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よろず相談所

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よろず相談所

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開設の趣旨

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 日本は、毎年毎年自殺者が3万人を超えています。それだけ世の中が病んでいるということの証なのかもしれません。今の時代、誰かに相談したいけれど、なかなか気軽に相談できる人がいない、という悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。私も齢70歳近くになり、それなりに人生経験も積んできました。これまで病気らしい病気もせずに生きてこられたことだけでも、大きな喜びです。
 私くらいの年齢になると、例外の人もいますが、金儲けをしたいとか、大きな家に住みたいとか、うまいものを腹一杯食いたいといった欲望は、余り生じなくなります。逆に、これまで無事に生かさせて頂いたお礼を返すため、世のため人のために何か貢献したい、誰か一人でも困っている人の役に立ちたい、という気持ちになるものです。では具体的にどうすればいいのか、ということについて回答を見出すことができませんでした。
 そんな折、たまたまこのホームページを自分ひとりで立ち上げ、公開することになったことから、この場を活用すれば、何か世の中に貢献することができるのではないか、ということに思い至りました。私のつたない知識、経験などを総動員して、困っている人の相談に乗りたいと思います。

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 下記の新規投稿フォームに、簡潔に質問事項を記載し、送信してください。勿論、こちらからは、質問者の個人情報は全く分かりません。ですから、質問する以上は、是非ともマナーだけはを守ってくださるようお願いします。あまりに無責任な方が多くなるようであれば、相談所を閉鎖してしまうこともあるかもしれません。

 最後に一つだけお願いがあります。それは、質問事項と回答は、このホームページにそのまま公開させて頂くことをご了承ください。ここでの質問・回答を見ることによって、他の人に参考になることが多々あると思います。新聞の人生相談と同じ機能があるかもしれません。そのことによって、救われる方が1人でも出てくれるなら望外の喜びです。(平成24年1月5日記)
(お名前の欄は、「〇〇県、氏名、匿名希望(又はイニシャルも可)」のようにご記入下さい。)

 
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Q:連れ子の代襲相続権などについて

  遺言書の書き方と相続の権利について、質問させて下さい。 私は無くなった母の妹「叔母」の養子になっております。 以下養母とします。 私は養子に入る前から結婚していて子供もいました。 養母は子供がいなくて、配偶者叔父はすでに他界しています。 配偶者叔父には弟死亡で子供1人生存と妹2人生存それぞれ子供1人と2人生存がいます。 養母は、5人兄弟でしたが、生存しているのは妹1人で結婚していますが、相手の連れ子供2人いてもう独立しています。 あとの亡くなった3人には、それぞれ2人ずつ合計6人子供がいます。私養子になった+あと5人みんな生存。 養母の財産は、家と土地です。 その名義は、無くなった配偶者叔父名義です。そちらは、叔父の妹の了解が得られずに、登記の名義変更できてないです。 私は、身体があまり強くないので、先を心配して叔母が遺言を書きました。 1.全財産を私に相続させる。↙︎私の名前がかいてあります。 2.私が養母より先に死亡した際には、全財産を私の子供に「相続させる」と書き子供全員の名前を書きました。 そこで質問よろしくお願いします。 私は先に死亡していたとして、その後養母が亡くなった際に 1.私の子供達には「全員養子縁組の前に生まれた子です」代襲相続権はないのですか? なかった場合は、遺言書が無いと代襲相続できないのですか? 養母からすれば、姉の子供の子供なので血縁にはあると思いますが? 2.相続権がないのでしたら「相続させる」の遺言は、無効になりますか?法律的見解でどうでしょうか?財産を子供たちに継承することはできますか? 「遺贈する」と書くべきだとしたら、「相続させる」の遺言は無効ですか? すごく不安です。 事例などありましたら、教えて下さい。 3.家の名義がまだ叔父なので「養母が相続する分の権利」は、私は養子だから相続できますが、私が死亡した後、遺言無しでは子供たちに引き継ぐ事ができますか? 遺言ありで、引き継ぐ事ができますか? 養母は、手がマヒしており頭も、少し心配な部分があり、書き直せないかもしれないです。 養子縁組以前に生まれた子は、「相続させる」で無効にならないか教えて下さい。 長々とすみません。 ぜひお力をお貸し下さい。 よろしくお願いします。 -- 埼玉県匿名希望 2015-09-21 (月) 00:53:55

  • 補足です。書き直すのは、やはり、難しいと言えます。 -- 埼玉県匿名希望 2015-09-21 (月) 01:07:11

【回答】

 シルバーウイーク期間中、外出していたため、回答が遅くなり申し訳ありません。
 最初に申し上げておきますが、このような長文の質問に正確に答えることはこの欄を設けた趣旨と異なります。つまり、余りにも個別具体的で、他の閲覧者の参考にはなりにくいと思うからです。それと、このレベルの質問にきちんと回答していたのでは、私のような行政書士の場合、いくら時間があっても足りないということになります。しかも、1円の報酬にもならないというのでは、生活も成り立ちません。
 でも、せっかくご質問をいただいたので、いくつかのポイントについてのみ回答することにします。
・連れ子には再婚相手の財産について、相続権がありません。相続権を得るためには子供も養子にしてもらうしかありません。
・養母の夫が亡くなったあと、その夫名義のままになっている不動産について叔父の妹の了解が得られず登記名義の変更ができないとのことですが、死亡時点でその両親がいなかったんだとすれば、その兄弟たちにも4分の1の相続権があったことになります。よって、相続放棄をしてもらうか、遺産分割協議書を作成しなければ、登記はできないことになります。なお、相続放棄のできる期間は死亡後3ヶ月以内と定められています。
・養母の作成した遺言者は自筆遺言証書と思われますが、後で登記や預金引き出しなどが面倒になるので、是非公正証書遺言にしておくことをお勧めします。
・連れ子には原則として代襲相続権はありません。ただ、特別の事情がある場合には代襲相続権が認められた判例もあります。(平成元年8月10日大阪高裁判決)。
・遺言書で代襲相続権を認める旨記載しても無効です。相続権のない者に財産を譲りたい場合は、遺言書で「遺贈する」と表現する必要があります。
・「遺贈する」と書くべきところを「相続させる」と書いても無効ではありません。
・あなたの死亡したあと、あなたに属していた権利(前述の4分の3の権利のこと)は、子供たちに引き継がれます。

◎なお、事実関係で不明な部分もありますので、お近くの行政書士に直接相談されることをお勧めします。公正証書の原案も作成してくれますよ。


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Q:太陽光発電のための農地転用許可申請について

  • 投稿者:埼玉県の山本と申します (2014-09-24 (水) 11:34:56)

 自分所有の農地を活用して太陽光発電をしたいと思っています。簡単に農地転用が受けられますか。また、どんな点に注意をしたらいいですか。

【回答】

 回答が遅くなり、申し訳ありません。自分の所有する農地において、太陽光発電事業を行う場合、農地転用許可の手続きを受ける必要があります。自分の農地だからといって、勝手に利用させない、というのが現在の農地法の建前です。個人的には、がんじがらめの農地法に大きな抵抗感を持っていますが、いま、ここでそれを言っても、仕方がありません。
 農地転用許可の申請をするためには、事前に、転用許可を受けられる農地であるかどうかを調べておく必要があります。先ず、農地の所在する市町村の農業委員会に出向いて「農業振興地域図」というものを入手してください。500円か600円で購入できます。
 その地図を見て、当該農地が農業振興地域内にあるのか、市街化区域内にあるのかの判別をしてください。市街化区域内にある農地は、原則として農地転用OKです。
 なお、市町村によっては、農振地域内農地なのか否か図面を見ただけでは判断できない場合があります。その場合は、直接、農政課の窓口で相談して下さい。
 
 農地が農業振興地域内にある場合には、転用可能な場合と転用不可の場合があります。青地地区と白地地区に区分されており、白地地区は原則OKですが、青地地区の農地は、農地転用できない、と考えてよいでしょう。
 自分でこの判断ができない場合は、農地の所在をメモ書きにして、農地の所在する市町村役場にある農政課(農業委員会ではありません)に出向き、農地転用が可能かどうかを聞いてもよいでしょう。私自身、農政課に判断を依頼すべきところ、農業委員会に相談してしまったため、大きな手戻りが生じた苦い経験があります。注意が必要です。
 なお、農地転用が可能と判断されても、実際の農地転用許可申請書を作成するのは、極めて大変です。最初に土地改良区の事務所の出向き、同意書をもらい、その同意書を添付して正式な申請書の作成という段取りになるからです。
 いずれにしろ、個人が初めて申請する場合には、これら面倒な作業一切を行政書士に任せてしまう、というのが賢明な選択かと思います。

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Q:産廃収集運搬の許可申請について

  • 投稿者:勝又ひとみ (2013-03-30 (土) 07:23:30)

質問のみですみませんが…
産廃収集運搬の許可申請をしようとしているところなのですが、建設業の許可はなくてもいいのでしょうか。また 建設業許可とは提出するところが違うのですが、両方をとろうとした場合 照会、照合など行われるのでしょうか。
よろしくお願いします。

【回答】

 産業廃棄物運搬の許可申請の前提として建設業の許可は必要ありません。建設業の許可業種には土木工事業や建築工事業など28種類あり、建設工事の種類ごとに許可を受けなければならないこととされています。
 他方、産業廃棄物の収集運搬を業として行うためには、廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)に基づき、各都道府県知事の知事の許可を受けなければならないこととされています。産業廃棄物には、産業廃棄物と特別管理産業廃棄物の区分がありますが、それぞれ排出事業者から委託を受けて収集し、それを処分場に運搬するわけですが、運搬の途中で一時的に保管しておくのかそうでないのかによって、許可の形態が異なりますので、注意が必要です。
 また、建設業と産業廃棄物収集運搬業の両方の許可を受ける場合、相互の照会・照合がなされるのかというご質問ですが、建設業と運送業は異なる業種ですから、特段、照会や照合がなされるということはありません。
 
 
 

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Q:外国人父からの相続

  • 投稿者:東京・M男 (2012-12-14 (金) 17:12:11)

私の父はアメリカに移住し、国籍も取得しました。現在もアメリカに住んでいますが、将来、父が亡くなったら日本にいる私は相続人になれますか。

【回答】

 相続人になれますか、という質問の答えは簡単です。相続人になれます。問題になるのは、相続人間で相続財産をどのように分けるのか、ということでしょう。つまり、相続人の住んでいる国の法律に従うのか、被相続人の住んでいる国の法律に従うのか、ということです。
 このような場合、それぞれの国で相続に関する定めが異なりますので、国際間のルールで予め、定めておかなければ混乱してしまいます。国際私法といわれる分野でこのような問題を扱います。
 我が国では、「法の適用に関する通則法」という法律で、相続に関する定めをしています。同法の第36条で「相続は、被相続人の本国法による」と明確に定めています。
 被相続人、即ち、亡くなった方がアメリカ人なら、相続に関しては、米国法が適用されるということになります。その米国人が日本に住んでいても米国法が適用されるということです。つまり、相続財産の範囲、相続人の範囲、相続の順位、相続能力、相続の欠格事由、相続人の廃除など、相続に関する事項は、被相続人の本国法が適用されるということになります。
 もっとも、米国籍の人の遺産が日本にある土地であるような場合、相続による所有権移転登記や相続税などは、日本の法律が適用されるということになります。

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Q:夫が先に死んだ場合の妻の立場

  • 投稿者:東京 宗男 (2012-09-27 (木) 21:36:37)

 私の父はほぼ寝たきり状態です。現在は、私の家で妻が介護など面倒をみてくれています。私は既に70歳を越しました。この先、いつ自分が亡くなるか分かりません。私が先に亡くなった場合、父の遺産に関して妻に相続権はないと聞きました。面倒だけみて、何の見返りもないのでは妻に申し訳が立ちません。何か良い方法はないものでしょうか。

【回答】

 確かにあなたの父上が亡くなった場合、あなたの奥様には、相続権はありません。父上が亡くなるまで懸命に療養・介護に努めたのに何の見返りがないというのは理不尽ですよね。
 これを防ぐためには、父上が「息子が自分よりも先に死んだ場合には、息子の妻に遺贈する」との遺言書を作っておくべきだと思います。これを「予備的遺言」と言います。もっとも、このような遺言書の作成をあなたの奥様が言い出すことは、現実には難しいと思います。
 従って、相談者であるあなたが、奥様に代わって「このような予備的遺言書を公正証書で作っておいて欲しい」と父上にお願いするのが現実的だと思います。もっとも、父上が寝たきりの状態になっているような場合には、遺言書を作成すること自体が困難でしょう。このような場合は、あなたが父上より先になくなる可能性はほとんどないので、余り心配する必要はないと思います。
 いずれにしろ、これからの長寿社会においては、お嫁さんに世話になる立場の人は、遺言書を作成する場合、このような予備的遺言書を作成して「お嫁さんを守る」ということが大切だと思います。状況が変わったら、書き換えればいいんですから。

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Q:遺言書の検認

  • 投稿者:東京:名無し (2012-09-17 (月) 15:48:52)

遺言書には検認という手続きがあると聞きましたが、どのようなものですか。

【回答】

 遺言書が見つかった場合は、すぐに開封せず、家庭裁判所に提出して検認という手続きを申請しなければなりません。ただし、公正証書の場合は、検認を受ける必要ありません。自筆証書遺言や秘密証書遺言は、検認が必要です。
 多くの方が、この検認は簡単なものと考えていますが、決してそうではありません。検認を受けるためには、相続人を確定するための戸籍謄本や除籍謄本など、相当量の証明資料を添付しなければなりません。つまり、遺産分割協議を行う場合と同じ資料を添付する必要があります。ただし、必要な資料が整ってさえいれば、相続人の全員が立ち会っていなくてもその日のうちに検認の手続は行われます。
 この検認の法的な効果は、単に「こういう遺言書があった」ということを確認するに過ぎず、その遺言書の内容が正しいか否かといったことの証明になるものではありません。あとで「これは父の筆跡ではない」とか、「この遺言書作成時には父は字が書けなかったはずだ」など、遺言書の正当性に疑問があるというような場合には、別途、裁判などを通じてその真否を争うしかありません。

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Q:公正証書の保存期間

  • 投稿者:山本・K (2012-05-09 (水) 06:16:47)

 公正証書を作った場合、公正証書はいつまで保存しくれるんですか。40歳で作った人と、80歳で作った人も同じ保存期間ですか。

【回答】

 回答が遅くなってしまったことをお詫びします。公正証書の原本の保存期間は、公証人法施行規則第27条1項の規定により、原則として20年とされています。
 一律に20年ということになると、50歳で遺言公正証書を作成した人は70歳で、70歳で作成した人は90歳で、原本が廃棄されてしまうということになります。今の時代、70歳で亡くなる人は殆どいません。また、90歳でも元気な人はいくらでもいます。そのため、公証人法では、このような場合も想定して、「保管期間が満了した後でも、特別の事由により保存の必要がある場合には、その事由のある間は保存しなければならない」(同法施行規則27条3項)とも定めています。
 公証役場でも、実務上の取り扱いとして、「遺言者が100歳に達するまでは保管する」という取り扱いをしているところも多いようです。保存の必要性の判断は、各公証役場の判断に任されていますので、実際に公正証書を作成する場合には、直接、公証役場にお尋ねになる方がよいと思います。公正証書の原案作成を行政書士に依頼する場合は、行政書士から公証役場に聞いてもらうというのも一つの手でしょう。

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Q:公正証書に記載する預貯金について

  • 投稿者:東京:末田 (2012-05-06 (日) 03:43:03)

 遺言の公正証書を作る際に、資産として預貯金も記載するとききました。公正証書に預貯金として記載されると、その後は引き出しができなくなると聞いたことがありますが本当ですか?

【回答】

 遺言の方式には、大きく分けて自筆証書遺言と秘密証書遺言、それに公正証書遺言というものがあります。その中で公正証書で遺言をするというのは、大変賢い選択です。遺言書の原本が公証役場に保管されますから、紛失や偽造、変造の恐れがなくなりますし、遺言執行に当たって、家庭裁判所の検認などの手続きが不要になるなどの利点があるからです。
 ところで、ご質問のとおり、公正証書を作成する際には、どの財産を誰に相続させるのか、あるいは相続人以外の人に遺贈するのかを明確にするために、財産の範囲を特定する必要があります。財産がないのに相続させるなんて言っても意味ないですからね。
 財産を特定する場合に、不動産ならあまり特定するのに困るということはありませんが、預貯金となると、どのように特定するのか、疑問が湧きますよね。実務的には、「銀行名、支店名、支店の所在地、口座名」ということになります。なお、口座名は特に記載しなくてもよいとされています。タンス預金は特定できません。
 このように、預貯金を公正証書に記載し、「誰それに相続(又は遺贈)させる」と書いた場合、もう預貯金の出し入れができないのではないか、というご質問ですよね。
 答えは簡単。一切に気にしなくても結構です。要するに、どんどん使ってしまってもかまわない、ゼロになってもかまわない、ということです。公正証書に記載した以上、もう使うことができないなんていうのは、全くのウソ、デマです。安心して使ってください。でも、老後資金ですから、お金は大切に使ってくださいね。

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Q:遺言と相続人の同意

  • 投稿者:三重県:匿名希望 (2012-05-03 (木) 17:24:39)

 遺言を考えています。遺言書を作成する場合、相続人となる者の同意が必要と聞いたことがありますが本当ですか。また、その場合、印鑑証明書も必要ですか。

【回答】

 遺言は、遺言者の死後の財産関係や身分行為等について定めておくもので、要式行為、つまり文書によって書き残すことが必要です。文書でなければならないこととしたのは、遺言者の生前に認められる財産処分の自由や身分行為について、遺言者の死後においてもその意思を明確にし、かつ、その意思を尊重しようという趣旨によるものです。
 この遺言をするためには、相続人となる者の同意は一切必要ありません。ですから、それらの方の印鑑証明書も、もちろん必要ありません。一般の方々には、このような誤解をもっておられる方が少なくありません。この機会に、是非、そのような誤解を解いてほしいものです。

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Q:遺産の相続について

  • 投稿者:taro (2012-01-30 (月) 14:21:11)

 昨年10月に父が亡くなりました。母は生きてはいますが、介護施設に入所しており、私達子供の顔も殆ど分からない状態です。遺産分割のような難しい話はとてもできるような状態ではありません。私の兄姉は兄と私、それに妹がいます。妹は、父の近くに住んでいたため、父が亡くなるまで何かと面倒を見ていました。
 遺産分割の相談をしたいのですが、兄は福岡に住んでおり、何度もあって相談することはかなり難しい状況です。どのようにいすればよいか、教えて下さい。(東京:太郎)

【回答】

後見人が必要 

 お母さんが介護施設に入所し、既に認知症になっているような場合、遺産分割協議に参加してもらうことはできません。遺産分割の意味も分からない人を協議に加えても無意味だからです。子供たちが、お母さんのために不利にならないようにすれば、母親抜きでも遺産分割協議ができるのではないか、という疑問が生じるかもしれませんが、この場合でも遺産分割協議はできません。
 ですから、この場合には、お母さんのために後見人を立てる必要があります。後見制度には、任意後見と法定後見の二つがあります。任意後見制度は、痴呆などになる前に、後見を依頼する本人と後見人との契約で、予め後見人を定めておく制度です。ですから、①本人の判断能力に問題がなく、②任意後見契約の内容が理解できることが必要ですし、更に、③後見契約をするという意思も必要です。しかも、その契約の内容を公証役場で公正証書にしなければなりません(任意後見契約に関する法律第3条)。
 なお、任意後見契約の効力の発生時期については、申立後、2~3ヶ月で任意後見監督人が選任され、この選任の時点で任意後見契約の効力が生じるものとされています。
 本件の場合、お母さんは既に痴呆状態になっているとみることができますので、理解能力も契約の意思もないと言ってよいでしょう。従って、任意後見契約を締結することはできません。残された道は、法定後見だけです。

法定後見の手続

 法定後見は、先ず、申立権者(本人、配偶者、4親等内の親族、検察官、任意後見受任者、任意後見人、任意後見監督人、市町村長です。)が、家庭裁判所に申し立てを行います。裁判所に後見人を決めてもらうのです。法定後見には、後見、保佐、補助という3つの類型があります。この3つの類型は、認知症、知的障がい、精神障がいなどによる事理弁識(判断)能力の程度により、次のように類別されています。

  • 後見 事理弁識能力を欠く常況にあること(→成年後見人がつけられる)
  • 保佐 事理弁識能力が著しく不十分な状態にあること(→保佐人 〃)
  • 補助 事理弁識能力が不十分な状態にあること(→補助人 〃)

 この類型のどれに当たるかは、申立人の依頼により作成された医師の診断書によって、裁判所が判断します。
 また、裁判所は、成年後見人が必要と判断した場合には、本人の収入や資産の状況を勘案して、成年後見人の受ける報酬の額も決定することになります。

遺産分割協議書の作成

 以上の考え方から、本件のご相談の場合は、遺産分割協議を行う前提として、先ず、お母さんの後見人選定を裁判所に申し立て、成年後見人の選任後、同人を交えて遺産分割協議を行うということになります。成年後見人は、意思能力のなくなった「お母さんのために働く」という役割を担っていますから、本人の意思を勝手に想定して、相続放棄をしたり、法定相続分よりも少ない相続で譲歩するというようなことは許されません。成年後見人の役割は、最低でも(!)法定相続分を確保することなのです。
 お兄さんは福岡に住んでおられるということですが、遺産分割協議は、必ずしも対面方式で行う必要はありません。電話や手紙、メールなどを活用して、相続人全員の意思の確認をし、合意ができた段階で、遺産分割協議書を作成するということになります。遺産分割協議書は、重要な財産の分割にあたって、その意思が間違いのないものであることを証明するものですから、相続人全員の印鑑証明書を添付する必要があります。
 遺産分割協議書は、法務局や税務署、預金があれば銀行などに提出する必要があるので、原本のほかに何通か謄本をもらっておくことをお奨めします。

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Q:死亡届のこと

  • 投稿者:栃木県 匿名希望 (2012-01-09 (月) 22:11:03)

昨年8月に父が亡くなりました。葬儀は済ませましたが、役所に死亡届は出していません。3ヶ月以内に死亡届を出さなければいけないとも聞いていますが、届出をしないと、何か罰則はありますか。また、届出をしないと何か不利になるようなことはありますか。兄妹が6人もいるため、なかなか遺産分割の話がまとまりません。

【回答】

死亡届について

 ご返事が遅くなり申し訳ありません。死亡届は、戸籍法第86条の規定により、届出義務者が、死亡の事実を知ったときから、7日以内にしなければなりません。3ヶ月以内ではありません。3ヶ月というのは、国外で死亡し場合に、その事実を知ったときから3ヶ月以内に届け出ればいいのです。ここでいう7日以内とか3ヶ月以内というのは、死亡の日から起算するのではありません。あくまでも「死亡の事実を知ったときから」です。ですから、同じ国内にいても、死亡の事実を知らなかったというような場合には、知ったときから7日以内に届ければよいということになります。
 届出先については、明文の規定はありませんが、戸籍法で戸籍に関する事務は市町村長が管掌すると定められていますから、市区町村長に届出をすると解してよいでしょう。
 届出をするときは、死亡診断書又は死体検案書を添付する必要があります。届出に際して手数料は必要ありません。
 届出については、戸籍法第135条で「正当な理由がなくて期間内にすべき届出又は申請をしない者は、5万円以下の過料に処する」と定めていますので、一応罰則規定はあるということになります。「かりょう」には「過料」と「科料」の違いがあります。過料というのは行政処分として行われる金銭罰であって、刑事罰ではありません。これに対して「科料」は刑事罰として行われるもので、罪を犯した者に対する金銭罰です。

遺産分割協議について

 相続人が多い場合は、皆さん苦労されることが多いですね。今は、義務を果たさなくても権利だけは主張するという人も多いですからね。
 相続人は、相続開始の時(死亡時)から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継することになります。相続登記をしなくても観念的には既に所有権は移転しているんです。ですから、被相続人に属した不動産物権(所有権等)などの登記すべき権利は、相続を原因として被相続人から相続人へ権利移転等の登記が出来ますが、遺産分割の協議ができていない場合には、次のような二つの段階に対応した登記が可能です。

 第一段階では、遺産分割手続が未了の段階で、先ず、共同相続人全員の共有名義(法定相続分)に相続登記をしてしまう、という方法です。この登記は、相続人であれば誰か1人が単独でもすることができます。
 第二段階として、その後時間をかけて、共同相続人間で遺産分割協議を行い、協議の結果に基づき、特定の相続人に単有又は共有の登記を行うという方法です。この第二段階の登記は、第一段階でなされた共有者全員から所有権移転を受けるという考え方ではありません。遺産分割協議に基づく登記は、登記原因が「相続」ですから、あくまでも、被相続人から直接相続したという形になることに注意する必要があります。
 このように二段階に分けず、遺産分割協議が調うまで待って登記をするということももちろん可能です。

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Q:原発問題のこと

  • 投稿者:福岡市 K・M (2012-01-07 (土) 09:46:12)

ホームページに原発問題が掲載されていますね。私も一読しました。このような原発の事故が起きた原因は何なのか。また、このような原発事故を未然に防止するにはどうすればよいのかについて教えてください。
また、原発は今後一切作らない方がいいのか。少しは残しておいた方がいいのかについてもコメントしてもらえると有難いです。

【回答】

事故の原因

 これはまた最初から、超特大のご質問ですね。遺言、相続を専門とする私に質問するテーマではないと思いますが、せっかくの質問ですから私なりにお答えしておきましょう。

 原発事故はなぜ起きたのか。それはよく言われることですが、原発の「安全神話」に帰すると思います。つまり、原発は絶対に安全なものである、二重三重に安全装置が働くように作られているから絶対に事故は起きない、という安全神話が今回の原発事故につながったのだと思います。
 では、その安全神話はなぜ出来たのか。住民説得のためです。原子力発電所を設置する時には、地元で何回も住民説明会を開く必要があります。その時に必ず出る質問は、「原発は絶対に安全なのか」ということです。この質問に対しては、「絶対に安全です。二重三重に安全対策を講じているので絶対に安全です。」という回答しか許されないのです。本当は、「人間の作るものですから絶対に安全とは言えません。しかし、限りなく安全に近づけるように努力をします」と言いたいんです。しかし、このような本当の回答では、地元の人達は納得しないのです。「絶対に安全なものでなければ認めない」と言うに決まっているからです。
 そもそも人間の作るものに「100%安全なもの」などあるはずがありません。人間そのものが不完全な存在なのに、その人間が作る装置が100%完璧であるはずがないじゃないですか。ですから、本来、住民説明会で「100%安全なのか」という質問をすること自体が間違っているのです。人間は常にミスを犯す存在なんです。

原発は全廃すべきか

 次に、これからも原発は作るべきか全廃すべきか、という質問ですね。日本国中がこれほどに深刻な打撃を被り、これから何十年も放射能汚染と闘っていかなければいけないということを考えると、私自身は、原発はなくなって欲しいという気持ちが強くあります。しかし、これからの世界、日本の行く末を考えた時、残念ながら、全廃することに双手を挙げて賛成することはできません。それは日本のエネルギー政策とも関連しているからです。今すぐに、原発を廃止した場合、火力、水力、地熱、それと太陽光だけで必要なエネルギーを賄うことはできません。
 各家庭で使っている電気エネルギーの総量は約10%に過ぎません。すべての家庭が電気の使用量を半分にして協力すると言われても、全体では5%の節約にしかなりません。その5%だって実際には実現困難でしょう。毎日入っていた風呂を、3日に1回にしますなんてできますか。
 残りの90%は家庭以外の産業用などで使われています。御承知のように、産業用のエネルギーは、石油危機以来、もういくら絞っても水一滴も出ないと言われるほどに、ものすごい勢いで省エネ化が進んでいます。その上さらに10%、20%省エネせよと言われても、無理な相談というものでしょう。無理に強制すれば雇用の場すら失われてしまうでしょう。

エネルギー政策の転換が必要

 となると、基本的には、エネルギーの転換を促していくという以外に方法はないと思います。何に転換していくのか。風力、地熱、太陽光などの循環型エネルギーで賄えるならば最高です。しかし、それは無理です。太陽光先進国と言われているドイツだって、せいぜい全エネルギーの4%程度をカバーしているに過ぎません。日本はその10分の1の0.4%程度です。ドイツを見習って今の10倍に増やしたところで、やっと4%程度になるだけです。
 結論として、私は、今後のエネルギー政策は、シェールガスを活用する方向に舵をとるのが一番いいと思っています。シェールガスの埋蔵量は今後300年から400年程度はもつ安定的な資源と言われています。中国、アメリカ、アルゼンチン、メキシコの順に埋蔵量が多いことも分かっています。このガスは、これまで掘削する技術がなかったため、開発が遅れていましたが、現在は技術の向上により、低コストでの採掘が可能になりました。
 この豊富にあるガスを活用することが今後のエネルギー政策の向かうべき方向であり、そのためにどのような対応をすべきか、日本国民の英知をそこに結集すべきだと思います。

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