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夢の人工石油は本物なのか?

夢の人工石油は本物なのか?

人工石油報道の真偽

今中教授

 京都大学名誉教授が人工石油を開発したというニュースをYoutubeで見たときは、そんなことがありうるのか?と俄かに信じることはできませんでした。いや、今でも半信半疑です。
 この人工石油というのは、原料として「水とCO2」だけで作るよいうんですから、尚更、にわかに信じがたい、と思うのは当然でしょう。でも、これを開発したのが京都大学名誉教授で立命館大学総合科学技術研究機構・上席研究員の今中忠行氏です。そしてその実証実験の場を提供したのが大阪市というれっきとした公共機関です。信じるに足る舞台装置は一応そろっています。この実験結果については、大阪市のホームページに載っており、下記に掲げておきますので、そちらを参照してください。

人工石油製造の原理

 この人工石油はどのように作るのか。文系の私にはきつい作業ですが、基本原理は次のようなものです。

大阪市

 原料は「水とCO2」だけです。水は日本に豊富にあります。CO2は空気中に存在しています。つまり、原料はほぼ「ただ」といってよいほどのレベルで豊富にあります。この水とCO2に「種油」として軽油、重油、灯油などを加え、そこに「特殊な光触媒」を作用させると純水としての「ラジカル水」を生成することができるというのです。このラジカル水にさらに混合という作業を経て人工石油が誕生するというわけです。
 しかも、このラジカル水、いや、人工石油は、最初の分量より5%から12%くらい増量されるというんです。ただし、種油の量や種類によって増える割合は異なります。
 つまり、石油が増えるということです。しかもです。この反応の際、使用する種油は最初の1回だけで、2回目以降は連続的に人工石油を生成できるというんです。聞けば聞くほど、眉に唾をつけて聞かなければ、というレベルの話です。「信じられない」という話なのです。
 しかし、京都大学の名誉教授たるものが、詐欺を働いているとも思えないし、実証実験を行ったのは大阪市ですから、「嘘だ」とも言いきれません。

まだ量産はできない

光山社長

 この人工石油、現段階ではまだ量産化はできないとのことです。運営会社としてサステナブルエネルギー株式会社(光山昌浩社長)が採算ベースに乗せるべく活動しているとのことです。
 具体的には、この製造システムを2023年4月から月額50万円で貸し出しているんだそうです。すでに利用している企業があるということですね。ならば眉唾商品であるのか否かは、すでに実証されているのでしょう。
 また、この商品、現段階では、製造できるのは軽油と重油のみで、ガソリンはまだ生成できないとのことです。この方法で軽油と重油が生成できるなら、ガソリンもそう遠くない時期に生成できるようになるのではないでしょうか。これらの油はすべて同じ原油から生成されるものだからです。

世界に与えるインパクトは絶大

大阪市の実証実験

 この方式で石油が人工的に安価で製造できるというなら、ノーベル賞級、いやそれ以上の大偉業と言ってもよいでしょう。世界に与える衝撃は絶大なものになります。日本政府も今のところほぼ音なしの構えです。この製造システムの真偽を測り兼ねているのでしょう。
 仮にこのシステムが本物と実証された場合、日本だけでなく、世界に与える影響は絶大なものになります。なぜなら、このような方法で安価に石油が製造できるとなれば、世界の石油メジャーはその存在価値を失うことになりかねません。日本も、資源のない国から一気に資源大国になります。遠路はるばる中東や豪州から石油や天然ガスを運ぶ必要もなくなります。中東や豪州だけではありません。ロシアやアメリカ、ベネズエラなどその他の資源大国に与えるインパクトも半端ではありません。
 他方、日本も、資源大国になる一方、これまでエネルギーに課していた石油税が一気に失われますから、それに代わる財源問題も浮上するでしょう。しかし、資源大国になることにより、国民の富は一気に増大しますから、石油税に倍する利益が国に転がり込んでくるはずです。
 このシステムの活用次第で、日本は資源大国として、豊かな生活をエンジョイできるようになるということです。

国は権利保護のため慎重かつ冷静に対処せよ

 現段階では、まだ半信半疑、信じがたい気持ちの方が勝っています。しかし、大阪市という公の機関が関与し、実証実験までやった結果が一応出ていますし、すでに月額50万円で実際に製造装置の販売もされています。ですから、国としても、その真偽について慎重かつ冷静に追試するとともに、事実とするなら、その権利保護について、積極的に関与すべきです。中国のような狡猾で他国の技術を窃取することばかり考えている国もあります。こういった国からどのようにして権利を守るのか、真剣に考える必要があります。

マスコミもほとんど報じない

 国ばかりか、マスコミもこの人工石油については、ほとんど報じることがありません。私はNHKのニュース番組以外、ほとんどテレビを見ませんが、このニュースを扱っているようには見られません。余りに嘘っぽく、奇想天外なことなので、実感が伴わない、ということでしょう。私自身、今、この原稿を書きながらも、未だに「このシステムは本当なのだろうか」と訝っているのです。それほどに、この現象は信じがたいことなのです。
 しかし、人間のもつ知識や知恵など全宇宙の広がり比べれば、ほんの僅か、太平洋の中の針一本程度のものかもしれません。
 僅か100年前には、原子や素粒子という概念さえなく、核兵器さえ作れなかったのです。同じ地球の最深の海底さえまだ十分に把握することはできていません。ガリレオが地動説を唱えたのは1609年とされています。わずか430年ほど前まで、人類は丸い地球の上で生活していることさえ知らなかったのです。このように、人類にとって未知の分野は余りに多く広いのです。
 そのような謙虚な姿勢でこのシステムを眺めるとき、そのような現象が起きることもありかも、と思うのは人間として自然なことです。ですから、このような現象が起きたとき、専門の科学者を総動員してでも、その事実を検証するという姿勢こそが大事なのではないでしょうか。
 願わくば、この人工石油が、日本の未来にとって、また人類の未来にとって、明るい希望の光とならんことを祈るばかりです。(R5・8・22記)



<<大阪市ホームページより転載>>

水と大気中のCO2等から生成する人工石油(合成燃料)を活用した実証実験を支援します

2023年1月10日

ページ番号:588970

 大阪府、大阪市、大阪商工会議所で構成する「実証事業推進チーム大阪(以下「推進チーム」という。)」は、サステイナブルエネルギー開発株式会社が実施する実証実験を支援します。
 同社は、本市が実証フィールドとして提供する花博記念公園鶴見緑地において、水と大気中のCO2等から生成する人工石油(以下「合成燃料」という。)による発電システムの構築に向けた実証実験を実施します。
 特殊な光触媒を用いて、水と大気中のCO2からラジカル水(化学反応を起こしやすい活性化水)を作り、ラジカル水に大気中のCO2と種油(軽油、重油、灯油など)を反応させることで、種油と同じ組成である合成燃料を連続的に生成することができます。(種油は、初回のみ鋳型として使用するだけで、2回目以降は、合成燃料を種油の代わりとして使用できる。)
 合成燃料は、大気中のCO2を炭素源として生成されることから、化石燃料と違ってカーボンニュートラルな燃料として期待されます。
 実証実験では、生成した合成燃料により発電機を稼働させ、電気自動車へ充電します。また、発電時の硫黄酸化物等の大気汚染物質の排出状況等を確認するとともに、発電能力の安定性を検証することで、今後、連続運転に対応できる機器の開発につなげます。
 今後も推進チームでは、大阪における新たなビジネス創出など環境・エネルギー産業の振興をめざし、実証支援の取組を進めていきます。



<参考動画>

▶▶▶大阪の花博記念公園 鶴見緑地における実証実験動画
▶▶▶日本人が開発成功!リッター14円の人工石油とは!?
▶▶▶日本が開発した人工石油とは?なぜ政府は普及させないのか解説します
▶▶▶合成燃料で1リットル160円→14円に! 夢の人工石油
▶▶▶1リットル10円!!国内で人工石油の実験が始まりました!!わかりやすく解説します!


▶▶▶これまでの科学に反する人工石油の話(武田邦彦)

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