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習近平政権が続くことは日本の利益なのでは?

習近平政権が続くことは日本の利益なのでは?

独裁者習近平のご乱心

 最近の習近平の行動を見ていると、正気の沙汰とは思えないような政策が次々と打ち出されています。香港に対する言論弾圧やチベット、ウイグルに対する人権弾圧、そして南モンゴルに対しモンゴル語の使用禁止を通達。多民族共生なんて誇らしく言っていたのに、これでは他民族強制、他民族圧殺です。

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 更に、今度は、学習塾での補習教育を禁止及び家庭での個人指導の禁止、英語など敵性語の禁止っていうんですから驚きです。国際化の時代に、中国人民は今後どうやって外国人と対話をするのでしょうか。
 外国語だけではありません。アニメや若者の音楽など、軽薄な文化は排除。子供のゲームなども、週3時間まで、なんてことも守らなければならないっていうんですから驚くほかありません。
 更に集金兵いや習近平は、「習近平語録」を小学校から必修科目として学ばせるっていうんですから、尋常ではありません。これではもう「毛沢東の文化革命」と寸分違わない、時代錯誤の政策ばかりです。
 これら尋常ではない施策が打ち出されたのはなぜか。それは一にも二にも、自らの保身のためです。習近平は、来年開催される第20回共産党大会で共産党総書記の続投を承認してもらわなければなりません。既に「党大会の時点で67歳以下なら留任し、68歳以上なら引退する」という定年の慣例を廃止し、続投可能となる道を開いています。しかし、来年の党大会までに、国民の不満が爆発するようでは続投の目もなくなります。
 そこで次々に打ち出されてきたのが、一見、一般国民受けする「共同富裕」という考えです。中国では多くの国民が貧困にあえいでいる中、ごく一部のエリート層には文字通り超のつく「大金持ち」が存在します。この大きな格差を放置すれば、共産党の正統性を脅かすことになります。選挙という洗礼を受けていない共産党が人民を支配する正統性は、国民の生命財産を守り、国民生活を豊かさを実現する、ということ以外にはありません。

人民は豊かになっていない

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 「国民を豊かにする」という視点で眺めれば、中国経済は、見事なくらいに失敗しています。確かに一部の超大金持ちはいるものの、大半の庶民は貧しいまま取り残されています。李克強首相が「わが国には月収15,000円以下の国民が6億人いる」と述べたのは有名な話です。これを機に、李克強が習近平によって遠ざけれているともいわれています。
 いずれにしろ、自由な言論を監視し、強権で抑えちけているため、表立って不満は噴出していませんが、確実に国民の不満は確実に膨らみつつあるとみるべきです。火山と同じで、マグマは徐々に蓄積し、一定の限度を超えると強烈に爆発します。
 特に大きな不満は、不動産の高騰により、若年層が生活の基盤を作れないということです。このため習近平が着手した政策が、不動産価格の抑制です。嘗ての日本と同じように、不動産金融の抑制をはじめ、さまざまな締め付けを開始しました。「不動産は住むものであって投資の対象とすべきではない」というスローガンがそれを示しています。不動産価格が急激に低下したのはそのためです。
 しかし、この急激な不動産価格の低下は、次なる歪みをもたらします。このところ大きな話題となっている恒大集団はその典型です。この企業は約33兆円の負債を抱えており、ほかに20兆円規模の簿外債務を抱えていると言われています。この恒大集団が倒産すれば、国内経済への打撃は甚大であり、海外への影響も不可避です。海外から投資している人も少なくないからです。
 しかし、習近平は、同社を救済することはないはずです。なぜなら、同社がここまで巨大化してきたのは、習近平以前の旧勢力側のテコ入れがあったからであり、不動産業界の利権は旧勢力側が構築してきたマネー収奪システムだからです。習近平にとって、これら旧勢力の集金システムの弱体化は、むしろ歓迎すべきことなのです。恒大集団の危機的状況は、習近平の怨念によって、生じた危機とも言えるのです。
 なお、一説によれば、この恒大集団は中国のNO2である王岐山とのつながりも噂されています。独裁者にとって、NO2の存在は政権の座を狙うものとして常に警戒されます。すでに王岐山の最側近が逮捕されています。側近は、雇い主の裏事情を最もよく知っています。この視点からの観察も必要でしょう。
 もちろん、不動産の高騰は社会全体の歪みをもたらすもので、今後も習近平の攻撃対象であることは間違いありません。マスコミでは大きく報じられませんが、多くの不動産業者が既に悲鳴を上げ始めているのです。

共同富裕というまやかし

 前述したように、習近平は、国民の不満を抑えるため、毛沢東が唱えた「共同富裕」という政策を打ち出しました。共同富裕とは、貧富の格差を縮小して社会全体が豊かになる、という考え方です。
 格差縮小の看板として打ち出されたのが、不動産価格の引き下げです。簡単に言えば、金融の引き締めにより、不動産業界を押さえ込み、地価の暴落を引き起こすことによって、巨大な不動産業者をなぎ倒す。その結果、低所得層でも不動産を取得できるようにする、という政策です。
 習近平は、アリババ、テンセントなど既存の巨大企業や一部の超富裕な芸能人に対しても、容赦がありません。「寄付」という名の上納を強制し、人民に配布する、という建前です。しかし、絶対に人民に配ることなどありません。自分たちの懐に入れるか、軍事費に回すだけです。
 倒産した巨大不動産業者をただ同然で国有化すれば、旧勢力の資金源を断つと同時に、国民の喝采を得ることもできる。文字通り一石二鳥です。
 いずれにしろ、習近平のこのような強引な政策は、前近代的、換言すれば毛沢東回帰の思想であり、これによって中国経済が発展することはあり得ません。この政策を実行していく限り、中国経済は、急速に衰退していくでしょう。
 民間の企業も、巨大企業になると、政権と結びついていない限り、いじめられるのでは、大きく育つことができません。まともな企業ほど、意欲を失ってしまうのです。こうして、中国経済は、間違いなく衰退していきます。

対外的にも強権政治が続く

 こんな時代錯誤の了見で、中国の内部崩壊が進んでいくのは、世界にとっても大歓迎です。問題は、このような異常ともいえる政権が、中国共産党の正統性を誇示するため、対外的に膨張主義をとり、周辺諸国を恫喝していることです。今でも身に余るほどの広大な領土を保有し、まともに地域の管理すらできていないというのに、更に、領土拡張の野心が衰えない。
 台湾を中国の一部だと主張し、これを勝手に革新的利益と位置づけています。これに反する些細な行為も見逃さない。国名についても台湾は中国の一部であるからと「チャイニーズ台北」の使用を強要してきました。しかし、歴史的に見て、台湾が中国の一部になったことは一度もありません。むしろそれを言うなら、「日本の一部になったことはある」というのが正解です。
 このように明らかに史実に反する主張でも、強硬に主張し、勝手に「革新的利益」に位置付けてしまう。尖閣諸島についても全く同じ論法で、「革新的利益」に位置付けているのです。南シナ海についても、勝手に海上に九段線なる線を引き自国領だと主張する。しかも、フィリッピンが申し立てた国際司法裁判所における仲裁判断を「紙屑だ」と切り捨てる国際法無視の国家です。
 やることなすことすべて、経済力と軍事力を背景として周辺国家を威嚇する。余りにも度を越しています。ISSに比すべき人権弾圧、破壊圧殺、無法者集団と断じてよいでしょう。
 海を隔てたオーストラリアに対しても、米海兵隊が南シナ海をにらんで駐留するオーストラリア北部のダーウィンで、駐留拠点にほど近い港湾を中国企業が99年間貸与する契約が締結されました。現在のモリソン政権はこの危険性に気づき、国はこの契約を破棄できるとの特別の立法措置を講じたほどです。
 このような無法な覇権主義は、海洋地域においてのみ生じているのではありません。大陸においても、国境を接しているブータンやインドとも、常に国境紛争を繰り返しています。その手法は、得意のサラミ戦術です。毎日、少しずつ出張っていって、いつの間にか既成事実にするという戦法です。

徹底的に経済を弱体化させるべき

ゴーストタウン

 中国の悪辣非道な侵略行為の例を挙げれば、キリがありません。問題は、このような無法国家に対して、日本及び関係各国はどう対処すればよいか、ということです。
 私は、軍事力は経済力の裏付けがあってこそ成り立つものと信じています。ですから、中国による軍事的圧迫を阻止するには、次の二つの手段しかありません。一つは、経済力を徹底的に弱体化させることです。二つ目は、軍事力に対抗するために、多国間の軍事協力を強める、ということです。
 まず、中国の経済力を徹底的に弱体化させる必要があります。中国は、これまで破竹の勢いで経済力を拡大してきました。その力の源泉の一つは、人口ボーナスと地方経済の活性化であり、二つは、貿易による国富の増大でした。
 中国は共産主義国家ですから、不動産は国の所有物、公有です。地方政府は、この公有地を開発業者に大量に払い下げることにより、潤沢な資金を得、その一部を中央政府に上納することにより、中央も地方も潤沢な資金を確保することができました。大規模な面開発でさえ、地方政府とつながった暴力団のような組織に任せれば、あっという間に用地を確保することができました。きれいに整地された土地に、大規模な集合住宅などを建設するんですから、極めて効率的です。民主主義国家のような住民説明会や土地収用などという厄介な手続きも必要としません。投下した資金が短期間に回収可能となるのです。この一面から見れば、共産主義国家の方が遥かに民主主義国家よりも効率性の高い国家ということができます。こうして中国各地には、鬼城と言われる誰も住まないような投資物件たる高層マンションが乱立することになったのです。
 しかし、このような強権的なやり方は、効率的ではあるものの、地価の暴騰と言ってもよいほどの歪みをもたらします。上海や北京、重慶、天津など一部の大都市では、サラリーマンの年収のなんと500倍というようなところも出現しています。多くの国民が不動産神話、すなわち不動産は必ず値上がりする、という神話を信じ、多額の借金をして不動産投資を行ってきました。
 その結果、中国では全世帯数の2倍の住宅がある、と言われるほど、人の住まないマンションなどが乱立することになったのです。その結果、若者世代では、もやは自力で住宅を購入することは不可能になりました。国民の不満が鬱積するようになったのは当然です。
 貿易による国富も、中国経済の追い風になりました。外国企業を大きな市場と低賃金、それに固定資産税の減免など、おいしそうな餌でおびき寄せ、工場などを建設させます。その後、軌道に乗り順調に収益が上がるようになったら、中国共産党の「細胞」が経営に口を出し、難癖をつけて撤退さえできなくする。
 各国は、サプライチェーンとして中国の安価な労働力を活用してきたのです。しかし、今の中国は賃金の上昇などで、既に安価な労働市場ではなくなりました。企業の多くは、中国以外の東南アジアなどへ移転するなど、「脱中国」を本格化させているのです。

人口ボーナスから人口オーナスヘ

 中国経済を弱体化させるもう一つの要因は、人口問題です。よく知られるように、中国は、1979年から一人っ子政策を続けてきました。2015年には廃止され、夫婦1組当たり2人まで産めるようになりました。しかし、笛吹けど踊らずで、人口の伸びにはつながりませんでした。高い教育費や不動産価格の高騰、経済成長に伴う価値観の変化などで、産もうという気になれないからです。しかも36年も続けた一人っ子政策という歪んだ政策のため、中国では、男性が女性よりも3,500万人も多いという、「男余り」の現象が生じてしまっているのです。
 このような状況は、国が方針を変えたからと言って、簡単に解消することはできません。高い教育費や不動産価格の高騰、強権的な国の方針によって、ころころ変わる政策などの実態を見ていれば、多くの子供を産もうなどと言う気持ちは起きようはずがありません。つまり、今の中国は、総人口に占める高齢者や子供の人口割合の方が高い「人口オーナス」状態に陥ってしまっているのです。このような社会は、革新的な技術革新が継続的に起きるのでなければ、衰退の一途を辿らざるを得ません。この革新的な技術革新は、自由な発想を活かすことができる自由主義社会でこそ実現可能です。上から下まで、他国の技術を盗み取ることばかり考えている国では、実現不可能なのです。

習近平の長期政権こそが待望される

 このように考えてくると、現在の習近平体制は、中国経済を衰退させるうえで格好の政権ということができます。なぜなら、共同富裕思想や習近平思想の徹底は、理念こそもっともらしいものの、決して国民を豊かにするものではありません。
 中国では、いま「996問題」が論議を呼んでいます。「996」とは「朝9時から夜9時まで、週に6日間働く」という意味です。1日12時間労働、休みは週1日、日曜日だけという勤務状況を指す言葉です。こんな労働環境でも、出世できるのはほんの一握り。年収の500倍のマンションなど夢のまた夢。

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 このため、学業と労働のプレッシャーに耐えられず、過酷な競争から離脱し、手の届く楽な生活で満足する「寝そべり族」と呼ばれる若者が数多く出現しています。家を買わない、結婚しない、消費しない、などお金のかかることは徹底的に排除し、誰にも迷惑をかけず、最低限の暮らしを目指す若者を指す言葉です。競争があまりにも過酷であることから、一連のレースから距離を置き、質素に暮らしたいというわけです。習近平がいかに言葉を飾り鼓舞しようと、厳しい現実を覆い隠すことはできないのです。
 戦狼外交のような対外政策も、外に多くの敵を作り、結果、四面楚歌に陥るのが関の山です。こんな愚かな政策を強権をもって実行してくれる習近平という男は、文字通り世界の鼻つまみ者であると同時に、救世主と言ってよい存在なのかもしれません。なぜなら、このような無知蒙昧な政策が続けば、中国という国家は、内部から崩壊し衰退に向かわざるを得ないからです。その意味で、私は、逆説的に、中国が内部崩壊するまで、是非とも習近平の独裁体制が続くことを望んでいるのです。

暴発を抑えるため各国の連携が必要

 とは言いながら、心配なのは、このような愚かな政策を実行することにより、遠くない将来、国内で不満が高まると、その不満を外に向ける可能性が出てきます。不満の矛先を外に向けるというのは、歴史上、少なくありません。愚鈍な為政者の常とう手段だからです。「すべての戦争は国内矛盾の対外転嫁として勃発する」というのは、歴史の至言でもあります。

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 そのために日本はどうすればよいか。個人ならより強い人物の傍に寄り庇護してもらう。つまり用心棒になってもらうということになるでしょう。スポーツジムに通っても、すぐには筋力もつかないし、度胸もつかないからです。これと同じで、国家レベルなら複数の国と集団安全保障で連携する、ということが最も現実的な対応ということになります。
 NATOの例にみられるように、アメリカとヨーロッパの連携により、旧ソ連時代も、今のロシアもNATO加盟国を侵略することができなくなりました。中国のような軍事強国で、無法な覇権主義国家に対抗するためには、集団安全保障に頼るのが一番安全です。
 しかし、集団安全保障と言っても、危機に際し、自ら戦う意欲も体制もとらないというのでは、仲間内の信頼は得られません。日本の場合なら、尖閣諸島を奪われたなら、真っ先に戦闘行動をとり、同盟関係にある仲間の応援を待つという姿勢がなければなりません。その意味でも、十分な予算措置を講じ、防衛体制を整え、いざという時には戦うという強い意志を示すことが必要です。
 そのような断固とした意志を示すためにも、最小限、憲法を改正し、自衛隊を軍隊として位置づけ、防衛予算をGDP比2%くらいにまで上げる程度の努力はしなければなりません。戦闘行為が起こったときに、適用すべき法規は刑法です、なんて言われて自衛官が戦えますか。森友桜で、憲法論議を回避してきた野党の責任は、余りにも重大です。その結果は、本日の衆院選挙で示されることになります。
 いずれにしろ、このような安全保障体制を敷きつつ、中国の衰退を待つのが現状における最善策ということになります。この観点からも、ゆめゆめ中国への企業進出など、経済発展につながるような投資は絶対にやってはいけません。有事に際して、人質になることは必定ですよ。(R3・10・31記)

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