時事寸評 書評コーナー

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社民党化への道をひた走る立憲民主党

社民党化への道をひた走る立憲民主党

全く興味の湧かない代表戦

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 立憲共産党、いや、立憲民主党(以下「立民」)の代表選については、新聞もテレビもかなり熱心に報道していました。支持率僅か5%しかないような政党の代表戦について、なぜこれほどまで熱心に報道するのか疑問に思っていました。もっとどんどん報道せよ、と圧力をかけたせいではないでしょうか。報道への「圧力」については、実績があるからです。
 嘗て、立民の前身である民主党時代、同党は例の籠池学園問題が生じたとき、籠池夫人と安倍総理(当時)夫人との間で交わされたメールに関し、「全文を公開せよ」と激しく迫りました。ところが、その中に辻元清美議員に関する記述が何度か出てきたことから、態度を急変。「根も葉もない噂だ」と主張し、マスコミに対し報道しないよう文書で求めました。公開を主張しながら、都合の悪い事実が出ると、マスコミにその事実を報道するなと圧力をかける。
 今回は、国民の興味がない代表戦なのに、やたらにマスコミが報じる。立民側からの「圧力」を想起するのは当然でしょう。なぜなら立民の代表戦くらいつまらない、興味のもてない報道はないからです。
 それはともかく、今回の代表選、立候補したのは、逢坂誠二衆院議員、西村智奈美衆院議員、泉健太衆院議員及び小川淳也衆院議員の4名です。
 逢坂候補は旧社会党系色が強く、経済音痴の永田町ゴロみたいなのが漏れなくついてきて、のさばる可能性が高いとされている人物です。泉候補は元政調会長で、前回の代表選にも立候補したようですが、私の記憶にはありません。西村智奈美候補についてもよく分かりませんが、憲法改正で自衛隊を明記することに反対、安全保障法については戦争法だとして反対しました。他方、夫婦別姓には賛成、原発はゼロにすべきとするなど、立民の議員らしい主張をお持ちです。
 小川候補は、この中で唯一の元官僚候補ですが、かなり癖のある人物のようです。彼について、日本維新の会代表の松井一郎氏が月刊Hanada12月号で次のように述べています。『小川淳也議員が、日本維新の会の新人候補者である町川順子さんに「出られたら困る」などと出馬断念を求めるという前代未聞の出来事です。小川議員は「維新の会だろうが一本化し、与党と一対一の構図を図るべき」などと主張し、町川さんの実家にまで押しかけ、彼女の家族にまで出馬断念を求めたり、わが党の馬場信幸幹事長にも直訴するなど常軌を逸した行動をとりました。』。
 この一事だけでも、彼の人間性なり社会性は十分理解できるのではないでしょうか。要するに、「東大出てもバカはバカ」ということです。
 いずれにしろ、私は、代表戦における各候補の主張をまともに聞いたことはありません。漏れ伝わる情報だけでも、全く生産性のない主張ばかりに思えたからです。

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 上にも述べたように、各候補の主張を一瞥したところ、「やっぱりな」という落胆しかありませんでした。いや、落胆すらしません。この党の体質は、モリカケ桜に代表されるように、週刊誌片手に大仰に批判しレッテル張りするなど、レベルの低い批判ばかりを繰り返してきました。予算委員会はスキャンダル追及の場と心得たかのように、国家の在り様を論じた光景など見たことがありません。あげく反論できない公務員たちを「野党合同ヒアリング」と称して呼びつけ、テレビカメラの前で面罵し吊るし上げる。それが「単なるイジメ」でしかないことが分からない。それがこれまでの立民でした。

一丁目一番地の政策が夫婦別姓

 枝野代表の舵取りの失敗を乗り越えて行く、というなら、日本の防衛政策に関して、自民党ですらびっくりするような政策を打ち出すとか、経済対策でも、自民党を超えるような経済政策を打ち出すべきでした。
 しかし、4候補の主張を見ていると、「夫婦別姓を一丁目一番地の政策として打ち出す」とか、「分配なくして成長なし!みんなを幸せにする経済政策」なんて綺麗ごとの言葉が躍っているのを見ると、誰でも「こりゃだめだ」と思うのは当然でしょう。

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 国民にとって、一丁目一番地の政策が「夫婦別姓問題」であるはずがないではありませんか。一丁目一番地の政策は、「国民の生命財産をいかにして守るのか」、つまり安全保障政策ということにつきます。EUのように、NATOという集団安全保障体制が確立している国なら、それ以外の項目が第一になっても許されます。
 しかし、日本はそうではありません。日本は中国や北朝鮮という核保有国に囲まれ、しかも、これらの国から敵対国として、さまざまな圧力を受けているのです。多くの日本人を拉致した北朝鮮のミサイルが日本列島を超え、三陸沖に着弾したなんてこともありました。そのほか年に数回、ミサイルが日本の排他的経済水域に打ち込まれています。
 中国はもっと激しい。尖閣諸島への領海侵犯は常態化しています。軍艦を改装した中国海警局の大型公船は、今年9月15日現在、すでに230日以上も侵入しているのです。このため、日本の漁船が出漁を禁じられ、逆に中国漁船が我が物顔で漁をするという異常事態が生じているのです。日本の領海である大和堆は良好なイカの漁場ですが、すでに中国漁船が群れをなし、我が物顔で漁をしています。
 このような異常な状態に目をつぶり、何が「夫婦別姓が一丁目一番地」なんですか。ふざけるのもいい加減にしろ、というのは国民として当然の思いです。
 外務省が今年4月15日に公表した世論調査の結果でも、「(中国の)領海侵入に対して強い姿勢で臨んでいくこと」がダントツ一位の69.3%を占めたと報じられています。これこそが国民の声です。
 立憲共産党、いや、立民の各候補は、このことを全く理解していない。
立民の公約を見ると、「平和主義と専守防衛を旨としつつ、日米同盟を基軸とした現実的な外交・安全保障政策を推進する」なんて、一応、もっともらしいことが書かれています。
 しかし、具体策になると、途端に「辺野古基地建設を中止する」などと宣う。世界一危険と言われる普天間基地を放置し、辺野古に移設する工事には中止を求めることの、どこが現実的な安全保障政策なんですか。余りにも平和ボケした極楽とんぼの発想、と言わざるを得ません。

第二の目標は国民を豊かにすること

 国民の生命財産が守られたとして、では次に国民は何を望むのか。それは国民を豊かにすること、すなわち経済対策です。
 枝野幸男代表が党の公約で掲げた、「分配なくして成長なし!みんなを幸せにする経済政策」なんて言葉を批判するのかと思いきや、特段の批判もしない。分配する前に、配るべきパイを大きくする「成長」がなければ分配すべき富がない、なんてこと常識でしょうに、それすらも批判しない。
 批判しないのはいいけれど、具体的にどのようにして国民を豊かにしていくのか、その道筋が全く示されていない。
 代表に選ばれた泉健太氏の経済政策は、まだよく見えません。「政策立案型政党」を目指すなどと言っていますが、目指すならせめて、自民党の高市候補が訴えたように、代表戦でしっかりその具体策を示すべきでした。
 それどころか、代表戦を争った3人を役員に起用すると言ったり、執行部の半数を女性にすると言ったり、「みんなで仲良くやっていこうね」という姿勢は見えますが、到底実行力のある大きな器には見えません。

社民党と同じ道をたどる

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 嘗て私たちは、民主党という政権を誕生させました。政権に安住し弛みきった自民党に活を入れるという意味合いがありました。私も、その一票を投じた一人です。
 しかし、発足直後から、民主党の政権運営はひどいものでした。小沢幹事長がふんぞり返り、「すべての陳情案件は俺を通せ。直接役所に陳情に行った案件はすべて没にする」なんて、習近平も真っ青になるような党運営をやっていました。民主党議員など約300名の代表団を引き連れ、中国詣でなどもやっていました。しかもその中国で「我こそは中国人民解放軍の野戦司令官なるぞ」などと宣っていました。
 鳩山由紀夫なんて総理も、何の成算もないのに「普天間基地は最低でも県外へ」などと発言し、政治を迷走させました。
 しかも、その民主党政権、「コンクリートから人へ」や「高速道路無料化」など、いくつものスローガンが踊っていましたが、まともに実現できたものは何一つありません。私たち国民は、余りにも大きな代償を払わされたのです。
 今回代表になった泉健太氏は、①日本の核武装については将来にわたって検討すべきでない、②敵基地攻撃能力の保有については反対、③自衛隊の存在を憲法に明記することも反対との立場です。こりゃだめだ、というしかありません。
 今後、立民は間違いなく社民党への道、すなわち、没落政党への道を早めることになるでしょう。そのあとを襲うのは、間違いなく日本維新であり、国民民主党でしょう。さようなら、立憲共産党、いや立憲民主党。反日貧乏神の福島瑞穂が、おいでおいでをして待ってますよ。(R3・12・8記)

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