時事寸評 書評コーナー

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分別処理はムダ

もういい加減、ごみの分別処理やめませんか?

ごみの開封調査

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 先日、テレビで「ごみの開封調査」を実施することとなった自治体の問題が取り上げられていました。ごみを分別せずに捨てる「けしからん輩」がいるというので、その「犯人」を特定するために開封調査を実施することになったというわけです。しかも、このような開封調査を実施する自治体が、いま着実に増えつつあるというんです。
 テレビでの取材の方向は、ごみの開封調査によって侵害される個人のプライバシーと、ごみ分別の必要性という公共目的の重要性のどちらが優先されるべきか、という観点から問題提起がなされている、と感じました。
 確かに、ごみの分別処理は、大変面倒なため、若い女性の中でも、部屋中足の踏み場もない位に散らかし放題という人も増えているようです。女性でもそうですから、一人暮らしの若い男性なら、なお一層ごみ出しができない人が増えているのではないでしょうか。

私もできない

 私も、ごみの捨て方には迷うことがしばしばあります。例えば、ペットボトル。これって、そのまま捨ててはいけないんだそうですね。私の住んでいる埼玉県幸手市では、先ず、キャップは、ボトル本体と区分しなければいけない。更に、ボトルの首の部分。この白くて堅い犬の首輪のような部分は、ペンチなどを使って、取り外さなければいけない。その処理が済んだら、足で踏み潰して容量を小さくし、晴れてごみとして集積場に持っていける。こんな面倒な作業を、老いも若きもしなければいけない。

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 普通の紙製のファイルでさえ、金具部分は取り外さないと、ごみ出しができない。金具は、燃えないゴミだから、「燃えないゴミ」として区分けしなければいけない。新聞紙も、中に通販などのビニールなどが混じっていると、資源ごみとして出すことができない。
庭木の手入れで生じた木くずも、長さが30cmを超えると回収しないんだそうです。ごみ回収車の作業員が定規を持っていて、長そうなものはその定規で測り、基準に合っていないものはおいて行ってしまうんだそうです。
 もちろん、これらのごみは、種類によって収集日が異なりますから、冷蔵庫に張り付けたごみ収集の一覧表は、何にも増して重要な行動予定表となります。燃やせるゴミは火曜日、缶やビン、ペットボトルは第1、第3水曜日、紙や布は第2、第4水曜日。燃やせないごみや有害ごみ、危険ゴミは隔週の金曜日、粗大ゴミは毎週土曜日、その他プラスチック類は毎週月曜日という具合です。このほかに大型ごみは、月に1回あるそうです。

妻に先立たれたら悲惨

 こんな状態ですから、将来、女房に先に逝かれたり、病気で長期入院でもされた日には、もうごみ出しだけで、毎日頭が混乱し憂鬱になるのではないかと、あらぬ心配までしてしまうのです。もっとも、私の住んでいる幸手市など、まだ可愛い方なのかもしれません。全国レベルで見ると、20種類以上にも細分化して収集している自治体として、上勝町34種類、大崎町の約28種類、碧南市の約26種類、水俣市の約24種類など、もう私なら気絶してしまいそうな自治体もあります。気が弱く嘘のつけない私など、とてもそんなところ住める場所ではありません。

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 これからの日本は、少子高齢化が益々進んでいきます。一人暮らしの老人世帯もどんどん増えていきます。とすれば、これらのごみ出しで悩む老人の激増という問題も生じかねません。その上、ごみの開封調査もなされ、「お宅のゴミ間違ってますよ」なんて玄関先までもって来られたら、反社会的な住人として、白い目で見られるかもしれません。肩の凝る、息苦しい監視社会の到来となります。
 こういう社会状況の中で、私たちは、もっと楽に生きていける社会にする必要があるのではないでしょうか。楽に生きていくためには、煩わしいごみの分別処理という作業からも解放される必要があります。つまり、ごみの分別処理を一切やめる、という決断は本当にできないものなのでしょうか。
 なお、予め言っておきますが、私は公共目的に協力しないとか、協力したくない、と言っているわけではありません。日頃から、ごみの分別に協力しない不埒な人間に義憤さえ感じている人間なのです。ごみの分別処理が地球環境のために本当に必要なら、率先垂範して協力したいとさえ思っています。
 ただ、「分別処理は本当に地球環境に優しいと言えるのか、むしろ逆なのではないか」。ここに大きな疑念を感じている、ということなのです。

そもそも分別処理って本当に必要なの?

 先ず、ごみの分別処理が必要だとされるされる、その根本のところから考えてみませんか。一般に、ごみの分別処理が必要な理由とされるのは、大体、次のようなものではないでしょうか。
①地球の資源は有限である。
②未来の子孫のために、浪費を抑え、資源を大切に使っていく必要がある。
③そのためには、使用済みの廃棄物はなるべくリサイクルすることが重要である。
④地球の温暖化は人間活動によって生じたCO2が原因である。CO2を減らすためには、ごみの減量化とリサイクルが必要である。

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 こういうもっともらしい表現は、役人が好んで使う常套句です。こういう美辞麗句が並んでしまうと、私たち一般の国民はもう黙るしかありません。反論すべき具体的な根拠を持たないし、「役人が悪いことをするはずがない」と信じている人も、まだ沢山いるからです。でも、私たちは、これまで随分と役人から騙されてきましたよね。
 皆さんは、このごみの分別処理という問題。本当に地球環境に優しいのか、じっくりと考えてみたことがあるでしょうか。
 例えば、ペットボトルです。これは石油製品ですね。原料が石油ですから燃やせばあっという間に燃えてしまいます。今は、燃やすのはCO2を増やすし、再利用しないのは地球環境に悪い、ということになっています。本当は、地球環境にやさしくするためには、ビール瓶のように、洗って繰り返し使うようにすれば一番よいに決まっています。でもそうしていません。
 ヨーロッパの一部では、ペットボトルでも、洗ってそのまま再利用している国があるそうですが、日本人には無理でしょう。ペットボトルは劣化して透明度も下がるし、傷もつく。チューインガムの食べかすが中に付着していても、ヨーロッパの方は、「消毒しているから問題ない」と考えるそうです。でも、日本人は、いくら消毒済みだと言われても、形が残っていたら、とても飲む気にはなれないでしょう。日本人の潔癖性は、欧米人とは質的に異なるのです。

溶かして使えば安いのか

 そのままの形で再利用が難しいならば、溶かして、再度ペットボトルとして利用する方法を考えてみましょう。溶かすにはどうするのでしょう。熱を加え、どろどろにし、再度成形するというのが一般的な方法でしょう。熱を加えるためには石油も使うでしょうね。
 実際にこれを実行したペットボトルのメーカーがあります。山口県に工場を作り、そこで最初の原料に戻してペットボトルに作り直したんだそうです。しかし、その試みはうまくいかず、今は工場も動いていないそうです。ペットボトルは軽いけど嵩張るので、運ぶだけでも相当の石油を使います。更に、原料に戻すための工程で大量の石油も使う。つまり、全く元が取れないということが分かったというんです。
 同じ理由で、三重県にあった「よのペットボトルリサイクル」という会社も倒産しました。つまり、補助金でももらわなければ、とても採算が取れない。早い話が、再利用というのは、経済的にはペイしないということです。リサイクルによって1リットルの石油を生産するため、1リットル以上の石油を消費する。これがペットボトルリサイクルの現状だということなのです。
 このレベルまでは、素人である我々にも直感的に理解できる範囲です。

実際はどうしてる?

 では、分別したゴミは実際にどうしているのでしょうか。ペットボトルリサイクル推進協議会のホームページを見ると、次のように書いてあります。
 「PETボトルのリサイクルは、ボトルを直接溶かして再利用するのではなく、一旦、再生原料となる小片(再生フレーク)を作った上で、様々な再利用品に利用する方法を採用しています。再生フレークはPETボトルを8mm角(カク)位の小片に粉砕し、よく洗って乾かしたものです。具体的には、異物除去→粉砕→洗浄→乾燥→梱包の工程を経て製造され、再利用品の原料となります。」

 何のことはありません。要するに、溶かして再生するのではなく、再利用品の原料とするため、細かく砕いているだけだったんです。当然、この異物除去、粉砕、洗浄、乾燥、梱包という工程でも電気や水を大量に使いますし、ベルトコンベアーなど、それなりの大型装置も必要になります。もちろん、作業の工程で、異物を取り除いたり、ボトルのラベルを剥がしたりといった人的な作業も必要になります。ペットボトルは、嵩張りますから、リサイクル工場まで運ぶにも、大量のガソリン(石油製品)を使います。

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 そういった一連の作業をしても、決して最初の石油に戻るわけではありません。新たなペットボトルを作るなら、そんな無駄な作業をせず、直接、石油から製造してしまう方が遥かに安上がりになるくらいのこと、素人にも直感として理解できます。
 それなのに、何となく、前述の「資源は有限、リサイクルは地球にやさしい、地球温暖化の防止に貢献する」なんて言われると、公徳心の高い国民は反論するより、協力する方に気持ちが傾いてしまいます。そのうえ「役人は嘘つかない」という、信仰にも似た考えが根底にあれば、盲信してしまう人も多いはずです。
 この問題については、かねてより中部大学教授の武田邦彦教授が、ズバリ、「ゴミの分別処理はムダ」だと断言しています。彼は、著書「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」(洋泉社)の中で、リサイクルは、環境にやさしくないだけでなく、利権の温床にもなっている、と指摘しています。
 武田氏は、ペットボトルのリサイクルによって費用が増加した分と費用が減少した分とを、分かりやすく次のような表で説明しています。

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 この表の結論は、リサイクルすることによって減少した自治体のゴミ処理費用が946億円、逆に、リサイクルするために増加した費用が1,714億円、差し引き約767億円の損失が生じているというのです。
 この資料の出典は、産業構造審議会廃棄物リサイクル小委員会、第17回容器包装リサイクルワーキンググループ資料として提出されたものです。つまり、公の資料なのです。
 
 私たちは、リサイクルは資源を節約し、環境を守る行為だから、ただ捨てるよりも全体としてエネルギー資源は節約され、従って、税金も安くなっているはずだ、と思っていました。ところが、現実は、全く逆になっているのです。リサイクルすることによって、「エネルギーは逆により多く消費され」、税金も「資源税」などの名目で余計に徴収されていたのです。

▶▶▶<動画>地球温暖化問題の本質(武田邦彦氏)
▶▶▶中国では川(=海)にどんどん捨てていますよ

何のためのリサイクルか

 それならば何のためのリサイクルなのでしょうか。その秘密は、「役人の役人による役人のための論理」にあります。役人の本能、行動原理は、「1円でも多くの予算(法律)を獲得すること」、「1つでも多くの組織を作ること」、「1つでも多くの天下り先を作ること」にあります。当然、国民の利益は、二の次、三の次です。
 私自身、国家公務員として20年以上役所、それも本省を中心に生活してきましたから、皮膚感覚で十分に理解できるのです。これらを実現した人物は、功労者として役所の中では評価され、出世にもつながります。若くて有能な人材とは、これらの3要素を実現し、且つ、他の役所と喧嘩をして負けないこと。換言すれば他省の役人を言い負かし、省益を守った人物こそが有能な官僚として評価される。官僚組織というのは、そういうシステムになっているのです。

雨後の筍のように組織が拡大

 その証拠に、役所ではこの「地球環境」「リサイクル」「ゴミの分別処理」「エコ」などのキーワードを器用に使いまわして、雨後の筍のようにさまざまな法律や組織を作り出してきました。
 例えば、リサイクル関連だけでも、容器包装リサイクル法、家電リサイクル法、小型家電リサイクル法、建設リサイクル法、食品リサイクル法、自動車リサイクル法、パソコンリサイクル法などです。分別処理に伴う法令も「廃棄物処理法」をはじめとして、多くの関連法規が改正されました。面倒なので、ここではいちいち列挙しません。
 もちろん、天下り先となる関連団体もたくさん誕生させました。ガラスびん3R促進協議会、PETボトルリサイクル協議会、紙製容器包装リサイクル推進協議会、プラスチック容器包装リサイクル推進協議会、スチール缶リサイクル協会、アルミ缶リサイクル協会、飲料用容器リサイクル協議会等々です。
 もちろんこれらのリサイクル関連企業は、会費や協賛金などの名目で定期的な負担が強いられているはずです。そして、これらの協会や協議会の事務局には、経済産業省や環境省のOBが「専務理事」などの肩書できっちりと天下っていると見てほぼ間違いありません。
 要するに、役人にとって、リサイクルが地球環境にとって、良いことなのかどうかは、本当はどうでもよいことなのです。「地球環境に良さそう」「再利用は良さそう」に見えればそれでいいのです。その結果、予算が増え、組織が増え、天下り先が増え、そして自分の出世につながるならば、事の本質などどうでもいいことなのです。

地球温暖化にもウソが隠されている

 今は地球の温暖化は、人間の活動に伴って生じるCO2が主因である、という説が主流となっています。これについても、大きな疑問を感じざるを得ません。しかも、この温暖化を防止するために、各国はCO2の削減目標を定め、それを実現しなければならない。実現できない場合は、ペナルティとしてその分の対価を支払わなければならない。
 その結果、日本は、2030年度に2013年度比で26%の削減目標を設定し、それが実現できないため、毎年、数千億円単位のお金を支払わなければいけないこととされています。日本は、世界で一番省エネルギー化が進んでいると言われています。乾いたタオルと同じで、もはや絞っても一滴も水が出ない状態とも言われます。文字通り省エネ大国なのです。その省エネ大国が、排出ガス規制に伴う国際間取引市場において、ペネルティ(!)として、これほど巨額の国費を支払わなければならない、というのは、どう考えても不合理です。
 温室効果ガス排出大国であるアメリカはこの協定に不参加。こんなものバカバカしいというわけです。中国やインドなど、経済発展がめざましい途上国には、排出量の削減義務さえありません。

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 何の努力もしないで、膨大なCO2を吐き出している中国やロシアなどの国に対して、省エネテャンピオンの日本がペナルティを支払え、というのです。何という不合理でしょう。無駄なCO2を排出し、それが環境汚染と温暖化の原因だというなら、それらの国がペナルティとしてお金を支払う。これが論理的帰結というものです。このような常識が通用しないのが、世界の常識なのです。
 要するに、世界の政治・経済、外交は、力関係や利権で動きます。少しでも譲歩や遠慮をすれば、たちまちつけ込まれてしまいます。民主党政権になった際、宇宙の方からやってきた鳩山なんとかというバカ総理が、早々に国連に乗り込み、格好をつけて、「日本はCO2削減25%を実現する」なんて大見得を切りました。「馬鹿丸出し」とはこのことです。参加者から失笑をかったのは当然です。

そもそもCO2は地球温暖化の原因なのか

 私たちはこれまで、地球温暖化の話になると、なぜか南極の氷が大量に海中に没する迫力ある映像や、シロクマが残り少なくなった流氷に捕まって流されていくという映像を見させられてきました。同時に、赤道直下のツバルが海面に沈みつつある、というような映像を何度見させられたことでしょう。

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 民放ばかりか天下のNHKも、そういう映像を流し続けました。ですから、私たちの頭には、南極や北極の氷が溶け、海水面が上昇し、ツバルなどの南洋の島々が海中に没しつつある。これは非常事態である。これを防ぐためには、ストップ温暖化、ストップCO2に真剣に取り組まなければいけない、というイメージが刷り込まれています。

 これについても、武田邦彦教授は真っ向から反論します。そもそも北極の氷は大陸の上に乗っているわけではない。気温が上昇し、すべて溶け出しても海水面上昇には全く関係がない。確かに、アルキメデスの原理からすれば、氷が溶けても水面上昇は起こりません。水が凍る際に膨張して体積が増しているにすぎないからです。コップの中の氷が水面上に突き出ていても、それが溶けても溢れ出ることはないのです。中学生でも知っている基礎知識です。それなのに、なぜ、民放やNHKは、北極のシロクマの映像などを持ち出して、海水面上昇と関連づけるのでしょうか。
 アラスカ大学の国際北極圏研究センターのデータでも、「2012年11月に北極における氷の面積が観測史上最高を記録した」との報告がなされています。なぜかこういう情報は、日本のマスコミでは全く取り上げられません。

 他方、南極の氷は、北極と違い、地盤のある大陸の上に氷が乗っています。ですから、氷が溶ければ海水面上昇の原因になります。しかし、南極の平均気温は、マイナス30度の厳寒の世界です。仮に地球の気温が2度や3度上昇したからといって、南極の氷が溶け出すのでしょうか。地球の気温が5度上昇すると想定しても、氷は溶けません。マイナス30度がマイナス25度になっても、氷が溶けだすことは絶対にないのです。これだって小学生でも分かる理屈です。

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 温暖化によって、蒸発した水分は必ず地球上に降下します。宇宙の果てに飛んで行くわけではないのです。宇宙の果てに飛んで行くなら、海水はすぐに干上がってしまいます。
 つまり、地球が温暖化すれば、降雨量が増えるという論理は理解できます。でも、その降雨は、南極にも同じように降り注ぎます。そこはマイナス30度の世界ですから、当然、南極に降った雨は即座に氷結し、氷河は増大することになります。このことは、IPCC(国連地球温暖化パネル)の報告書でもそのようにはっきり明記されています。
 このように小学生でもわかる理屈なのに、一体、誰が逆方向に鼓舞宣伝しているのでしょうか。やはり、そこには巨大な利権が関係していると、考える以外に方法がありません。テレビの映像を使って、可哀そうなシロクマの漂流する姿や、南極の氷が激しく海中に没する映像、更にはツバルの映像を持ち出し、地球温暖化対策が必要だと訴える人たち。彼らは、正しく何らかの利権を得ようとする強欲集団と考える以外にありません。

海水面が6mも上昇する?

 先日、you-tubuを見ていたら、IPCC作業部会の日本側委員のひとりである江守正多という人が登場していました。国立環境研究所の気候変動リスク評価研究室長という肩書です。この人の発言の中で「グリーンランドの氷が全部溶けると海面が6mとか7m上昇する」という表現がありました。
 ひっくり返るほど驚きました。確かにグリーンランドは世界最大の島ではありますが、その面積は、日本の5.7倍程度に過ぎません。しかも、島の平均気温は、厳冬期の2月でマイナス7.7度、暖冬期の7月で6.3度です。暖冬期には氷が溶けるということです。勿論、平均ですから、氷の残っている地域も多いでしょうが、氷の全くない地域も多くなるということです。決して3000m級の氷河で覆われているわけではありません。
 こういう島の氷が溶けだしたら、地球の海面が6mも7mも上昇することになるのでしょうか。科学に素人の私でも、「この人、頭おかしくない?」と思うのは当然でしょう。こういう人が、本当にIPCCの原案を書いているのでしょうか。
▼江守正多氏と池田信夫氏、澤昭裕氏の対談は、こちらからご覧ください→対談内容

ツバルは、そもそも珊瑚礁でできた土地

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 地球温暖化が話題になる時、必ず出てくるのがツバルです。このツバルという島。実は、完全な珊瑚礁の島です。珊瑚礁ですから、水が浸透すれば、すぐに島のあちこちから海水が湧き出てきます。当然です。海抜が最高でも4.5mと低いため、少しでも海面が上昇したり、地盤沈下がおこったりすれば、国の存在そのものが脅かされることになる。もともとそういう脆弱性のある島なのです。
  GPSによる変位の測定が行われだしてから日が浅いですが、2007年までのおよそ6年間の測定による海水面の絶対的上下動は、年 1mm に満たない微弱なものです。この程度の差なら誤差の範囲と言ってもよいのではないでしょうか。空港や市街地の水準点の2009年までの相対的変動も、数mm の範囲にとどまっています。この間、ツバルの首都の置かれているフナフティ島が、全体的あるいは局所的に地盤沈下したという証拠は認められない、との報告がなされています。
 島の成り立ちがこのようなものであり、GPSの測定記録でも、このような報告がなされているにもかかわらず、地球温暖化が問題になると、常套手段のように、「ツバルが沈む」という論を持ち出すのは、どういう了見に基づくのでしょうか。それによって利益を得る人間がいる、と考える以外に合理的な方法がありません。

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利益を得るという人とは、言うまでもなく、温暖化関連の組織を作った役人や、日本から排出権取引によってお金を出させようとする外国勢力、及び排出権取引で儲けようと考えている証券会社の人達です。
 外国勢力や海外の証券会社は、ハゲタカのようなものですからやむを得ないとしても、許せないのは、日本の役人たちです。温暖化とCO2原因説に対する基礎的な疑問も呈さず、ひたすらにCO2原因説に寄りかかり、既得権を守り、あわよくば更に権限を拡大しようとしている勢力です。
<参考>東京大学生産技術研究所副所長の渡辺正氏も地球温暖化そのものに疑問を呈されています。→こちら

温暖化は恐ろしいことなのか

 私たちは、そもそも論として、温暖化の功罪と寒冷化の功罪について考えてみる必要があります。地球が温暖化して困ること。それは海水の温度が上昇すれば、海面からの蒸発量が増え、その分雨量が増えます。蒸発量と降雨量は常に等しいからです。世界的に雨量が増えれば、洪水などの被害が拡大することはあるでしょう。また、海水温の変化により水産資源の分布が変化することも考えられます。北海道沿岸でトロピカルな熱帯魚が見られるようになるかもしれません。サンマやニシンの獲れる場所もかなり変わることでしょう。
 他方、温暖化すれば、いいことも沢山出てきます。航行不能だった北極海を自由に航行できるようになり、日本とヨーロッパを結ぶ航路が近くなるでしょう。今までジャガイモやトウモロコシが主産地だった北海道で、米の大量生産が可能になるでしょう。サトウキビだって採れるようになるかもしれません。つまり、本州と同じ産物が広大な北海道でも生産できるようになるということです。温暖な気候になれば、北海道に移り住む人も増えることでしょう。
 新潟や石川、富山など裏日本でも、温暖化により降雪量が激減すれば、屋根の雪下ろしなどの重労働から解放され、生活も楽になるでしょう。
 このように、日本全体がハワイのような気候になったと考えた時、一体、何が困るのでしょうか。四季の情緒がなくなりちょっと寂しくはなりますが、暖房費が安くなり、花や緑が生い茂り、冬でも海水浴ができるようになります。人間は寒いよりは暖かい方が、何かと生活はしやすいのです。

むしろ寒冷化こそ恐ろしい

 私たちの生活で恐ろしいのは、むしろ寒冷化することではないでしょうか。日本全体が寒冷化し、九州や四国でも屋根の雪下ろしが必要になる、なんていう生活。楽しいと思いますか。夏になっても気温が上がらず、厚着をし、ストーブでも焚かなければ過ごせないなんて生活、どう思いますか。当然、寒くなれば農産物の生産量は格段に落ちます。農業をやっている人なら即座に理解できるでしょう。寒くなれば、雑草も繁茂しないが、農産物も殆んど収穫できなくなります。炭酸同化作用が不活発になり、すべてが萎縮してしまうからです。
 昭和のある時期、東北地方が深刻な冷害に見舞われました。作物が生産できず、多くの農民が、可愛い娘を泣く泣く遊女として売るという事件が多発し社会問題になりました。寒冷化するとは、そういうことです。
 地球は46億年前に誕生したとされていますが、地球全体が凍結する「全球凍結」という状態を過去2回経験したそうです。22億年前と7億年前です。当然そういう時期には、生命活動は不活発になります。生命が一斉に増殖したのは、5.5億年前のカンブリア紀だとされています。この時期には、すべての生命体が大爆発を起こしたのです。植物は繁茂し、動物は種と数を大量に増やしたのです。このカンブリア紀には、南極にも北極にも氷はなかったとされています。地球上のどこにも氷がなかったのです。地球全体が温暖な時期だったというわけです。
 いま地球上に命をつないでいるすべての生命体は、このカンブリア紀に由来しているわけですから、すべての生命体には、「暖かいことはいいことだ」というDNAが刻印されていると言っても過言ではないのです。
 

CO2は本当に温暖化の犯人なのか

 このように地球の温暖化は、全体としてむしろ歓迎すべきことであるのに、今のマスコミや国際的な論調は、温暖化=悪ということになっていると言ってもよいでしょう。ならば、私たちは、CO2は本当に地球温暖化の犯人なのか、という点について今一度冷静に考えてみなければなりません。

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 ここに1つのグラフがあります。これは、アメリカNASA/GISS気温データベースを元にして、名古屋産業大学の尚業千、菅井径世、小川克郎の3氏が作成した「大気二酸化炭素濃度と温度変化」のグラフです。このグラフをジーッと見つめて、CO2の排出量と、地球の平均気温との間に相関関係を見出すことができるでしょうか。確かに、趨勢的に見れば、双方とも右肩上がりであることは確かですが、CO2との直接の相関関係を見出すことは困難です。

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 この図から明らかなように、1890年から10年間、CO2排出量はほとんど横ばいなのに、平均気温は急激に上昇しています。また、1955年頃からCO2排出量は急激に上昇を始めていますが、平均気温は、逆に下降線をたどっています。また、2005年以降もCO2は、直線的に上昇を続けているにもかかわらず、気温は急降下しています。このように、CO2が地球温暖化の主犯だという前提に立つならば、このような逆転現象をどのように説明するのでしょうか。
 当然、このような矛盾は、研究者の間でも指摘されています。興味のある方は、東工大の丸山茂徳教授の映像をこちらからご覧ください。→こちら

もちろん、中部大学の武田邦彦教授からも、同様の指摘がなされています。→こちら
同じく、参考までに同教授によるこちらの映像もご覧いただきたいと思います。→こちら

IPCCは利権集団 と割り切るべし

 気候変動に関する国際機関として、IPCCという機関があります。国連気候変動に関する政府間パネル(Intergovermental Panel on Climate Change)の略だそうです。 人為起源による気候変化、影響、適応及び緩和方策に関し、科学的、技術的、社会経済学的な見地から包括的な評価を行うことを目的として、1988 年に国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)により設立された組織だそうです。世界各国から優秀な専門家を集めて作った組織ということですね。でも、こういう国際的な機関って、いつでもそうですが、大国特にアメリカや数を頼んだアフリカなど後進国が大きな影響力を持っている、そういう利益追求機関だと見透かすべきだと思います。

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 今回の地球温暖化に関する報告書にも、その臭いがプンプンと漂っています。予め、「地球が温暖化している→その主因はCO2にある→よって、CO2を削減する必要がある→これを国際的な枠組みで規制すべきである→削減目標を定め、実行させるようにすべきである→削減できない場合は、ペナルティとして一定の代償を払わせるべきである→これを実現するためには、各国から専門家集団を集め、その方向での報告書をまとめるべきである」。この道筋が最初から仕組まれていた、考えるべきだと思います。
 これがIPCCの当初からの目標です。何のことはありません。これは日本の中央省庁が、いつもやっている審議会方式と全く同じ手法です。各省庁は、政策目的を実現させようとする場合、予め、東大など大学の権威と呼ばれるような人を座長に据え、審議委員には協力が得られそうな先生たちを取りそろえ、形ばかりの審議会を設置します。そして、数回から10数回程度の審議を経て、報告書をまとめます。報告書の原案は、各省庁の役人がまとめます。当然、結論の方向性は最初から決まっています。原案に断固反対する、そういう気骨のある学者は最初から排除します。御用学者の資格がないからです。
 IPCCの報告書は、これと同じと断じてもよいでしょう。因みの、私もIPCCの報告書なるものを少し読んでみました。次のような結論が書いてありました。
(第3次報告書)
 温室効果ガスやその濃度に影響を及ぼすガスの排出を削減させることは,放射強制力を安定化させる上で必要となる。人為起源の温室効果ガスで最も重要な CO2 については,例えば,炭素循環モデルによる計算によると,大気中の CO2 濃度を 450,650 及び1000ppm で安定化させるためには,人為起源の CO2 の排出量をそれぞれ数十年,約 100 年及び約 200 年以内に 1990 年のレベル以下にした上で,その後着実に減少させ続けることが必要となる。最終的には,CO2 の排出量を現在に比べてごくわずかなレベルにまで減少させる必要がある。

 この結論を前提として、各国にCO2の削減と実現できない場合のペナルティを課すことにしたのです。
 しかし、内実は結論ありきですから、予想通り、次のような事実が判明したのです。
 「クライメート・ゲート事件」と言われるものです。地球温暖化をめぐる高名な科学者らの何千ものメールが暴露されたのです。そこでは明らかに結論ありきの方向に持って行こうとする意図が読み取れるものでした。興味のある方は、是非こちらをご覧ください
▼クライメート・ゲート事件を報じるTV放送→こちら
▼日本側の報道は、TVではありませんが、こちらのYou-Tubuからどうぞ→地球温暖化捏造の報道

 極めつけは、地球温暖化現象が進んでいるように思わせるために、1960年から1980年まで、約20年間の気温データが下降線を示しているので、それを改ざんしたことを報告するやりとりのメールなどが存在していたのです。しかしながら、今の日本で、これらの事実をきちんと公表してくれるマスコミはありません(you-tubuにはありますが)。

 このような事実に照らしても分かるように、わが日本は、地球温暖化という美名のもとに、お金を払う必要などまったくないのです。しかしながら、IPCCの流れを利用して、巨額のペナルティを払うことを意に介さない売国の輩が沢山いるということを認めざるを得ません。
 これらを否定するよりも、「国際機関による専門家会議の結論」という錦の御旗のもとに、その尻馬に乗り、役所の権限と予算を増やし、天下り先を増やすほうが、遥かに省益に叶うからです。エコを乱発し、「エコマーク」をつけて販売したり、「環境に優しい」を謳い文句として、外郭団体を作る方が遥かに得られるものが大きいのです。
 彼らの頭には、国益や国民の利益という概念はありません。勿論、飽きるほどに「国益、国民の福祉、住民の福祉」といった耳に心地よい用語は多用します。しかし、それは省益や自分の栄達を害しない範囲で、器用に使いまわしているに過ぎないのです。

最後に

 これまで述べてきたことからお分かりのように、一見するとごみの分別処理の問題と地球温暖化は、無関係のように見えますが、密接に関連しているのです。ごみの分別処理、地球資源の有効活用、リサイクル、エコ、地球温暖化、CO2削減といった概念は、一見関連がなさそうに見えますが、すべては一本の横串でつながった「一つの問題」なのです。

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 この一本の串を器用に使いまわすことによって、経産省や環境省は焼け太りをしてきました。勿論、大なり小なり、他の省庁もおこぼれの恩恵を受けてきました。
 私たちは、これまで何度も何度も騙されてきました。大は「イラクは大量破壊兵器(つまり核兵器)を隠し持っている」という世界規模の嘘から、小はダイオキシン騒動のように、誰ひとり死者が出ていない科学物質が、ある日突然(久米宏のニュースステーションで)悪魔の物質として烙印を押され、家庭でのささやかなゴミ焼却さえも禁じられるようになったレベルのものまで、さまざまなウソが創作され、拡散してきました。そして、そのような嘘でも、一度実行に移されると、既得権にでもなったかのように、決して元には戻らなくなってしまうのです。
 今、私たちが頭を痛めているごみの分別処理や地球温暖化といったテーマも、まさしく嘘の塊と言っても過言ではないでしょう。これらは、地球環境を守るという美名のもとに、組織と予算を増やし、天下り先を増やして来た国と地方自治体の企みであったことを知るべきです。私たちは、もうこれに対して、はっきりと「ノー」と言う時期に来ていると思います。
 そうでなければ、これからの高齢化社会は、やらなくてもよい仕事(不必要な分別作業)を強いられ、その上、払わなくてもよい税金(環境税)を払わされ、尚且つ、ごみ袋さえも探索される監視社会へと落ち込んでいくことを覚悟しなければいけないのです。

■その他の参考資料
地球温暖化に異を唱える科学者たち→こちら
北極と南極の夏冬の季節変化で氷の状況がどのように変化するのか、動画でご覧ください。→こちら


<後日記>

鎌田浩毅著(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)「資源がわかればエネルギー問題が見える」(PHP新書)に次のような記述がありました。(R2・10・8)

鎌田浩毅

 現在はふたたび緩やかに氷河期に向かいつつある時期にあります。じつは、人類史的に考えると、温暖化よりも寒冷化のほうが、生物には打撃が大きいのです。もし気温が下がりつつけて北半球の多くが氷河に覆われるようになると、穀物生産が激減して食糧危機が到来する恐れがあります。
 さらに、大気中の二酸化炭素が減ると、今度は光合成が抑えられ、植物の生産量そのものが減少するといった現象も起こりえます。
 前作「次に来る自然災害」でも述べたように、現在は、長期的には寒冷化している途上にあります。いま世界中で話題になっている地球温暖化問題とは、地球が寒くなりつつある最中の局所的な温暖化なのです。(同書221ページより)

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