時事寸評 書評コーナー

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行政書士の将来性

行政書士の未来は明るいか

~行政書士3年生の回顧と展望~ [#t6168531]

登録者数の比較

 まず、行政書士の概況について見てみることにしましょう。平成25年に行政書士試験に合格された方は、5,597人。合格率10.1%でした。およそ10人に1人が合格する試験ならば、少し本腰を入れて取り組めば、合格できる水準と言ってもよいでしょう。
 逆に、10人のうち9人が不合格になるということは、かなり厳しい試験である、という見方もできます。平成26年9月の誕生日で71歳になった私が中学生の頃、50人クラスでした。その中で5番以内を維持するのは、凡庸な頭脳の私には、かなりハードルが高かったという記憶があります。
 私の開業している埼玉県では、同年の合格者は296人(平成24年)。市の数では全国一で、市町村数では63です。1自治体に毎年4.6人ずつ配置される計算です。もっとも試験に合格しても行政書士として登録しない人も沢山いますから、実際にはその半分程度かもしれません。
 このような行政書士の数は、そもそも多いのか少ないのか。ここで弁護士や司法書士それに、コンビニの数と比較してみましょう。コンビニの数と比較するのは、いささか不謹慎かもしれませんが、数量感を掴むには最適でしょう。

    データ年登録者数内女性 出典 
弁護士平成25  33,624 5,936 日本弁護士連合会
司法書士平成2621,366     司法書士就職・支援サービス
行政書士平成2644,332 5,503 日本行政書士連合会
コンビニ 平成2650,480    JFAコンビニ統計調査月報

 このように、実際に登録した者の数だけの比較をすれば、行政書士は、コンビニに迫るほどの数がいるということになります。石を投げれば行政書士に当たる、と言っても過言ではありません。しかし、弁護士の数も、ここ数年急激に伸びつつありますから、近い将来、同じ状況が出現するかもしれません。司法書士は、行政書士の約半数。実感よりはかなり多いと言えるかもしれません。

過剰か否かは仕事量次第

 このように一応登録者数を書いてみましたが、このこと自体には何の意味もありません。なぜなら、過剰か否かの判断は、業務量の多寡によって決まるからです。受任する業務量が多ければ、それとの相対比較で少ないということになります。逆に、業務量が少なければ、いくら登録者の絶対数が少なくても過剰だということになります。
 ならば、取り扱うべき業務量というものは、数量的に算出できるものなのでしょうか。結論から言えば、総量を把握することは困難だと思います。嘗て、弁護士の数が少ない、全国の市町村で無医村ならぬ無弁市町村が多いというので、社会問題になった時期があります。その対策として、弁護士の数を増やすため法科大学院が創設され、弁護士の量的拡大が促されました。
 その結果、今では弁護士の数は、かなり増加しました。「弁護士になっても飯が食えない」という状況が生まれつつあるのです。大企業の顧問弁護士など、既存のおいしい分野には、高齢かつ老練な弁護士が頑張っており、新人の進出する分野は少ないとされています。今では、いわゆる「イソ弁」にすら容易になれず、「ノキ弁」に甘んじる弁護士も多いと揶揄されるほどです。勿論、イソ弁は居候弁護士、ノキ弁は、中に入れてもらえず軒先を借りる弁護士のことです。
 ならば弁護士の数が多すぎるのか、ということになれば、必ずしもそうとは言えないでしょう。なぜならば、受任すべき業務量そのものが明確には把握できないからです。山間へき地や離島でも喜んで行こう、という気持ちになるならば、仕事はまだまだあるはずです。でも、折角弁護士になって、そこまでの気持にはなれない、といったことが「仕事がない」ということの実相なのではないでしょうか。
 昨今の就職難と同じです。飲食業界や建設業、農林業、介護職に人手が足りないという状況下での就職難です。同様のことは行政書士の世界でも言えるかもしれません。私の体験を踏まえて、少し考えてみることにしましょう。

最初の1年は顧客ゼロ

 私は、最初、マンションの3階で開業しました。自宅から車で約30分程度かかる場所ですが、家賃ゼロというのが魅力でした。自分で持っているマンションの賃借人が転居し、偶々空家になったからです。マンションでの開業でも、ホームページを開き、営業をすれば多少なりとも収入が得られるのではないかと考えたからです。
 ところが、ホームページを作ろうが何をしようが、お客は全く来ません。お客どころか、電話のベル一つ鳴りませんでした。事務所の玄関やベランダに看板を出そうとしましたが、マンション管理組合の規約で、一切広告を出せないことになっていたんです。マンションのドアでさえ、専有部分ではなく共用部分であるということで、広告を貼る事さえ許されなかったのです。僅かに、自分の郵便受けの名前欄に、小さく行政書士事務所である旨表示しましたが、わざわざそんなもの読んで来るような奇特な人はいませんでした。文字通り、1年間閑古鳥が鳴き続けたのです。
 さすがに私も考えました。これではだめだ。多少お金がかかっても、人通りのあるところにきちんと店を出そう、と思ったんです。

大通りに事務所を開設

 そこで、足弁、つまり足の利便性を最優先にし、自宅の至近距離に事務所を借りました。徒歩僅か30秒の位置です。月額家賃は大家さんとの約束で言えませんですが、上記のマンションを貸すことにしたので、実質的な負担額は、2万円弱です。大通りに面しており、バス停のまん前です。
 最初の1ヶ月、見事に来店客はゼロでした。そんなはずはない。大通りに面した好位置にあって、ゼロはないだろう。これにはかなり焦りました。
 事務所の窓には、「遺言・相続」や「契約書作成」、「内容証明書作成」など、広告をべたべた貼り、「相談は無料」などの広告も出しました。そのほか、無料相談会も実施しました。市内全域にチラシを配り、市内で一番大きな公共施設の会議室を借り、2日に亘って無料相談会も実施しました。
 行列ができるほど相談者が来ても困るな、なんて勝手な妄想も抱きましたが、杞憂でした。相談者は、2日で5人でした。それも「無料だから相談に来た」という人ばかりで、仕事に結びつく相談者はゼロだったのです。以来、個人での無料相談会は一切止めました。
 考えてみれば、市の広報誌で、毎月「行政書士の無料相談会」とのPRがなされているんですから、たった1人で行う個人の無料相談会に来ることの意味は殆んどなかったんです。私も市の無料相談会の相談員を務めています。毎回、3人から6人位の相談者があります。やはり、公共機関が場を提供するところでの相談会は、それだけ信頼性が高いということでしょう。

ポツリポツリと来店客が

 このように、意気込みとは裏腹に、容易に顧客は増えませんでしたが、開店から丸2カ月を経過した頃から、少しずつ仕事が入るようになってきました。契約書を作って欲しい、離婚の相談に乗って欲しい、お店を出したい、遺言書を書きたい、家系図を作りたい、太陽光発電のため農地転用許可申請をしたいといったお客さんが、ぽつぽつと来店するようになったのです。
 それでも事務所費をカバーするには遠く及びません。事務所費には、家賃のほかに電気代、ガス代、電話代、水道代など、結構経費がかかるんです。家賃だけと考えたら、大間違いです。このほか、年間6万円の行政書士会の会費も必要です。
 それでも僅かなお客の仕事を丁寧に、誠意を持って対応しているうちに、ポツリポツリとお客さんが増えてくるようになりました。不思議なものです。文字通り、ポツリポツリです。事務所を開いていても、いわゆる「飛び込み客」というのは、本当に稀だということが厳しい現実として理解できました。
 来店客の殆んどは、いわゆる縁故客です。知人、友人からの紹介です。とりわけ私の場合は、飲み仲間からの紹介です。飲み友達を作るのが一番効率がよい、と言っても過言ではありません。飲み仲間ですから、お互い気心が知れている。良くも悪くも「人品骨柄」が透けて見えてしまうのです。紹介者も「信頼できる」と思うからこそ、知人を紹介してくれるのでしょう。

事務所は出すべきか

 僅か3年(実質2年)の経験ではありますが、私は、行政書士を職業とするならば、事務所は無理をしてでも出すべきだと思います。客の立場からすれば、いくら知人友人からの紹介だと言っても、個人の家に入っていくよりは、事務所に行く方が心理的抵抗感は少ないと考えるからです。また、紹介する方の立場からしても、自宅で開業している人よりも、事務所を構えている人の方が紹介しやすいのは、言うまでもないでしょう。家族団欒の場であるリビングの脇を通って入るようでは、客の側にも心理的な抵抗感があります。
 また。自宅開業の場合、近隣との関係から、家の前に業務内容を書いた看板を出すのは、気恥ずかしく新人の行政書士にとってかなりの勇気がいるでしょう。
 その点事務所を構えていれば、堂々と看板やチラシを貼ることができます。また、何よりも心構えや張り合いが違ってきます。自分の事務所となれば、狭いながらも小さな我が家、「一国一城の主」です。愛着が湧いてくるのは当然です。
 なお、独立事務所を構えれば、毎月、家賃のほかに電気、ガス、水道などの光熱費、電話代などがかかってきます。この負担はかなり大きなものがあります。よって、3畳一間でもいいから極力小さな事務所からスタートすべきでしょう。

行政書士の仕事は面白い

 日々行政書士の仕事をしていると、段々と面白みが増してきます。例えば、農地転用の許可申請。A市に提出したときは、この項目はOKだったのに、B市ではNOとなる。窓口の対応もかなり異なる。
 対応が異なるだけではありません。添付書類の種類や通数すら違います。本当はそんなことはありえない筈です。でも、いちいち腹を立てていたら、仕事は前に進みません。A市とB市では対応が異なる、ということを学ぶのも実学というものでしょう。
 こういうことを面白いと思えるか、嫌いだと思うかによって、仕事への取り組み姿勢も違ってきます。「すべてを受け入れる。いちいち腹を立てない、」という寛容さが必要です。それよりも、A市はこの問題に対してこのような対応をする、B市はこういう対応をする、ということを学習する。それこそが実務というものだと思います。
 公正証書遺言なども、初めは知らないことばかりで、恥ずかしい思いをしましたが、2度、3度と重なってくれば、自然と間違いは少なくなってきますし、要領もよくなり、自信もついてきます。
 扱う分野がとてつもなく広いだけに、やればやるほど、行政書士の仕事って面白いな~と、思えるようになります。さまざまな分野に挑戦できることを、「人生の悦楽」として楽しめるか否か、それもあなたの心の持ち方次第だと思います。

断然、女性に向いている

 行政書士を開業して思うことは、「この仕事は女性に向いているな~」ということです。仕事の内容は、男でも女でもどちらでも同じようにこなせます。新米の行政書士にとって、実務は皆初体験です。試験科目をいくら勉強しても、窓口で体験してみなければ実務は分かりません。分からないことばかりと言ってもよいでしょう。
 つまり、実務に関しては、男女関係なく、同じスタート台に立っているということです。どちらも新米なのです。あとの勝負はお客様目線です。つまりお客にとって「どちらが頼みやすいか、親しみやすいか」の違いでしかありません。
 私の偏見かもしれませんが、一般的に、男性よりも女性の行政書士に頼みたい、と考える人の方が多いのではないでしょうか。なぜなら、行政書士の扱う仕事の大半は、人間の生死に直接関係するわけではありません。生の紛争事件を扱う訳でもありません。遺言などで、大きな金額の得失に関与することはありますが、あくまでも書類作成上のことです。
 それなら別に男に頼む必要は全くありません。一般的に、女性の方が、親しみが持てるし、気配り心配りも行きとどく。依頼者からすれば、いろいろな注文もつけやすいし言いやすい。しかも、そこにプラスアルファとして、笑顔があったら鬼に金棒でしょう。笑顔は、すべての商売に共通の必須要件です。行政書士業だって立派な「商売」です。商売は、客があってなんぼの世界です。笑顔で業務を捌いてくれる女性行政書士が、敬遠される理由はどこにもないのです。
 もちろん、何事にも例外はあります。遺産分割協議書の作成などで、相続人間の調整を要する場合など、1年以上の長丁場になることもあります。農地転用許可申請で、相当な分量の書類作成で役所間を走りまわるというようなこともあります。でも、これらの作業も、時間さえかければ、十分に対応できるものばかりです。

弁護士や司法書士は安泰か

 私は、これからの高齢化社会では、行政書士の出番が一番大きくなるのではないかとみています。その理由は、弁護士法、司法書士法にあります。
 弁護士法第72条や司法書士法第73条で、いわゆる業務独占の規定が置かれています。単純化して言えば、係争事件に関することや法務局、地方法務局、裁判所、検察庁に提出する文書については、これらの条文との関係で十分に気をつけなければなりません。しかし、高齢化時代の昨今、身近な問題で、裁判にまで至る係争事件はそれほど多いものではありません。また、普通の庶民にとって、法務局や裁判所、検察庁に書類を提出する機会など、滅多にあるものではありません。
 それに、今は嘗ての「オイコラ行政」の時代とは様変わりし、役所の窓口は大変親切になりました。登記所の窓口でも専門の相談員が配置され、登記申請手続きなど、親切に教えてくれるようになりました。相続による所有権移転登記や売買に伴う所有権移転登記など、相談員の指導に従えば素人でもできるようになりました。
 加えて今はインターネットの時代です。分からないことは、ネットで検索すれば、殆どのことは分かります。申請書の雛型や書き方なども、その気になれば殆んど検索できてしまいます。単なる手続代理業に留まるならば、司法書士など、文字通り「飯の食い上げ」になるのは必定でしょう。

各士業間の連携が求められる時代

 嘗て、大量生産、大量消費を謳歌した大型電気店が苦境に陥っています。高齢者が多くなり、「電球一個でも取り替えてくれる」小回りの利く、街の電気屋さん的存在が歓迎されているのです。歳をとると、体の自由が利かなくなります。ちょっとした動作ができなくなる。そのような時に、電話一本で駆けつけてくれる街の電気屋さんは有難い存在なのです。このような昔回帰型の電気屋さんは、これからもどんどん増えていくことでしょう。いや、むしろ、電気だけでなく、「お年寄りの生活全般」をまとめて面倒を見るような仕事が、これからどんどん増えていくのではないでしょうか。
 いわゆる「士」業の世界でも、全く同様のことが起こると思います。いや、既に起こりつつあります。訴訟だけ、登記だけ、書類作成だけ、というような縦割りの区分では、とても高齢者の多様なニーズに対応することはできないからです。そもそも高齢者にとって、今、自分の抱えている問題をどの専門家が解決してくれるのか、なんて区別はつきません。司法書士と行政書士の区別すらできない人が大半なのです。
 高齢者の電話の前には、「病院、タクシー、電気屋、酒屋、行政書士」の電話番号が書いてあり、そこに電話をすればすぐに駆けつけてくれ、殆んどの物事は解決する。そういう時代になるような気がします。その意味でも、これからは弁護士、司法書士、行政書士、社会保険労務士間での連携を図ることが、より強く求められる時代になると思います。自分のテリトリーを侵すな、といった狭い了見では、これからの時代は乗り切れないと思います。

行政書士の出番が増える時代

 私は、今のように少子高齢化が進展し、お年寄りが溢れるような時代になればなるほど、行政書士の出番となる場面が増えるとみています。
 なぜなら高齢化に伴い、自分自身や自分の身近な親族の死に伴う遺言や相続、さまざまな契約書の作成、それに認知症の進行に伴う成年後見など、高齢者を取り巻く環境は、今後益々面倒な手続きを要する問題が溢れるようになるからです。
 その場合、わざわざ顧問弁護士を雇うというような経済的な余裕はありません。いや仮に余裕があっても、将来に対する不安から、高齢者はお金の支払いに対して、極めて臆病な態度をとるのが常です。
 このような時代にあって、一番求められているのは、何か問題が生じた時に、あらゆる相談に乗ってくれる町医者的な存在です。いきなりガン病棟に行くような深刻な病気ではなく、風邪をこじらせた程度の段階から、気軽に相談できるような町医者が必要なのです。我々行政書士は、生活のあらゆる場面で必要とされる基礎的な法的知識を持っています。弁護士や司法書士が特定の分野で深い知識を持っているとするなら、行政書士は、専門性は低いものの、広い分野を幅広くカバーしている職業ということができるでしょう。
 高齢化社会にあっては、広く浅い知識でも、全体をコーディネートしてくれるような仕事がより重要になるのです。1つ1つはそれほど大きな問題ではないが、その都度、機敏に対応してくれる機動性が求められているのです。電球一個でもとりかえてくれる、街の電気屋さん的機能が求められているのです。

最後は人間力が勝負

 このような時代にあって、たくましく生き抜く力は何かと問われれば、「個々人の人間力」に尽きるでしょう。行政書士は沢山いるから仕事にならない、という言い方が成り立つなら、ラーメン店が沢山あるから仕事にならない、と言っているのと同じです。
 いくら店が沢山あっても、美味しいラーメン店に客は絶えません。また、人間が生きている限り、朝、昼、晩と三度の食事をとります。ということは、それだけのニーズは絶えずあるということです。そのニーズを誰が取り込むか、だけなのです。
 同じように、行政書士廻りの仕事も、絶えずあります。それを誰が取り込むか、だけなのです。ラーメン店との違いは、食事は常に顕在化したニーズ。行政書士の仕事は、潜在化していることが多いニーズ、ということです。「本当は誰かいい人がいれば相談したいんだけど・・・」というレベルのニーズが多いということです。
 ここでも求められるのは、やはり人間力ということになります。行政書士に魅力があって、実務能力がある。そのうえ、笑顔と多少の営業力があれば、仕事が来ないということはありえません。このような人間力のある行政書士のところには、必ず仕事はついてきます。行政書士の仕事は、①円満な人間関係を作り、②顧客の信頼に足る立派な仕事をする、更に言えば、③儲けにならない仕事でも喜んで引き受ける、ということだからです。
 儲けにならない仕事というと、違和感を感じる方もいるかもしれません。でも、そこには「新たな人間関係」が構築されるからです。この新たな人間関係を、財産とみられるかどうかが、将来の業務量を左右するのではないでしょうか。
 個々人の人間力というのは、生来の要素もあるので簡単に醸成できるものではありませんが、心構え次第では、かなりの程度可能だと思います。詰まるところ、フットワークよく、誠心誠意、お客様目線で、依頼された業務を実施する、ということに尽きるからです。

先ずは、何でも引き受けてみること

 これからの行政書士は、どのような仕事であれ、先ずは引き受けてしまうことから始めるべきだと思います。なぜならば、実務はやってみなければ分からないことが、余りにも多いからです。テキストや試験問題を解けたら、そのまま実務に応用できるなんて生易しいものではありません。
 農地転用なんて、同じ申請なのに、役所によって書類が違う、記載要領も違う、当然、対応も違います。中には、不親切な職員も混じっていたりします。そんなこといくら試験問題をやっても対応できません。
 つまり、とにかく引き受けみる。そして、あちらこちらに頭をぶつけながら習得していく。それが実務というものだと思います。
 いくつかの業務に絞り込み、徹底的に掘り下げ、専門性を高めるべきだとアドバイスする行政書士の先輩も沢山おられます。もちろん、それも一つの有効な方法だし、本命でしょう。そういう方法で、成功している先輩も沢山おられます。でも、成功した彼らだって、最初から狭い範囲で専門分野を絞り込んでいたわけではないと思います。今の専門分野は、結果にすぎないのです。
 最初から専門分野を絞り込み、特定の分野しかやらない、という生き方よりも、「かなり幅広に」仕事を引き受け、さまざまな分野の体験をするというのも、将来、大きく飛躍するためには、大事なステップなのではないでしょうか。

<お断り>私は、平成28年8月末日をもって、行政書士業務を廃業しました。本文は、在職中における所感を述べたものとして参考にしてください。

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