸田派の経理について何と語ったか。「事務局で調査し、修正すべき箇所があるならば適切に対応するよう指示してきた。報告を受けたら適切に説明させる」と述べたのです。要するに、①岸田派の経理についてはこれから調査し、②その結果、修正すべき箇所があるなら修正し説明させる、ということです。文字通り「他人事」です。自分が会長である岸田派についてさえ、これから調査するという段階だというのに、安倍派に関しては、新聞報道だけで大臣や副大臣の首切りを断行する。
 LGBT法と言い、今回の安倍派一掃の交代劇と言い、この政権の中心軸が全く見えません。国民はすでに支持率17%という数字に見られるように、すでに岸田政権を見放していますが、自民党議員でも、このような手前勝手な政権では到底ついて行く気にはなれないでしょう。

国家観・基本理念が見えない岸田首相

 岸田首相が記者会見をする映像を見ていると、この人は日本の国をどうしたいのか、日本経済をどうしたいのか、世界の中で日本をどのような立ち位置にしたいのか、といった理念、信念が全く感じられません。国の指導者には、国家観、リーダーシップ、決断力、洞察力、問題解決能力などが求められます。そして、安倍さんがそうであったように、一人の人間として、人へのやさしさ、国民に対する愛も必要です。
 岸田首相には、これらがほとんど感じられない。唯一、決断力と逃亡力だけはあるかもしれない。LGBT法を党内の反対が多かったにも関わらず強引に通したこと。今回の裏金問題でも、これから東京地検が本格捜査に入るという段階で、閣僚4人や副大臣を交代させたことなど、やらなくてもいいようなことには決断が速い。これでは国民や党内に不満が高まるのは当然です。
 なぜ、岸田首相は、このような誤った決断ばかりするのでしょうか。

何が岸田首相を突き動かしているのか

ねえポチよ

 この点についてジャーナリストの山口敬之氏が興味深い指摘をしています。同氏によれば、バイデン大統領のポチである岸田首相は、ロシア・ウクライナ戦争の戦後処理として、日本にその資金援助をさせる密約を結んでおり、それを実行するためさまざまな工作をしているからだと述べています。つまり、岸田首相はすでにバイデンの意を受け、ウクライナへの巨額支援を目論んでいるというのです。その巨額支援の総額は5兆円から10兆円規模とされているようです。
 この密約は文書によるものではなく、口頭での約束かもしれませんが、これを実現するためには、事前に予算に計上しなければならない。予算に計上するためには、予算教書など、事前にそのための伏線を張っておかなければならない、というわけです。すなわち、予算教書の中に、少なくとも「日本としてウクライナの戦後復興支援を行う旨の記述をしておく必要がある」というわけです。
 なぜ、遠く離れた日本がウクライナ支援のために巨額の財政支援をしなければならないのか。それは米欧が援助できないことが、明らかになりつつあるからです。アメリカは、バイデン大統領がウクライナ支援のため1000億ドルの支援をすべく議会に提案しましたが、上院はこれを拒否しました。バイデンと対立する共和党が多数を占める下院も同意するはずがありません。決定したのは、僅かに2億ドル(290億円)の軍事支援のみだったのです。この額は大谷翔平選手の契約金7億ドル(1015億円)との対比でみれば、その額がいかに少ないものであるかが分かるでしょう。これではほぼ全土が荒廃したウクライナを復興させることなど到底できません。
 ならば、これまで軍事支援を行ってきたEU(欧州連合)はどうか。EUは、ウクライナに対し、今後4年間で500億ユーロ(約7兆8000億円)の軍事・経済援助をするとの案が、親露派のハンガリーの反対で否決されてしまいました。つまり、米国もEUも支援疲れで、ウクライナへの経済援助がままならない状況にあるのです。

金づる日本の出番

 そこでバイデンが考えたのが「金づる日本」、というわけです。しかし、この岸田政権は支持率低下が著しく、風前の灯火で頼りない。そのため、岸田に代わる強い政権で米国に従順な政権が必要になる、というわけです。
 政権交代を想定した場合、安倍派には積極財政論者が多く、財務省との対立が避けられない。そのため、将来の首相候補となりそうな西村康稔経産大臣や萩生田光一政調会長など安倍派の有力議員を事前に潰しておく必要がある。
 岸田首相は財務省との距離が近く、米国の言うことをよく聴くが、国民の支持がない。そこで、早急に米国の意に叶う別の候補が必要になる。これが米国の腹案です。
 このウクライナへの巨額支援の構想は、すでにアメリカの意を汲んで、水面下で作業が進んでいます。例えば、財務省の神田正人財務官が8月20にウクライナを訪問しています。財務官の仕事は、所掌事務の総合調整、人事、会計等の管理業務などです。当然、ウクライナ復興支援のための予算の総合調整なども必要になります。また、復興支援の観点から経産省の幹部も大手企業の幹部などを伴い、ウクライナを訪問しています。
このように、復興支援に向けて、財務省や経産省はすでに布石を打っているのです。
 あとは、異を唱える安倍派を抑え、支持率低下の著しい岸田政権を取り換え、新体制でウクライナ復興を日本に肩代わりさせようというのが、米政府の意図と読み取るべきなのです。このように考えてくると、今回の一連の異常な動きの筋道が見えてくるというものではありませんか。国の防衛を他国に委ねる国家は独立国とは言えません。まだまだ日本は、アメリカの属国なのです。(R5・12・18記)

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