時事寸評 書評コーナー

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安倍下ろしは亡国日本への道

安倍下ろしは亡国日本への道

森友・イラク日報問題で揺れる井の中の蛙日本

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 今、日本の野党やメディアは、安倍下ろしに狂奔しているように見えます。終息したかと思われた森友問題が再燃し、国会は、つい先日まで連日、財務省の文書改ざん問題に揺れていました。学校法人「森友学園」との国有地取引をめぐり、決裁文書の改ざんに総理や財務大臣が関与したのではないか、というわけです。野党やマスコミの力に押され、改ざんが行われた当時の理財局長である佐川宣寿前国税庁長官が証人として出廷しましたが、結果は、何も出ませんでした。改ざんに関し、総理や財務大臣の関与は一切なかったと言い切ったのです。
 野党は、苦し紛れに「疑惑は益々深まった」などと喚き、今度は「昭恵夫人を証人として呼べ」などと叫んでいます。しかし、総理夫人といえども、身分は一般市民に過ぎません。国民が選挙で選んだ議員でもありません。その一市民にすぎない女性を、詐欺師として広く知られた籠池前理事長の発言のみを頼りに、証人喚問ができるということになれば、典型的な人民裁判、魔女狩りということになります。大衆が騒げば法も曲げてしまう情緒優先の国、韓国の人治裁判を笑えないことになります。
 一般の国民にも、さすがにやりすぎという気が高まって来たのでしょうか。少し森友問題の火が弱まってきたかと思いきや、今度は、自衛隊の日報問題です。なかった筈のイラク派遣時の日報が出てきた、というわけです。
 この手の資料が、なぜ共産党によって暴かれるのか、不思議でなりません。2015年の安保法制の時も、共産党が入手した内部資料で追及していました。宜野湾の市長選挙に絡んだ防衛局のメールのやり取りも共産党が入手したものでした。共産党の「細胞」があらゆる組織の内部に食い込んでいる証と見ることができるでしょう。
 そもそもこのような軍の日報を開示することが、私には不思議でなりません。軍における日報は、軍の装備の状況、移動や作業の状況、場合によっては作戦行動などが記されるべきものです。軍の日々の活動状況を開示するということは、中国など敵対的な外国勢力も目にすることができるということです。情報公開請求をするか、「細胞」から入手すればいいんですから簡単です。個人的には、「軍の行動に関する資料だから公開しない」と割り切るべき話だと思います。

支持率低下するも野党支持は伸びない

 確かに安倍内閣に対する支持率は低下しました。読売新聞の実施した全国世論調査によれば、内閣支持率は続落し、42%になったとされています。60歳以上で38%、40~59歳で41%、比較的安倍政権に対する支持率の高い18~39歳の若者世代でも49%に低下したというのです。

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 この結果は、当然です。連日、マスメディアがこぞって政権批判を展開するんですから、支持率が低下しない方が不思議というものです。逆に、これほどの政権批判が続いているのに、よくここまで持ちこたえているな、というのが私の実感です。これほど猛烈なバッシングを受けても、なお40%台の支持率を維持していることこそ、安倍政権に対する信頼が厚いことの証左と言ってもよいでしょう。日本人の民意の高さを示しているということもできます。
 他方、同時期、野党の支持率はどうなっていたのでしょうか。同じく読売新聞4月5日付けの報道(世論調査部 宮本清史)によれば、野党の支持率は、立憲民主党9%、共産党2%、民進党1%、希望の党0%(0.5%未満!)という結果でした。メディア総動員によるバッシングによって、内閣支持率が低下するなか、野党の支持率は全く上昇していないのです。
 その心は何か。文書の改ざん問題は重要だが、それ以上に国の安全保障問題や経済政策など他の政策課題の方がより重要だということを、国民が冷静に見ているからではないでしょうか。換言すれば、国民は、政権批判ばかりしていないで政策論争を戦わせ、自らの政権担当能力を示せ、ということを言っているのだと思います。

電波オークションを警戒しテレビ各局は反安倍一色

 それにしても、マスメディアの政権批判、安倍バッシングはすごいですね。メディアが、安倍政権に批判的なのは、視聴率という目に見えない指標に踊らされたせいでもありますが、もう一つ、安倍政権の打ち出している「電波オークション」に対する警戒感が強いことも原因と思われます。
 電波オークションとは、電波の周波数帯の利用権を競争入札にかけることです。新規に割り当てる周波数を希望者全員の競争によって決めるという制度で、本来、既存の業者には直接の関係はありません。それなのに民間放送事業者は、反対の意向を示しているのです。

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 その言い分は「民間放送の存在の根幹を脅かすような形で法改正などがなされるのであれば反対しなければならない」(フジテレビ宮内正喜社長)、「視聴者に与えるメリット、デメリットを丁寧に分析し、進めるべき話だ。視聴者を置き去りにしたような議論は、どこかで軌道修正を迫られるのではないか」(テレビ東京子孫茂社長)など、もって回ったような表現で反対の意思を表明しているのです。
 これを受け、野田総務相まで、「放送法4条を撤廃した場合、間違った報道や公序良俗に反することもOKになる」などと、これに同調するような発言をしています。
 しかし、既に先進各国においては、基本的には電波はオークション方式によって利用者の選定がなされているのです。アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスはもちろんのこと、隣の韓国でさえもオークション方式で利用者が決定されているのです。ならば、これらの国の放送では、「間違った報道や公序良俗に反する報道」が氾濫しているのでしょうか。決してそんなことはありません。私自身、米英独仏すべて行ったことがありますが、公序良俗に反する放送が垂れ流されている、などということは全くありませんでした。
 自由な報道空間においては、間違った報道は淘汰されていきます。フェイクニュースばかり流すような放送局は誰も信用しなくなるからです。公序良俗に反する報道、エログロ放送は、別途警察当局から取り締まりの対象になるなど、元々一定の規制がかかっています。それこそ先進各国の実例に学べば済む話です。
 今は、電波オークションが行われないために、電波の権利のほとんどを、既存の大手新聞社が独占していることが問題なのです。地上波のテレビ局が、CS放送でもBS放送でも、3つも4つもチャンネルを独占してしまっている。しかも、独占状態でいながら、情報番組は、すべて自社の解説委員などで固め、世論を誘導しているのは周知のとおりです。このことによる弊害の方が、圧倒的に大きいのです。地上波テレビ各局の社長の反対意見は、文字通り、「既得権擁護の主張」以外の何物でもないのです。

憲法改正や安全保障こそが重要なテーマ

 今の日本にとって、何が最も重要な問題か。それは、少子高齢化が確実に進む中、次のような問題をいかにして解決していくか、ということでしょう。
①国民の生命や財産をいかにして守っていくか
②経済を発展させ国民生活をいかにしたら向上させることができるか
 国民が安心して生活をするためには、まず、国防がもっとも重要です。外敵から身を守ることができなければ、生活は根底から崩壊してしまいます。生活が向上しても、国土が外国勢力に侵されたら何の意味もないのです。現段階における外敵とは、言うまでもなく、中国であり、北朝鮮です。ロシアは安倍総理とプーチン首相の個人的関係から、当面、大きな脅威ではありません。が、安倍政権でなくなれば、良好な関係が維持できるかどうかは分かりません。韓国も、一応、自由と民主を信奉する国ということになっていますが、幼児期から反日教育を行っている人治主義の国であり、実態は、すでに同盟国とはいえません。
 アメリカや韓国の軍事研究機関が発表している数字によれば、北朝鮮が日本に向けているミサイルの数は、1100基以上もあると試算されています。射程1000キロ前後のスカッドが800基以上、最大射程が1300キロのノドンも300基です。このうちどれだけに核弾頭が装備されているかは分かりませんが、大変な脅威であることは間違いありません。
 また、国家主席が日本人の拉致を認めながら、これを返さない。こんな屈辱的な扱いを受けているのは、一にも二にも、米国の傘の下で独自の軍事力を持たないことの結果でもあります。かの国は、対中国、対ロシアの関係を見れば分かるように、軍事強国にはひれ伏すが、自分より軍事力の弱いと思う国の言うことは絶対に聞きません。これは国際関係の常識です。
 中国は、日本にとって北朝鮮以上の大きな脅威です。あからさまな覇権主義国家、膨張主義国家といってもよいでしょう。南シナ海における暴虐無尽の振る舞いはもちろんのこと、わが国土尖閣諸島への侵略も予断を許しません。その中国は、軍の高官が、「日本の30万人以上の都市はすべて、核兵器付きミサイルの射程に入っている」と公言して憚らない国です。
 これらの国を相手に、日本はどう対処すればよいのか。それをきちんと議論することこそ、国会の役割というものです。それをせずして、1年以上にわたり、森友だ加計学園だと騒ぎ立て、やっと下火になったかと思ったら、またまた森友の決裁文書書き換え問題で大騒ぎ。佐川前理財局長の証人喚問で終息するかと思いきや、またまた防衛省の日報が出てきたと大騒ぎ。国家の本質とかけ離れた枝葉末節、重箱の隅を突つくような些末な議論ばかりなのです。国民が、国会に愛想をつかすのもむべなるかなです。
 私は、国会の議論に全く期待していません。野党が国会を牛耳る一方、マスメディアがそのことに警鐘を鳴らさず、逆に付和雷同し、かえってこれを煽るような風潮が蔓延しています。到底真っ当な議論など期待できないからです。一番真っ当な議論をしているのは、青山繁晴、和田政宗、足立康史といった自民党や日本維新の会所属の議員ばかりなのです。与党議員の質問時間を増やしたことは、決して誤りではなかったのです。

なぜ拉致被害者を取り戻せないのか

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 すでに述べたように、北朝鮮に拉致された被害者を救出するのは、国家として極めて重要な課題です。拉致されて以来、すでに41年。13歳で拉致された横田めぐみさんも、すでに54歳です。救出のため人生の大半を捧げた両親も、既に老境に差しかかっています。その姿は痛々しいばかりです。横田めぐみさんと同じように拉致された被害者は、特定失踪者問題調査会の推計によれば、まだ名前の分からない方々を含め100名以上と推定されています。
 これほど大量の一般国民が拉致されているというのに、この問題を国会で議論しようとすると、そそくさと席を立つ社民党の福島瑞穂議員。こんな人間に国民が税金から年間1億円以上ものお金を払っていると思うと、空しさと同時に激しい怒りを禁じ得ません。
 国家によるこのような理不尽な拉致状態が続くのはなぜか。それは、日本が真の意味で独立国家でないからです。独立国家とは、自ら国を守る意思と能力を持ち、経済的にも自立している国のことです。日本は、経済的には自立していますが、自ら国を守る意思と能力を持ち合わせていません。自国内に他国の軍隊が多くの基地を保有し、しかもその国の核の傘の下で守られている国が独立国であるはずはないのです。
 当然のことですが、外交力を発揮するためには、経済力や軍事力の背景が必要です。これがなければ国としての発言力もない、というのは世界の常識です。経済力・軍事力の背景があれば外交交渉において、大きな力になるのです。今の日本は、その両方ともに疑問符がついています。
 日本は、過去の一時期、世界第2位の経済力を誇りましたが、以来、20年以上に亘って、GDPが全く伸びないデフレ国家になってしまいました。その間に、経済力で中国に追いつかれ、追い抜かれ、間もなく、中国の3分の1というレベルまで経済力を落としてしまいました。軍事力も、自ら設定したGDPの1%という枠に捉われ、低迷を続けました。GDPが伸びないんですから、軍事費も伸びないのは理の当然です。
 普通の国なら、自国民が百人単位で拉致されたなら、軍事力を使ってでも取り返しに行きます。また、国際社会は、それを許容します。拉致に正当な理由は全くないからです。日本は、本来なら、北朝鮮の沿岸に軍事侵攻し、海上封鎖をしてもよいのです。「拉致被害者を返すまでは、海上封鎖を絶対に解かない」と宣言するのです。世界は中ロと韓国を除き、これを認めるはずです。どんな国にも、他国の国民を拉致する権利はなく、それを取り返すのは主権国家の行使だからです。

▶▶▶青山繁晴が拉致問題について質問しだすとなぜか逃げ出す福島瑞穂(動画)

中国の微笑外交に騙されるな

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 最近、中国は日本に秋波を送ってきています。ベトナムで安倍総理と会った際は、これまでの仏頂面と異なり、報道陣の前で笑顔さえ作って見せました。終身独裁体制を確立した習近平体制の微笑みとは何を意味するのか。
 その狙いは、①国内経済の弱体化を補完するため、日本企業の進出を促進すること、②習近平の唱える一帯一路構想への日本の協力を取りつけること、③日米間を離間させること、④日米、オーストラリア、インドなどが手を結び中国を包囲する「インド太平洋戦略」の野望を挫くこと、であると思います。
 これらは相互に関連しています。要するに、中国経済が急速に鈍化し始め、思い切った海外投資ができにくくなったため、ここは一旦強硬姿勢を軟化させ、微笑み外交で日本を引き寄せることが必要、と考えたということです。日本を惹きつけるということは、同時に日米間の緊密な関係にクサビを打ち込むことを意味します。
 その後、日本の協力の下、一帯一路などによって、対外進出を図り、国内経済を復活させる。そして、将来、経済が復活したら、再度、近隣諸国に進出していけばよい。このことを中国では「韜光養晦(とうこうようかい)」と表現するそうです。つまり、「自分に力のないときには、野望を一時覆い隠して、ソフトな顔で世界と向き合う、という意味です。韜光養晦で鋭利な爪を隠しながら、世界中から資金と技術を自国に吸い込むだけ吸い込み、経済を成長させる。そして最終的に中華帝国の野望を遂げるというものです。これは、鄧小平の時代から続く、中国の伝統的な手法なのです。
 中国の経済力が弱かった頃は、日本にもみ手をしていました。鄧小平も来日し、松下幸之助に中国に工場を建設するよう懇願しました。しかし、経済力が逆転した今は、あの尊大で横柄な地金が出てきました。反日無罪を掲げ、日本企業から略奪の限りを尽くし、一切の補償もしない。それが中国という国の本質です。
 今、習近平は、微笑み外交などと言ってぎこちない作り笑顔をしていますが、日本企業は、絶対に中国などに進出してはいけません。企業が軌道に乗ったころには、再度、反日無罪を掲げ、焼き討ちなど手ひどい「お礼」をされることは必定なのです。それに進出企業には、社内に共産党の組織を作ることを強制され、しかも電子プログラムなど、先端技術の開陳も求められます。あげく、撤退しようとすると、従業員から法外な退職金を要求され、支払いを完了するまで出国すらできないという企業がいくらでもあります。進出企業は、死ぬ思いをすることになります。中国への進出は、単に企業にとってマイナスになるばかりでなく、日本の国益にも反する行為であることを深く認識すべきです。

経済指標は良好というが

 私は、いまのところ安倍政権を支持しています。安倍総理以上に外交、経済を操縦できる総理候補はいないと確信するからです。トランプ大統領はもちろんのこと、インドのモディ首相、フィリッピンのドゥテルテ大統領、更にはドイツのメルケル首相など、多くの国のトップが日本の首相を頼りにしています。嘗ての民主党政権時代とは雲泥の差です。
 しかし、安倍政権の経済政策には、満足していません。確かに安倍政権になってからの多くの経済指標は、良好な結果を示しています。特に、雇用は人手不足と言われるほどに、売り手市場になっています。多くの国民に働く職場を提供することは、社会を安定させる最重要な社会的要件です。
 しかし、この人手不足は、統計的に、たまたま勤労世帯人口が減少するという幸運によってもたらされたという側面が大きいのです。安倍政権が多くの雇用の場を生み出したというよりも、生産年齢人口が減少したからという側面の方が大きいのです。生産年齢人口は、1997年の8,699万人ピークに急速にその数を減らしつつあります。つまり、働く人の絶対数が減少しているんですから、人手不足になり、雇用が改善するのはある意味当然なのです。

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 他方、GDPは、別表で見るとおり、過去25年間、全く伸びていないのです。GDPが大きくならないということは、一人当たりに分配すべきパイが大きくならないということを意味します。25年前の初任給と、今の新入社員の初任給はほとんど変わらないのは、そのことを明瞭に示しています。このことを「異常」と認識するか、「正常」と認識するかで、ものの考え方は大きく異なります。
 私は、「極めて異常」であると認識しています。これは典型的なデフレ状態と言わざるを得ません。25年の間、日本は同じところで足踏みをしていたのです。中国に追いつかれ、遥か先を越されてしまったのも当然なのです。
  経済のパイが大きくならないことは、同時に社会保障費や公共事業、国防費など、必要な予算に回す余裕がない、ということを意味します。これらすべての項目で、予算が増えない、いや、増やすことができないのです。国防費に関し、中国に大きく水をあけられたのは、正にそのためです。国防費が大きくならなければ、必要とする装備品が調達できず、北朝鮮や中国からの侵略にも適切に対抗できない、ということを意味します。陸上自衛隊は、今年3月に制服を一新しましたが、全隊員に支給されるまでに10年かかるそうです。予算が足りないので、順次更新していくというわけです。一つの軍隊で、軍服の異なる軍人が10年間も混在するなんて、北朝鮮を笑うこともできないではありませんか。
 アベノミクスとは、このような「異常な」経済状態を打破するためのものだったはずです。

経済失速は安倍政権の致命傷になる

 安倍政権は、財務省の主張する基礎的財政収支だのプライマリーバランスだのと言った、財務省特有の経済理論に牛耳られ、思い切った財政政策をとれないでいます。財務省流の経済理論とは、常に家計との対比です。
 国の債務残高は1,000兆円を超えた。国民一人当たりの借金は830万円に上る。家計に例えると、食費や光熱費、子供の学費といった生活にかかるお金が、給与やボーナスなどの収入だけでは足りず、借金で補ってるようなものだ、といった説明です。
 こういった説明の仕方は、天下の経済紙、日本経済新聞でも全く同じなのです。もはや狂っているとしか言いようがありません。経済評論家の上念司は、「日本経済新聞は経済記事以外は素晴らしい新聞だ」と述べていますが、まさしく至言というべきです。

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 このような財務省流の説明を、新聞やテレビで朝晩念仏のように唱えられたら、誰でも気分が萎えてしまいます。森永卓郎や萩原博子といった評論家が出てきてチマチマしたセコい節約話を聞かされて、元気の出ようはずがありません。
 家計と国の財政は全く異なるものである、という認識が財務省及びこれに同調する学者やマスコミに全くないのです。日本の財政を例えるなら、家計ではなく、せめてトヨタや新日鉄のような企業の貸借対照表に例えなければなりません。いや、それ以上の世界企業でもよいのです。トヨタも新日鉄も、企業の規模が拡大するにつれて、借入金の額は年々大きくなってきたはずです。財務省流に言えば、社員一人当たりの借金の額は年々大きくなってきたのです。それでも、財務諸表である貸借対照表に照らせば極めて健全財政であるからこそ、何の心配もいらない優良企業なのです。
 それはなぜか。企業にあっては、借入金は投資に使うからです。投資によって工場を建設し、生産を拡大し、売り上げを伸ばす。当然雇用も拡大します。大企業は、すべて小企業から成長したものです。投資なければ成長なし。この当たり前のことを日本はしてこなかったのです。「借金」と単なる「消費」は明らかに異なるのに、天下の日経新聞でさえ、「国債=借金」という論理で説明しているのです。そうでなければ「国民1人当たり830万円の借金」などという説明は、出てくるはずがありません。それを言うなら同時に「国民1人当たり830万円の資産」と言わなければなりません。
 中国やアメリカなど、経済が成長している国は、きちんと投資をしています。投資をしているからGDPも伸び、国富が増大しているのです。
 国の場合は、トヨタや新日鉄と異なり、紙幣を印刷したり、足りない分を税金として取り立てることさえできるという超ウルトラ裏技さえあるのです。つまり、毎年財務省が公表している「国の貸借対照表」に照らせば、日本の財政は、既に完全に財政再建が完了しているのです。財政再建が完了しているということは、これから思い切った投資ができるということです。つまり多額の国債発行ができるということです。なぜなら、発行済みの国債は、既に40%以上、日銀が回収済みです。日銀は国にこれを返せとは言いません。仮に、返せと言ったら、100年後あるいは200年後に返す、と言えばいいだけのことです。200年後には、物価の変動により、実質的に返済など不要になっているはずです。
 

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 日銀による国債の買取りとは、例えて言えば、金遣いの荒い旦那の借金の証文を、陰で奥さんがシコシコと証文を回収している姿と考えればよいのです。嘉悦大学の高橋洋一教授は、このあたりのことを「統合政府」という用語で説明していますが、要は、企業の「連結決算」と同じです。国と日銀を連結して見れば、国の借金はすでに返済済みで、新規国債発行によって投資に回せる余力は十分にある、ということです。
 大借金の国の国債なんて誰が買うのか?ですか。誰が買うかどころの騒ぎではありません。皆、マイナス国債でさえ、欲しがっているではありませんか。国内に国債が溢れて誰も欲しがらないなら、国債の金利を上げなければ誰も買ってくれません。買えば損するマイナス金利の国債でも欲しがるということは、それだけ市中に国債が不足しているということの証明ではありませんか。

▶▶▶高橋洋一氏 消費税増税に反対する10の理由(動画)

社内留保を投資に向かわせるため思い切った財政投資を

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 安倍総理には、是非、財務省の言いなりにならず、思い切った財政投資により、経済のパイを拡大していただきたい。もちろん、経済を失速させる消費増税なんてもってのほかです。自然科学への長期投資、学生に対する無償化投資(あるいは奨学金投資)、公共投資など、「長期の視野に立った投資!」を拡大していただきたい。また、国の安全を確保するための国防予算を、GDPの2%まで拡大し、国の安全を確保していだきたいのです。これまで述べてきたように、日本の財政は健全なのです。財務省だって、海外向けには、「日本の財政は健全だ」と主張しています。国民に向って言うのと海外に向って言うのでは、180度内容が異なっているのです。国内向けには、消費増税をしたいからです。国債発行により財政出動する余力は十分にあるのです。
 財務省は2015年10~12月期の法人企業統計を発表しましたが、それによると、利益剰余金は356兆円(金融・保険除く)とされており、その後も増加傾向にあるとされています。なぜ、社内留保額が増えるのか。過去20年以上GDPも伸びずデフレ傾向が続いてきたこと、政府が景気を冷やす消費増税の意図があること、などの理由から、将来に対する景気拡大の展望が見えないことが、企業の投資意欲に水を差しているのです。国が持続的に思い切った財政出動をする姿勢を示せば、企業も長期投資に前向きになるのです。
 思い切った財政出動の旗を振れるのは、安倍総理しかいない、と私は確信しています。

後継候補はまだまだ力不足 

 野党やマスメディアは、安倍下ろしに躍起になっており、そのため、後継候補にはだれがふさわしいかなんて、先走った話題を取り上げるようになっています。私は、あと一期、何が何でも安倍総理に続投していただきたい、と思っています。国際社会の中で、一定の発言力を持つようになった総理を代えるなんて、国損以外の何物でもありません。
 また、経済でも、基礎的財政収支だのプライマリーバランスだのと言っている財務省の石頭を叩き割れるのは、当面、安倍総理しかいない、と思っているからです。
 まあ、それでも、マスコミでは、次期総理候補の品定めなどしているようですから、私も、少しお付き合いすることにしましょう。テレビや新聞などを見ていると、石破茂、岸田文雄、河野太郎、野田聖子、小泉進次郎あたりが候補に挙がっているようですね。一応、彼らについて、寸評を加えておきます。

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 先ず石破茂。これは最悪の選択です。経済政策が全くダメです。財務省べったりの政治家で、確固とした信念がありません。日本経済は、ガタガタになるでしょう。防衛大臣経験者でありながら、防衛省批判を展開するなど、もってのほかです。地方創生大臣の時も、能書きを述べていただけで、実績はほぼ皆無です。逆に、地方創生大臣として日本獣医師会に肩入れし、「石破4条件」を作るなど、事実上獣医学部の新設ができないよう画策するなど、既得権擁護に動きました。憲法改正にも言及しています。9条2項を残したうえで自衛隊の位置づけをせよ、なんて言っています。本来の自民党の主張です。原則論は正しいが、安倍総理は与党内野党の公明党の賛同を得るために妥協しているのです。苦渋の決断をしているときに、背後から鉄砲を撃つようなことはやめるべきです。
 岸田文雄。外務大臣として職責を卒なくこなしました。出来の良い官僚というレベルではないでしょうか。日本丸の船長として頼れるかといえば、私は、無理だと思います。細川 護煕をイメージさせる線の細さを感じます。
 野田聖子。女性政治塾を開講し「政界で女性の仲間が増えてこない。その居心地の悪さを解消したい」と挨拶するなど、しばしば「女性」を殊更強調するのが好きでありません。国家の盛衰を担う政治に、男か女かは関係ありません。マックス・ウエーバーも言うとおり、政治家の資質とは「責任感・情熱・洞察力」に尽きます。これらが備わっていれば、おのずと実行力も伴ってくるのです。おちんちんがついているかどうかなんて、どうでもよいことです。主管大臣として、電波オークションに反対を表明するなど、彼女のマスコミにおもねる姿勢も好きになれません。今のマスメディアがいかに偏向しているか、一番よく分かっている筈です。公正な報道させることこそ、あなたの仕事ではありませんか。
 小泉進次郎。弁舌の爽やかさは、衆目の一致するところです。政治家にとって弁舌は強力な武器ですが、能弁=有能な政治家ではありません。こども保険を提案しましたが、子供のいない人にも税を負担させるのは、形を変えた増税策に過ぎません。保険業法にも反する用語です。現在、36歳。あと10年程度は、主要大臣を経験し、役人の使いかた、政策力に磨きをかけた方がよいと思います。拙速は悪です。安倍総理が野党やマスコミによって、不当な攻撃を受けているときに、マスコミ受けする安倍批判はすべきでありません。
 河野太郎。不評サクサクの河野談話を出した河野洋平の息子なので、親中、親韓派ではないかと警戒していました。しかし、外交デビュー以来、歯に衣着せぬ率直な物言いは、好感が持てます。中国の王毅外相との会談で「大国としての振る舞いを身につけて頂く必要がある」と、日本人の気持ちを代弁してくれました。外相就任以来、半年で延べ30以上の国、地域を訪問するなど、行動力もあります。持論の脱原発も封印し、現実路線に脱皮しつつあります。次の次の候補として、最適任ではないかと思います。
 なお、下馬評には上がっていませんが、山田宏、有村治子両参議院議員にも捨てがたい魅力を感じています。
 いずれにせよ、ここに掲げたどの候補が総理になっても、安倍総理を超える力を発揮することは難しいと思います。今ここで野党やマスコミの不当極まる攻勢に屈し、政権を投げ出すことになれば、どれほど大きな国損になることか、本当に心配しています。日本は益々亡国への道をひた走ることになるのは間違いありません。(文中敬称略)(H30・4・8記)


<参考>

◎日本国家は世界一の純資産を持つ(高橋洋一)▶▶▶こちらから
◎日本は世界一の金持ち国(三橋貴明)▶▶▶こちらから
◎日本の重大問題「国の借金」(武田邦彦)▶▶▶こちらから
◎財務省が国の借金が1000兆円と嘘をつく理由(武田邦彦)▶▶▶こちらから

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